Yaqumo、NEDOの研究開発事業に採択。SCREENホールディングスとの共同研究を開始
冷却原子型量子コンピュータの産業化に向け、光学基幹デバイスの高性能化・モジュール化の研究開発を加速

株式会社Yaqumo(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:中小司 和広、以下「Yaqumo」)は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)が公募する「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業(社会課題解決に向けた量子コンピュータ次世代機開発・実証の加速)/大規模量子コンピュータ実現に向けた部素材開発」に採択されたことをお知らせします。
また本採択を受け、Yaqumoは株式会社SCREENホールディングス(以下「SCREEN」)との共同研究を開始し、冷却原子型量子コンピュータの開発において重要な光学基幹デバイスの高性能化・国産化、およびそれらをモジュールとして統合する技術の研究開発を推進します。
これにより、Yaqumoがこれまで進めてきた冷却原子型量子コンピュータの産業化を一層加速させ、日本が量子コンピュータのグローバルサプライチェーンにおいて主導的な役割を担うことを目指します。
参考:
・NEDO公表資料(https://www.nedo.go.jp/koubo/CD3_100424.html)
背景
Yaqumoは、「真に活用できる量子コンピュータを創り、人類の計算能力を拡張し続ける」ことを目指し、京都大学・高橋研究室と分子科学研究所・大森研究室の研究成果を基盤として設立された、冷却原子方式の量子コンピュータ開発企業です。設立以来、実用に足る量子コンピュータそのものの開発を推進するのと同時に、部素材から制御・ソフトウェアに至るまで、量子産業のエコシステムの構築にも取り組んできました。具体的には、浜松ホトニクスおよびHamamatsu Photonics A/SとのMoU締結、シンガポールの量子ソフトウェア企業であるEntropica Labsやドイツの量子ソフトウェア企業であるQC Designとの共同研究、インド理科大学院とのLOI締結など、国内外のプレイヤーとの連携を進めています。
その一環として、Yaqumoは過去に2つのNEDO関連事業に採択されています。2025年には「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/量子コンピュータの産業化に向けた開発の加速」に採択され、独自の冷却原子型量子コンピュータの開発を推進してきました。また「ディープテック・スタートアップ支援基金/国際共同研究開発」への採択を通じてEntropica Labsとの国際共同研究を本格化するなど、開発と海外連携を着実に前進させてきました。
こうした取り組みに加えて、今回のNEDOの研究開発事業の採択およびSCREENとの共同研究の開始により、量子コンピュータ本体の開発と、それを支える重要部素材・モジュール基盤の確立という取り組みを、さらに加速させてまいります。
参考(過去の関連プレスリリース):
・Yaqumo、NEDO「ディープテック・スタートアップ支援基金/国際共同研究開発」に採択。シンガポールEntropica Labsと共同研究を開始(https://yaqumo.com/news/367/)
・革新的な量子コンピュータの開発に取り組むYaqumoが7億円の資金調達およびNEDOの大型補助金事業に採択(https://yaqumo.com/news/147/)
事業の内容
冷却原子方式は、量子ビット数の拡張性や接続自由度の高さから、大規模・汎用量子コンピュータの有力アーキテクチャのひとつとして注目されています。一方で、レーザー光源から原子アレイに至る光学系の基幹部素材において、(1)スペック不足と海外依存、(2)分散したサプライ構造と非モジュール化、という2つの構造的課題が存在します。
本事業では量子コンピュータ開発者であるYaqumoが主導し、特定のテーマに関しては、光学モジュールの高精度設計と量産技術において世界トップクラスの企業であるSCREENとも密に連携しながら、要求仕様の定義から実機評価、モジュール設計までを実施します。主な取り組み内容は以下の通りです。
① 高度な部素材開発
• 高速SLM(空間光変調器)モジュール:高速リフレッシュレートを実現し、大規模かつ高速な個別原子アドレッシングを可能にする、SLMデバイスを用いたモジュールを開発します(SCREENとの共同研究により実施)。

• 多波長対応対物レンズ:複数波長に対応した対物レンズを開発し、従来よりも柔軟な照射を実現することで、ゲート操作の高速化・高忠実度化を目指します。
• 環境ロバスト光学部素材:低熱膨張材料等を活用し、長時間の安定動作を支える光学基盤を確立します。
② モジュール化の検討
• 光学系・制御系を機能単位で再構成して、複数の量子コンピュータベンダーに共通に適用可能な標準モジュール体系を設計し、インターフェース仕様の標準化を推進します。
• フォトニック集積回路(PIC)の適用可能性を検証し、光学系のコンパクト化に向けた技術ロードマップを策定します。
本研究開発は、量子コンピュータの開発者自身がサプライチェーン全体の再設計を主導する点に特徴があり、冷却原子型量子コンピュータの光学系を対象としたモジュール化・標準化の体系的な取り組みは世界的にも先進的なものです。
今後の展望
Yaqumoは、本事業を通じて開発する光学基幹部素材およびモジュールを自社の量子コンピュータに組み込むとともに、SCREENをはじめとする国内企業との連携により、量産・供給できる体制へと発展させていきます。個別部素材の供給にとどまらず、機能統合型モジュールとして国内外の量子コンピュータベンダーに供給可能な産業基盤を確立することで、日本発のモジュール標準を量子産業において確立し、量子コンピュータのグローバルサプライチェーン上で日本が重要なポジションを確保することを目指します。
各社コメント
株式会社Yaqumo 代表取締役CEO 中小司 和広
今回のNEDO事業への採択を大変光栄に思います。Yaqumoは、真に使える量子コンピュータを実現し、量子産業を日本から創りあげ、そして世界へ広げていくことを目指しています。そのためには、量子コンピュータの開発のみならず、それを支える重要な光学系の基幹部素材の高度化と国産化、そしてモジュールとしての統合が不可欠です。その意味において、光学モジュールの高精度設計と量産技術において世界を牽引されるSCREENホールディングス様と手を携えられることは、私たちにとって大きな力です。今回の共同研究を起点に、量子コンピュータの産業化を一段と加速させてまいります。
株式会社SCREENホールディングス 執行役員イノベーション担当 小久保 正彦
当社がこれまで電子機器製造などを通じて培ってきた光学技術は、優れた変調速度や微小領域における制御性を有しており、量子コンピュータシステムの高度化に寄与できるものと考えております。冷却原子型量子コンピュータの国内トップランナーであるYaqumo様との共同研究を通じてこれらの強みを発揮し、システムのさらなる性能向上と同分野の発展に貢献してまいります。
株式会社Yaqumoについて
株式会社Yaqumoは、冷却原子方式を用いたスケーラブルな量子コンピュータの開発に取り組む日本発の量子技術スタートアップです。ハードウェア–ソフトウェアの協調設計を通じて、実用的な誤り耐性量子計算の実現を目指しています。
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会社名:株式会社Yaqumo
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所在地:〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-2-2 丸の内二重橋ビル 2階
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代表者:代表取締役CEO 中小司 和広
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設立:2025年4月1日
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事業内容:冷却原子量子コンピュータの開発
株式会社SCREENホールディングスについて
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会社名:株式会社SCREENホールディングス
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所在地: 京都市上京区堀川通寺之内上る四丁目天神北町1番地の1
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代表者:代表取締役 取締役社長 最高経営責任者(CEO)後藤 正人
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設立:1943年10月
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事業内容:半導体製造装置事業、グラフィックアーツ機器事業、ディスプレー製造装置および成膜装置事業、プリント基板関連機器事業、ICTソリューション事業 等
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