三菱造船 次世代LNG運搬船「LNG JUNO」の命名式を実施「サヤリンゴSTaGE」の三番船、大阪ガス株式会社向け
◆ LNGタンク総容積18万m3、サヤリンゴシリーズとしては最大
三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:大倉 浩治、本社:横浜市西区)は25日、株式会社商船三井のパナマ法人MOG-X LNG SHIPHOLDING S.A.向けに建造中である次世代LNG(液化天然ガス)運搬船の命名式を行いました。本船は、船体構造の効率化やハイブリッド推進システムの採用などにより、LNG搭載量や燃費性能を大幅に向上させた最新船型「サヤリンゴSTaGE」の三番船で「LNG JUNO」と命名されました。米国テキサス州で大阪ガス株式会社(大阪市中央区)が参画する米国フリーポート(Freeport)LNGプロジェクトのLNG輸送などに従事することとなります。
三菱重工業の長崎造船所香焼工場で行われた式典には、船主の代表をはじめ関係者多数が出席。大阪ガス株式会社本荘 武宏代表取締役社長による命名、ご令室による支綱切断が行われました。
本船は、長さ297.5m、幅48.94m、深さ27.0m、喫水11.5m、載荷重量トン数約8万300トン、タンク総容積18万m3で、本年3月17日に進水。建造は三菱重工グループの三菱重工海洋鉄構株式会社(社長:椎葉 邦男、本社:長崎市)が担当しました。船名のJUNO(英語読み:ジュノー)は、古代ローマの神話に登場する結婚を司る女神で、幸福や平和をイメージしてつけられました。
サヤリンゴSTaGEは、信頼性の高い球形タンクを搭載するMOSS(モス)方式の進化版として高い評価を得ている「さやえんどう」の次世代タイプです。リンゴ形状タンクの採用により船幅を変えずにLNG搭載量の増加を実現するとともに、ハイブリッド推進システムを採用することでさやえんどう船型からさらに燃費効率を大幅に改善しました。
推進機関には、蒸気タービンとガス焚き可能なエンジンを組み合わせたハイブリッド2軸方式STaGE(Steam Turbine and Gas Engines)を採用。エンジンの排熱を蒸気タービンで有効利用することでプラント効率が大幅に改善され、低速域から高速域まで高効率運航が可能となります。
三菱造船および三菱重工海洋鉄構は、今後も引き続き燃費性能・環境性能に優れた次世代LNG運搬船を建造していくことにより、エネルギーの安定供給と環境保全に貢献していきます。
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