がん患者のお子さんを支援する「がん研キッズ探検隊」10名のお子さんが参加しました
〜お子さんのがんへの理解を深め、不安な気持ちを和らげることを目指して〜
ご家族ががんにり患されたときに、お子さんにどのように説明すればよいかがわからず戸惑う一方で、お子さんも家族のいつもと異なる雰囲気に不安を感じることがあります。
公益財団法人がん研究会 がん研有明病院は本イベントで、当院で治療を受けている患者さんのご家族のお子さんを対象とし、講義や治療室の見学を通してがんや治療への理解を深め、不安な気持ちを和らげることを目指し実施いたしました。過去2回はコロナ禍のためオンラインで実施しておりましたが、今回はリアルで初めて開催しました。
当日は8組のご家族が来院し、小学生を中心とする合計10名のお子さんが参加されました。
イベントは気持ちをほぐすための簡単なゲームからスタートしました。ゲームが盛り上がった後は自己紹介を行い、その後、スライドを使ったがんと治療の説明に移りました。スライドに対しては「がんはいつも胃からできるのですか?」という質問が出され、イベントを担当した医師が丁寧に説明をする場面もありました。
病院内の探検として外来処置室、外来化学療法室、薬剤部の3か所の見学を実施しました。外来処置室では、処置台に寝てみたり、縫合や糸結びの練習を行い、初めて触れる持針器(じしんき)や鑷子(せっし)に「難しい!」という声が上がりました。また、外来化学療法室でダミーの腕に点滴をさしてリクライニングチェアに座るという体験をし、さらにその点滴が薬剤部で実際に準備されている様子を間近で見たりすることで、ご家族が受けている化学療法への理解を深めました。
探検が終わった後は「放射線治療」と「入院病棟」についての動画視聴の時間としました。実際に処置を行っている医師や技師、看護師が出演をした動画で、それぞれの治療をわかりやすく伝えました。
プログラムの最後には、ひとり一人が話をする「心のお話」の時間を設けました。ご家族にがん患者さんがいるお子さんはつらい気持ちをがまんしたり、反対に楽しいという気持ちを持ってはいけないと思うことがあります。「心のお話」では、「今の気持ちは?」「元気がなくなった時はどうしますか?」という質問に対してそれぞれの思いを話すことで、自分の気持ちを素直に受け入れる、同じような思いをしているお子さんがいることを知る、という経験をしてもらうことを目指しました。
イベント終了後のアンケートでは、お子さんからは「みんな同じなんだなぁと安心した。」「『元気がなくなったときどうしますか?』の他の人の方法がいろいろ聞けて、なるほどと思った。」といった声が寄せられました。またご家族からも「子供からたくさんの話を聞きました。とても良いイベントだと思います。」「患者さんが一人で闘いに挑む感じではなく それぞれの思いを打ち明けられる今日のような場はありがたいです。」といった感想をいただきました。
当院はがん患者さんとそのご家族がより良い社会生活を送ることができるように支援する取り組みを、「サバイバーシップ支援室」を中心に行っております。今回のイベントもその取り組みの一環であり、今後もご本人だけでなくその周囲の人々や社会全体が協力して乗り越えていくというがんサバイバーシップの考えに基づき、様々な取り組みを推進してまいります。
【イベント概要】
「第3回 がん研キッズ探検隊」
1. 日時:2024年5月26日10時〜12時
2. 会場:がん研究会有明病院
3. プログラム
・ 自己紹介
・ 講義がんの説明
・ 院内見学(外来処置室、外来化学療法室、薬剤部)
・ 動画視聴(「放射線治療について)、「入院病棟の紹介」)
・ 心のお話
公益財団法人がん研究会 がん研有明病院ホームページ:https://www.jfcr.or.jp/hospital/
※プライバシー保護のため画像は加工をしています
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像