日本発アフリカSDGs事業がシード調達、電力大手とセネガルで共同実証を開始

セネガル保健省とMOUを締結し、地方村落へ電気と通信を届ける「TUMIQUI (ツミキ) Project」を推進する株式会社シュークルキューブジャポンが、株式会社日ノ樹、シブサワ・アンド・カンパニー株式会社等を引き受けとした総額約3,600万円のシード投資契約を締結。従来のセネガル事業の強化に加え、関西電力株式会社とセネガルでデジタルインフラの新規共同事業開発に向けたセネガル実証試験を開始します。

 

セネガルの医療環境改善、これまでの実績セネガルの医療環境改善、これまでの実績「株式会社シュークルキューブジャポン」(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:佐藤弘一、以下シュークルキューブジャポン)は、シードラウンドとして「株式会社日ノ樹」(本社:東京都港区、代表取締役:石川照樹氏)をリードインベスターとし、「シブサワ・アンド・カンパニー株式会社」(本社:東京千代田区、代表取締役:渋澤健氏)等を割当先とする第三者割当増資を実施、総額約3,600万円のシード投資契約を締結しました。この調達を受け、再エネ電力と通信機能を備えたTUMIQUI Smart Kit(ツミキスマートキット)のセネガルにおける現地組立工場稼働開始に加え、関西電力株式会社と共に新規事業開発に向けたセネガル実証試験を2021年3月1日より開始いたします。

1. セネガルの医療環境改善、これまでの実績

 シュークルキューブジャポンは、2018年に施工不要で誰でも簡単に電気と通信が使えるTUMIQUI (ツミキ)Smart Kitを開発、2019年にはセネガル保健省にその利便性が認められ、セネガル国内10箇所の未電化村落診療所への試験導入を約束する覚書(MOU)を締結しました。
 以前から診療所では早朝夜間の電力が不足しており、暗闇での出産は常に危険と隣り合わせでした。TUMIQUI Smart Kit導入によりLEDランプ・小型医療機器等への電力供給、さらに内蔵するWifiでインターネットへのアクセスが安定し、30km先の中央の病院に医師自ら出向く事なく、パソコンを使用した健康保険システムへのデータ入力を行う事が可能となりました。これにより、電気と通信の同時提供が医療環境を大幅に改善させる事を確認しました。

 

 

 我々はSDGsが掲げる誰1人取り残さない、世界の実現を目指す企業として、現地のニーズに沿ったプロダクトを開発しながら機材の修理や技術移転を行い、雇用をを生み出す持続可能な事業展開を理念としています。 アフリカの自立的な発展の実現にはアフリカと共に歩む、Made in Africa With Japan戦略が必要不可欠であると、まずは治安と経済的な安定を誇るセネガルでの組立工場を設立を計画。UNIDO東京事務所協力のもとセネガル経済特区のあるサンジャラ市長と同市の目指すスマートシティ計画の未来像を共に推進する覚書(MOU)を締結、2020年1月はセネガル現地法人TUMIQUI Japon SASU (ツミキ ジャポン)を設立し、工場立ち上げへと動き出しました。


2. 炙り出された現地課題と電力と通信のニーズ

 日本の80倍もの大きさを誇るアフリカでは、送電線地方まで張り巡る安定供給には課題が多く、整備されていません。TUMIQUI Smart Kit導入で地方村落の診療所を尋ね、我々は医療現場意外の場面でも多くの課題を目にしてきました。教室は昼も薄暗く灯りを必要とすること、教師不足を補うためのデジタル教育の必要性、酷暑時の扇風機の使用など⽇常⽣活への需要含め、アフリカの地⽅村落において電⼒と通信が担う様々な役割があることをTUMIQUIの設置毎に実感してきました。

 

 しかしTUMIQUI Smart Kitは持ち運べる小型筐体の特性から小電力提供に限られ、さらにパワーと容量のある発電・蓄電システムについては検討段階でした。また、通信面においても僻地では通信インフラの不足、インターネットがあっても非常に遅い環境の「未電波地域」が広大にある事がわかり、これがアフリカのデジタル化の壁となることも見出しました。

3. 見出した解決策、そして整い始めた協力体制
 そこで我々は、ワンランク大きな容量の発電機能に対するニーズを解決するために、電気事業者として長年営んでいる関西電力株式会社様と協議を重ね、民間連携パートナーシップ体制を構築しました。今後更なる体制構築に力を入れるTUMIQUI Smart Kitのアフリカ生産と保守の仕組みを活かしながら、名前の由来となる積み木のように、未電化村落毎に異なる診療所・学校・商業施設、農業設備など電力需要や予算に合わせた分散型電源でオフグリッド/ミニグリッドの機材を提供、そこにデジタル化に欠かせない高速通信網を組み合わせる事で、遠隔医療・デジタル教育・EC、灌漑農業といった多分野での電化とデジタル基盤構築が実現できることになります。
この協力体制により、SDGs推進はもちろんの事、CO2排出を抑えるカーボンニュートラルへの積極的な取り組み、地球環境保全と排出枠の創生などの貢献に向けた協力体制が整いました。

     ※関西電力プレスリリース参考資料より 
     https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2021/0222_1j.html


そして実証試験をセネガルはサンジャラ市にある未電化・未電波村落で実際に行うことにより、その効果やインパクトの測定、BtoG,BtoB,BtoCommune, BtoCustomerなど多様なニーズへのインタビュー調査を通じて、現地の声と要望を汲み取りながら「社会課題の解決」と「実ビジネス」の両立を目指していきます。


4. アフリカSDGs事業シード調達とアドバイザー就任
 我々は日本から世界へ発信できる「日本発のアフリカ事業の創生」を推進すべく、資金調達も同時に進めて参りました。しかし日本から見たアフリカは精神的にも物理的にも遠く、日本語による情報も限られていることから、アフリカをマーケットとした社会課題解決型SDGsビジネスの可能性についての理解を得ることは欧米と比べ非常に困難を極めました。
そんな中、数多くのスタートアップ企業等を支援している株式会社日ノ樹の内田社長のMoney follows vision という考え方、SDGs/ESG投資の専門家であるシブサワ・アンド・カンパニー代表取締役の渋澤健氏のMade With Japan思想との出会いが我々のアフリカを通して見出したツミキ哲学と合致し、出資をいただく経緯となりました。さらには渋澤健氏、そして我々のアフリカ事業創成期から数々のアドバイスを下さっているAAIC代表の椿進氏に当社のアドバイザリーとして就任いただきました。


5. 民間連携の意義と日本への期待
 そして、今回の民間連携は「コロナ禍でもプロジェクトを止めない」そんな想いを共にした民間企業の若手が中心となり、それに共感した日本とセネガル両国政府機関の協力を得て推進しています。先の見通せないこの時代において、日本への信頼や培ってきた技術力は、アフリカのみならず多くの国が期待を寄せています。あるべき未来の姿を「熱意」と「実行力」で実現に近づけることが、次世代への布石となり日本の未来を切り開いて行くものと確信しています。


6. アドバイザーからのメッセージ
 


渋澤 健 氏    シブサワ・アンド・カンパニー株式会社代表取締役
                  コモンズ投信会長兼ESG最高責任者


2050年まで人口が倍増し、多くの可能性と課題を抱くアフリカ大陸と高齢少子化がこれから加速する日本の共創関係を強化することは極めて重要です。また、アフリカの成長がサステナブル、且つ、インクルーシブであることに日本が担う役割があります。当社のセネガル事業の発展が、アフリカ大陸におけるMade With Japanの灯火になるよう大いに期待しています。

渋澤 健(しぶさわ けん):1961年、神奈川県生まれ。「日本の資本主義近代経済の父」と言われる渋沢栄一の玄孫に当たる。83年に米テキサス大学化学工学部を卒業、国際関係の財団法人を経て、87年にUCLA(米カリフォルニア大学ロサンゼルス校)にてMBA(経営学修士)を取得。米系投資銀行や米大手ヘッジファンドを経て、2001年に独立。08年に独立系であるコモンズ投信を創業し、会長に就任。経済同友会幹事およびアフリカ開発支援戦略PT副委員長、UNDP(国連開発計画)SDG Impact Steering Groupの委員外務省SDGsの達成のための新たな資金を考える有識者懇談会座長なども務める。2021年2月より株式会社シュークルキューブジャポン アドバイザーに就任。

 

 


椿 進 氏  AAIC Holdings代表取締役/パートナー
 

西アフリカを切り開く熱い男!!

佐藤さんの情熱と仲間が世の中を動かします。電気とネットはもはや生活必需品です。それを西アフリカの無電化・無ネットの地域で分散型で提供しようとしています。日本はSDG‘sは掛け声ばかり大きいですが、本当に現場に入って実践する人は少ないです。それを情熱で実践する佐藤さんを大いに応援しています。 今後も期待しております!


椿 進(つばき すすむ):(株)ボストンコンサルティンググループ(BCG)、パートナー・マネージングダイレクターとして、事業戦略、M&A戦略、新事業立ち上げ、グローバリゼーション等のプロジェクトを実施。95年-96年にはサンフランシスコオフィス勤務。通信、携帯電話、電機メーカー、ハイテク部材等の大手企業へのコンサルティングを15年に渡り経験。2008年に現Asia Africa Investment and Consulting (AAIC)を創業、代表取締役社長/代表パートナー就任。中国・東南アジア・インド・中東・アフリカなどの新興国において、新規事業育成、市場参入支援、M&Aおよびパートナー探索支援、事業転換支援など、コンサルティングと投資を通じて実施。2014年に日本初のアフリカ・ファンドを組成し、現在はAfrica Healthcare Fundを運営中。執筆、講演多数。ビジネスブレークスルー大学大学院・大学 教授。東京大学教養学部基礎科学第一学科卒。2021年2月より株式会社シュークルキューブジャポン アドバイザーに就任。



パートナー紹介

関西電力株式会社
企業名:関西電力株式会社
所在地:大阪市北区中之島3丁目6番16号
代表者名:代表執行役社長 森本 孝
設立:1951年5月1日
資本金:4,893億円
URLhttps://www.kepco.co.jp



 

株式会社 シュークルキューブジャポン 会社概要
企業名:株式会社シュークルキューブジャポン (英名SUCRECUBE Japon Inc.)
所在地東京都千代田区二番町1-2
代表者名代表取締役社長 佐藤 弘一
設立2018年 4月13日
資本金3,000,000円
URL:https://www.sucrecube.co.jp(日本法人HP)
          https://www.tumiqui.com (TUMIQUI Project HP)
          https://www.facebook.com/Tumiqui-Project-109153877110056 (FBページ)

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会社概要

URL
http://www.sucrecube.co.jp
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区二番町1-2-624
電話番号
03-4563-9915
代表者名
佐藤弘一
上場
未上場
資本金
3300万円
設立
2018年04月