沖縄県・沖縄観光コンベンションビューローが、沖縄旅行における「Z世代」の移動手段に関する意識調査を発表。「旅先で運転したくない」は67.2% 「沖縄の公共交通を利用したい」は83.3%に
若者の旅行意識変化とらえ、レンタカーだけじゃない沖縄旅の楽しみ方の発信強化へ
沖縄県及び一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー(会長:下地芳郎、以下OCVB)は、今後の消費を牽引するZ世代を対象に、「沖縄旅行における移動手段に関する意識調査」を実施しました。現在、沖縄を訪れる観光客の67.2%が移動手段にレンタカーを使用しています(*1)。一方、全国的には若年層を中心に免許取得率が低下しています(*2)。本調査により、未来の顧客となるZ世代の旅ナカでの移動ニーズを早期から捉え、第6次沖縄観光振興計画に掲げる「持続可能な観光地」およびSDGsの達成に向けたアクションを検討・実施してまいります。
■調査背景
若者を中心にクルマ離れが進んでいることは、観光客のレンタカー利用率が高い沖縄県にとって由々しき問題と言えます。一方、今後の消費を牽引するZ世代のニーズを把握し、対応していくことは沖縄県の観光業の未来にとって重要です。本調査では、沖縄県への入域観光客の多い首都圏/阪神圏のZ世代(18-25歳)を対象とし、沖縄旅行時の移動手段に関する意識・実態を聴取。沖縄県の二次交通課題を明らかにするとともに、今後への示唆を得ることを目的として実施いたしました。■調査トピックス
- 首都圏・阪神圏のZ世代のうち、44.4%は自動車の運転免許を保有していない
- 旅行先で運転することに対し、62.9%が「運転したくない」と思っている
- 沖縄旅行でZ世代が思い浮べる現地での移動手段はレンタカー(カーシェア含む)が57%、バスが51.1%。また、「運転ネガティブ層+運転免許なし層」のうち、レンタカーを思い浮かべた人は40.8%、「運転ポジティブ層」は73.2%と30pt以上のギャップ
- レンタカー利用率が高い「北海道」「沖縄県」では、「運転ネガティブ層+運転免許なし層」の旅行意向は低く、特に「沖縄県」は、「運転ポジティブ層」と「運転ネガティブ層+運転免許なし層」のギャップが10.2ptと全国で最も高い結果に
- 今後3年以内に「沖縄県」に行きたいと思う最大の理由は「メジャーな観光地だから」。「運転ポジティブ層」と「運転ネガティブ層+運転免許なし層」のギャップが最も大きかったのは、「憧れの観光地だから」で、旅先での運転が不安な人や免許を持っていない人にとって、”沖縄は憧れの観光地”というイメージが強いことが判明した
- 今後3年以内に「沖縄県」に行きたいと思わない理由のうち、「運転ポジティブ層」と「運転ネガティブ層+運転免許なし層」のギャップが最も大きかったのは「運転できないから」
- 沖縄旅行で「公共交通を利用したい」人は83.3%。「運転ポジティブ層」で82.8%、「運転ネガティブ層+運転免許なし層」で83.8%となり、運転に対するインサイトに関わらず利用ニーズが高い
- 公共交通を利用したい理由では「自分で運転する必要がなく、誰でも利用できるから」が最も高い
- 旅先でのサスティナブルな取り組みについて、「旅行中のごみの量を減らしたい」人が最も高い。5人に1人以上が「より環境に優しい交通手段を利用したい」と考えており、環境効率の高い公共交通の利用意向への高いニーズも
- Z世代がよくする趣味は半数以上が「動画視聴」。「国内旅行」が趣味の人は、全体の約3割程度に留まっており、「海外旅行」になると約7%とかなりの少数派に。旅行牽引世代であるZ世代の旅行離れ、動画鑑賞や漫画・アニメなど在宅レジャーへの余暇の置き換えが見て取れる
■調査結果(詳細)
1.首都圏・阪神圏のZ世代のうち、44.4%は自動車の運転免許を保有していない。
Q:あなたは、自動車の運転免許をお持ちですか。※原付のみ、二輪のみの場合は除いてお答えください。
(事前調査・n=10,000・単一回答)
2.旅行先で運転することに対し、62.9%が「運転したくない」と思っている。
Q:あなたは、旅行先でレンタカー(カーシェアを含む)を運転することに対してどのようにお考えですか?
(事前調査・n=5,564・単一回答)
本調査では、上記の「旅先での運転へのハードルとマインド」の質問への回答をもとに、次の通り「運転ポジ層」と「運転ネガ層+免許なし層」にて割付を行い、集計しました。
3.沖縄旅行でZ世代が思い浮べる現地での移動手段はレンタカー(カーシェア含む)が57%、バスが51.1%。また、「運転ネガ層+運転免許なし層」のうち、レンタカーを思い浮かべた人は40.8%、「運転ポジ層」は73.2%と30pt以上のギャップがある。
Q:もし沖縄県に旅行することになった場合、現地での移動手段として思い浮かべるものをすべてお選びください。
(n=1,000・複数回答)
(調査委託先:株式会社H.M.マーケティング)
4.今後3年以内に旅行したい観光地のうち、「運転ポジ層」と「運転ネガ層+運転免許なし層」に大きなギャップがみられたのは「北海道」「沖縄県」。この結果から、レンタカー利用率が高い「北海道」「沖縄県」では、「運転ネガ層+運転免許なし層」の旅行意向は低くなることがわかった。特に「沖縄県」は、「運転ポジ層」と「運転ネガ層+運転免許なし層」のギャップが10.2ptと全国で最も高かった。
Q:あなたが今後3年以内に旅行でいきたいところをお選びください。
※ビジネス、出張、帰省、修学旅行の場合は除いてお答えください。
(n=1,000・複数回答)
(調査委託先:株式会社H.M.マーケティング)
5.今後3年以内に「沖縄県」に行きたいと思う理由としては「メジャーな観光地だから」が最も多く、続いて「自然と触れ合うことができるから」「そこしか食べられないものがあるから」となった。「運転ポジ層」と「運転ネガ層+運転免許なし層」のギャップが最も大きかったのは、「憧れの観光地だから」となり、旅先での運転が不安な人や免許を持っていない人にとって、”沖縄は憧れの観光地”というイメージが強いことが判明した。
Q:今後3年以内に沖縄に行きたい理由をすべてお選びください。
(n=433・複数回答)
(調査委託先:株式会社H.M.マーケティング)
6.今後3年以内に「沖縄県」に行きたいと思わない理由のうち、「運転ポジ層」と「運転ネガ層+運転免許なし層」のギャップが最も大きかったのは、「運転できないから」。続いて「沖縄県が自分向けではないと感じるから」「現地の公共交通は、不便そうだから」となった。
Q:今後3年以内に「沖縄県」へ旅行に行きたいと思わないとお答えいただきましたが、その理由をすべてお選びください。(n=213・複数回答)
(調査委託先:株式会社H.M.マーケティング)
7.沖縄旅行で「公共交通を利用したい」人は83.3%。「運転ポジ層」で82.8%、「運転ネガ層+運転免許なし層」で83.8%となり、運転に対するインサイトに関わらず利用ニーズが高いことがわかった。
Q:もし沖縄県に旅行することになった場合、公共交通を利用したいと思いますか?
(n=1,000・単一回答)
(調査委託先:株式会社H.M.マーケティング)
8.公共交通を利用したい理由では「自分で運転する必要がなく、誰でも利用できるから」が最も多く、続いて「公共交通が便利そうだから」「安全に利用できそうだから」となった。
また、沖縄県における「レンタカー以外の公共交通」の現状を画像で示したうえで聴取した際には、「公共交通が便利そうだから」や「安全に利用できそうだから」が更に増加。「移動時間中も同行者との会話や景色に集中できるから」も大幅に伸び、公共交通の情報発信を強化することで、利用意向がより高まることがわかった。
Q:もし沖縄県に旅行する事になった場合、公共交通を利用したい理由を全てお選びください。
(n=833・複数回答)
Q:次にあげる画像(*3)は、沖縄県における「レンタカー以外の公共交通」の現状を示したものです。沖縄県では、モノレール・バス・高速船・レンタサイクルなど「公共交通」も充実しています。画像をご覧になったうえで、改めて公共交通を利用したい理由をすべてお選びください。
(n=833・複数回答)
(調査委託先:株式会社H.M.マーケティング)
9.旅先でのサスティナブルな取り組みについて、「旅行中のごみの量を減らしたい」人が最も多く、続いて、「お土産は地産地消のものを選択したい」「エネルギー消費量を減らしたい」となった。5人に1人以上が「より環境に優しい交通手段を利用したい」と考えており、環境効率の高い公共交通の利用意向への高いニーズも確認できた。
Q:昨今、SDGs(持続可能な開発目標)に関する取り組みが話題になっています。旅行におけるあなたの意識として、あてはまるものをすべてお答えください。
(n=1,000・複数回答)
(調査委託先:株式会社H.M.マーケティング)
10.Z世代がよくする趣味で最も多いのは「動画視聴」、続いて「ショッピング」「漫画・アニメ」となった。「国内旅行」が趣味の人は、全体の約3割程度に留まっており、「海外旅行」になると約7%とかなりの少数派に。旅行牽引世代であるZ世代の旅行離れ、動画鑑賞や漫画・アニメなど在宅レジャーへの余暇の置き換えが見て取れる。
Q:あなたがよくする趣味をすべてお選びください。
(n=1,0000・複数回答)
(調査委託先:株式会社H.M.マーケティング)
■調査概要
- 調査名:沖縄旅行における移動手段に関する意識調査
- 調査手法:インターネット調査
- SCR調査:首都圏・阪神圏のZ世代(18-25歳)10,000名から抽出
- 対象者:Z世代(18-25歳)の男女1,000名
- 対象地域:首都圏(東京都/神奈川県/千葉県/埼玉県)
阪神圏(大阪府/京都府/兵庫県/奈良県) - 調査時期:2022年12月14日~16日
- 調査機関:株式会社H.M.マーケティング(事前調査は除く)
詳細な調査データはこちら:
https://drive.google.com/file/d/1LoYu7p094zBJeHBKNFpmoyrnrvU0MgTm/view?usp=share_link
(*1)出典:沖縄県「令和3年度観光統計実態調査」
https://www.pref.okinawa.jp/site/bunka-sports/kankoseisaku/kikaku/report/tourism_statistic_report/r3_tourism-statistic-report.html
(*2)出典:警察庁「運転免許統計」
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/menkyo.html
(*3)沖縄県における「レンタカー以外の公共交通」の現状を画像にて提示(OCVB作成)
■調査主体
本調査は、「レンタカーだけじゃない沖縄旅の楽しみ方」を発信する“二次交通課題解決プロモーション事業”の一環として沖縄県及びOCVBが実施しました。
■レンタカーだけじゃないおきなわ旅の楽しみ方
2021年10月より観光情報WEBサイト『おきなわ物語』内に「レンタカーだけじゃない!おきなわ旅の楽しみ方」特集( https://www.okinawastory.jp/feature/other_traffic )を公開。レンタカーだけに頼らない移動手段に関する情報発信を強化しています。
■調査結果を踏まえて
今回の調査では、Z世代の6割以上が旅先での運転に対して抵抗感を抱えており、「運転ポジ層」と「運転ネガ層+運転免許なし層」で旅のスタイルや目的地に違いがあることが明らかになりました。また、公共交通の利用意向は約8割を超え、クルマ以外の交通手段ニーズへの高まりも見て取れました。今後、沖縄の持続可能な観光地の実現のためには、公共交通の環境整備を進めていくと共に、レンタカーだけじゃないおきなわ旅の発信をより強化していく必要があると考えています。(OCVB 国内事業部国内プロモーション課 主事 仲里 樹)
■沖縄観光コンベンションビューローについて(OCVB)
OCVB( https://www.ocvb.or.jp/ )は、沖縄県への観光誘致活動や旅行者の受入環境整備を行う官民一体型の観光推進組織です。一般観光客だけではなく、国際会議等のMICE誘致や、観光産業を支える人材の育成、調査事業、情報提供など沖縄の観光・リゾート産業の活性化に向けた様々な取り組みを展開しています。
■『おきなわ物語』について
『おきなわ物語』( https://www.okinawastory.jp/ )は、OCVBが運営する沖縄県公式の観光情報メディアです。SNSを含めた『おきなわ物語』メディアの全利用者数は、年間約285万人(2021年12月末時点)。沖縄県内で行われるイベントや、観光・旅行に役立つ情報をはじめ、旅ナカで訪れたい観光施設や飲食店、現地ツアー情報まで、最新の沖縄観光情報をお届けしています。
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