ついに開幕!建築家・安藤忠雄の挑戦の軌跡を一望する展覧会「安藤忠雄展|青春」が、グラングリーン大阪「VS.(ヴイエス)」にて
会期は2025年7月21日(月)まで
大阪を拠点に世界で活躍する建築家・安藤忠雄氏の大規模個展「安藤忠雄展|青春」が3月20日、
大阪市北区グラングリーン大阪「VS.(ヴイエス)」にて、開幕しました。
大阪から世界へと展開する、安藤氏の壮大な挑戦の軌跡と、現在進行中の取り組み、そして未来への
果てなきビジョンまでを一望するもので、約60件もの建築プロジェクトや、230点余りの安藤氏の
スケッチ・ドローイング、模型などを通じて、今なお「青春」を生きる稀代の建築家の熱量を
体感できる、圧巻の展覧会である。
会場は安藤氏が長年尽力してきた、大阪の都市再生プロジェクトの最前線でもある
「グラングリーン大阪」の中心に位置する文化装置「VS.(ヴイエス)」。
前面に広がる芝生広場には、本展のテーマ「青春」を象徴する直径2.5mの「青りんご」のオブジェを設置、来訪者を会場にいざなう。オブジェの台座には詩人サムエル・ウルマンが謳う「青春」の
詩とともに、安藤氏のメッセージが刻まれている。
「人間も建築も、いつまでも青いまま、挑戦心にあふれていたい」


3月19日にオープニングセレモニーを開催
3月19日に行われたオープニングセレモニーでは、主催のVS.共同事業体 チーフエグゼクティブ
プロデューサー兼副代表の野村卓也からの挨拶に続き、文化庁長官 都倉俊一氏、大阪府知事 吉村洋文氏、大阪市長 横山英幸氏、元大阪府知事/元大阪市長で弁護士 橋下徹氏が来賓された。本展のテーマ「青春」を象徴する青りんごを手に、展覧会の成功を祈念し、会場は多くの期待の声に包まれた。
セレモニーの最後には、安藤忠雄氏から次の通りご挨拶いただいた。
「一つの地球の中で、自分に何ができるのかを常に考えてきました。人々に感動を与えるような、誇り高い仕事をするんだという志を持って、この50年ひたすらに走り続けてきました。日本は島国で、
資源も食料もエネルギーもない。この国が文化国家として世界に発信していくためには、人間力に頼るしかない。その人間を育てるのは、教育の力です。しかし勤勉さが取り柄だったこの国は今やすっかりかつての元気を失い、世界から取り残されています。大阪・関西万博は日本の元気を再び世界に示す
良い機会ですが、これも問題ばかりが報道され、なかなか難しい状況とまで言われています。
でも私は、大阪の底力を信じています。ぎりぎりまで追い込まれながら、最後はうっちゃり、
やりとげるのが大阪です。なんとか頑張ってほしい、我々も力になれないかと考え、今回の展覧会を
企画しました。緑が少ないと言われてきた大阪のまちの中心に、これだけ巨大な公園がうまれたのも、当時の知事、市長をはじめ関係した方々の想いの強さと実行力によるものです。このグラングリーン
大阪は、世界中の人が訪れるまちになると信じています。ぜひみなさまと一緒に、大阪から日本を元気にしたいと思います。」



展示エリア紹介

約1,400㎡の地下空間に展開する展示エリアは、大きく二つのゾーンで構成されており、
それぞれに特徴的なインスタレーション空間が内包されている。
1つ目のゾーンは 「挑戦の軌跡」エリアと、インスタレーション「水の教会」
「挑戦の軌跡」エリアは、1969年から半世紀に及ぶ安藤氏のキャリアを一望にするものだ。
建築写真家リチャード・ペア氏が自ら選んだ12枚の写真を掲示した壁が、来訪者をゾーンへと誘う。
天井高3mの空間を取り囲む壁面には、安藤建築の特徴的なドローイング、ANDO建築の原型ともいうべき、住宅や教会等の、初期の代表作が並ぶ。中央の展示台には、プロジェクトの規模が拡大、多様化している過程で産み出された都市建築の名作が、国内外地域ごとに緩やかなグルーピングで展示されている。


「大淀のアトリエⅡ」
展示室の入り口には、安藤忠雄氏の活動拠点
である大淀のアトリエⅡのコンクリート模型が。
吹き抜けの底に安藤忠雄氏のデスクがある。

「住吉の長屋」
ANDO建築の原点であり、世界的建築家として知られる契機と
なった初期の代表作。
大阪下町の三軒長屋の中央の一軒をコンクリートのコートハウスに建て替えた。狭小な敷地条件ながら、その中央3分の1を屋根の
ない中庭として開放。都市にあっても自然との共生こそを住まいの本質とする、安藤氏の建築思想を浮き彫りにする作品。

「六甲の集合住宅」
阪神間の六甲の斜面地で、3期にわたり建設された、斜面地型集合住宅。不規則な自然の地形にあえて等質なグリッドフレームの構成を重ね合わせることで生じるズレと隙間を活かし、1つの集合体としての統一感の表現と、各戸の多様な展開を両立している。

「70の住宅模型」
長い壁で仕切られた通路には、安藤氏の全住宅作品から
選りすぐった70の住宅模型が並ぶ。
模型の制作は修成建設専門学校生によって製作された。

インスタレーション「水の教会」
インスタレーションでは、安藤忠雄氏の初期代表作にして、
教会3部作のひとつ「水の教会」を原寸大で再現。北海道の雄大な自然を背景として水上に十字架が浮かぶ情景を、パノラマ映像と、実際に水を張った水盤でリアルに再現することで、遠く北海道の
建築空間を会場で体感することができる。
二つ目のゾーンは「安藤忠雄の現在」エリア+インスタレーション「安藤忠雄の建築」
安藤氏の最近作と共に、今まさに進行中の仕事を「つくる/育てる」「都市ゲリラ2025」
「時間をつなぐ」「37年目の直島」「こども本の森」「大阪から」6つのテーマに沿って
紹介されている。

80年代末、福武總一郎氏の構想でスタートした直島のアートプロジェクト。安藤氏はその最初期から
今日まで建築家として関わり続け、「ベネッセハウス・ミュージアム」から今年5月にオープンを
迎える「直島新美術館」に至るまで、10もの建築を実現している。生物が増殖するように成長を
重ねる、このアートと建築のコンプレックスの37年間に及ぶ物語を、模型と音楽映像が一体となった
空間インスタレーションで魅せる。音楽はmouse on the keysが展覧会のために描き下ろした
オリジナル曲。模型は近畿大学建築学部生によって製作された。

近年の安藤氏の社会貢献活動を象徴する「こども本の森」は、
「自由」がコンセプト。自らの資金で設計・建設し、地方自治体に寄付している。その第一弾となった大阪・中之島から、遠野、
神戸、熊本、松山の5都市をはじめとする国内外への展開、
その新機軸となる瀬戸内海のこども図書館船「ほんのもり号」
まで。予想外の広がりを見せるプロジェクトの全貌を一挙に
紹介する。
本展の一つの目玉となる、VS.ならではの映像インスタレーションでは、安藤忠雄氏の建築を象徴する三作品「光の教会」「真駒内滝野霊園頭大仏」「ブルス・ドゥ・コメルス」の空間を、天井高15mの
キューブ型スタジオの3面に展開するオリジナルの没入型映像で疑似体験することができる。


「安藤忠雄展|青春」の会期は7月21日(月)まで。安藤氏が長年携わってきた「うめきたのいま」を体感しにぜひ足を運んでほしい。
チケットについて
入場料(税込):[ 前売・当日 ] 一般 1,800円、大学生 1,500円、高校生 1,000円
[ 団体 ] 一般 1,600円、大学生 1,300円、高校生 800円
https://vsvs.jp/exhibitions/tadao-ando-youth/
※本展は全日「日時指定」での販売となります。
※指定された日時以外のご入場はできませんのでご注意ください。
※団体割引の適用は30名以上です。
※学生料金の方は入場時に、学生証等をご提示ください。ご提示がない場合は一般料金になります。
中学生以下は予約不要・入場無料です。
(中学生は学生証等を提示し、小学生以下はその旨をお伝えください。)
※障がい者手帳などをお持ちの方(同伴1 名を含む)は900 円(要証明)。
※チケット販売:VS.公式WEB サイト、VS.チケット売場(会期中の開館日のみ当日券販売) 、
チケットぴあ、KANSAI MaaS
展覧会概要
名称:安藤忠雄展|青春
会期:2025年3月20日(木)― 7月21日(月)
会場:VS.(グラングリーン大阪内)
休館日:毎週月曜日(月祝の場合は営業)
開館時間:10:00 - 18:00(金・土・祝前日は 20:00まで)※入場は閉館の30分前まで
お問い合わせ|https://vsvs.jp/contact
主催:VS. 共同事業体(株式会社トータルメディア開発研究所・株式会社野村卓也事務所)
共催:安藤忠雄建築展実行委員会
後援:大阪府、大阪市、公益社団法人 関西経済連合会、一般社団法人 関西経済同友会、
大阪商工会議所、公益財団法人 大阪観光局、公益財団法人 関西・大阪21世紀協会、
独立行政法人 都市再生機構 西日本支社、公益社団法人 大阪府建築士会、FM COCOLO
協賛:積水ハウス株式会社、サントリーホールディングス株式会社、株式会社三宅デザイン事務所、
上氏拍賣株式会社、玉山銀行、アート引越センター株式会社、阿倍野センタービル株式会社、
株式会社アルテカ、安森株式会社、EPOキャピタルインベストメント株式会社、
岩井コスモ証券株式会社、岩谷産業株式会社、株式会社エックスラボ、株式会社カネカ、黒川 友二、
鴻池運輸株式会社、株式会社シーマ、GBキャピタルパートナーズ株式会社、
医療法人社団 新名診療所、宗教法人 清光院 清水寺、忠泰集團、株式会社パソナグループ、
広田証券株式会社、リバー産業株式会社、龍巖股份有限公司、レジル株式会社、レンゴー株式会社、
株式会社Ai-R (アイアール)、幸南食糧株式会社、株式会社フジオフードグループ本社、
株式会社エキスプレス、株式会社キャドセンター、株式会社神戸新聞事業社、株式会社ヤマネ、
鹿島建設株式会社、株式会社竹中工務店、株式会社長谷工コーポレーション、大成建設株式会社、
まこと建設株式会社、大光電機株式会社、株式会社佐藤秀、恵比寿工匠株式会社、
株式会社乃村工藝社、株式会社ユニオン、要建設株式会社、株式会社松下産業、
旭ビルウォール株式会社、株式会社インターオフィス、株式会社カッシーナ・イクスシー、
株式会社きんでん、髙島屋スペースクリエイツ株式会社、株式会社オカムラ、藤井電機株式会社、
YKK AP 株式会社
協力:株式会社MBS メディアホールディングス、読売新聞社、西日本旅客鉄道株式会社、
一般社団法人ナレッジキャピタル
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※本リリース中の全画像クレジット:(c)安藤忠雄展|青春 2025
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