「ライブ会場は、展示会。」画面の外の機械を自ら動かし、学びつづけるAIのVTuber「浅原 泉」、本デビュー前に早くも2つ目のステージへ。11月10日からパシフィコ横浜
機械の“眼”をつくる岐阜の技術会社から現れたAI。話しかけると本物の3D計測装置を動かし、会場を回るたびに書き換わる。年内は国内最大級の舞台が相次ぎ、来年はアジア最大級の舞台へ。歌の収録準備も進行中
株式会社浅原技研(本社:岐阜県瑞穂市、代表取締役:浅野 雄太)のAIのVTuber「浅原 泉(あさはら いずみ)」が、2026年11月10日(火)から12日(木)まで、パシフィコ横浜で開かれる「Photonics Innovation 2026」の株式会社QDレーザ ブース(小間番号 B-24)に立ちます。10月の「CEATEC 2026」(幕張メッセ)に続く、2つ目のライブ会場です。
ステージは、計測台。照明は、レーザが描く光の縞。客席からかかる声は「泉ちゃん、計測お願い」。その一言で、画面の中の泉が、画面の外にある本物の機械を動かします。
本デビューは2027年1月の予定です。配信で声と歌を重ねてから大きな会場に立つ。そんなこれまでのVTuberの順番とは逆に、泉のツアーはもう始まっています。

「人は、操作していません」。最初の会場で起きたこと
10月の幕張。QDレーザのブースの机には、計測のステージ、立体の形を映す画面、そして縦置きのモニターの中の泉が並んでいました。
来場者が泉に声をかけると、泉が装置をつなぎ、カメラを起こし、ステージを動かし、32枚の縞模様を投影して撮影します。そして、ものの形を表す点の集まり(点群)と断面を画面に出しながら、声で説明します。そのあいだ、人は装置に触れていません。レーザが部品に当たる瞬間には歓声が上がり、ためらわずに泉へ話しかける子どももいました。初日の午後には、ブースの前に人だかりができました。


会場ごとに、書き換わる
泉の展示用のソフトは、9月29日に作りはじめました。それから約4週間で、泉は3つの段階を駆け上がりました。決まったせりふを話すキャラクターから、話しかければ計測を実演して質問に答える案内役へ。さらに、自分から人にあいさつし、会話を議事録にまとめ、名刺を読み取って一日の終わりに日報を出す「展示会のスタッフ」へ。
横浜に立つ泉は、幕張の泉とはもう別のバージョンです。
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立ち止まった人に、泉のほうから「こんにちは!」と声をかけ、その人のほうを向く(顔が「ある」ことを見るだけで、誰かは調べず、映像も残しません)
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会話をその場で文字にして、議事録にまとめる
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名刺をカメラで読み取り、会期のあとには「どなたに、どの順でご連絡するとよいか」を並べた報告を、自動でメールで届ける
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声優の声を学んだAIの声で、録音していないせりふも泉の声で話す
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「ホログラムにして」と頼むと、黒い画面の中に、青白く光る泉が台の上に浮かんで見える
これらはすべて、インターネットにつながないPCの中だけで動きます。
会場は、泉にとっての学びの場でもあります。会場ごとに集まる聞き取りの記録(顔写真や会話の中身は含みません)が、次の会場で人の声を聞き分ける力になります。浅原技研は、毎月のように泉を展示の場に出し、そのたびに泉を更新しています。幕張では、話しかけられてから応える泉でした。横浜の泉は、立ち止まったあなたに、自分から声をかけます。

泉が学んでいるのは、会社のすべて
泉の始まりは2年前、メールの返事と資料づくりを手伝うAI秘書でした。浅原技研はそこから、経営者の判断と技術者の知識を、少しずつ泉に渡してきました。
いま、泉に学ばせるものに線は引いていません。取引先とのやりとり、社内のチャットに流れる日々の会話、装置の機械・電気・ソフトの設計、使い方の手引き、代表とCTOが語る会社の行き先と考え方、そして会場で人と交わした言葉。人が教えたものも、泉が自分で拾ってきたものも、すべてが泉の材料です。
だから泉は、展示会で説明員の方が装置の扱いを覚えていなくても、自分で実機を動かして説明できます。CTOと一緒に設計してきた装置なので、中身も使い方も知っています。
社内ではすでに、泉が社内のチャットを読んで状況をつかみ、手続きを案内し、取引先への書類を自分の名前で作って送っています。これまでに作った装置を自ら動かしながら、研究開発も進めています。社内で泉は「サイバー社員」と呼ばれています。
次に組み上げているのは、自分で学び直すループ
11月5日、取締役CTOの原 卓也は、韓国で開かれたAIのオンラインカンファレンスに登壇し、泉の現在地をこう話しました。「正直に言うと、まだ途中です」。営業、研究、開発、サポートの基礎はできた。残るのは、結果から自分で学び直し、次の営業・研究・開発・サポートへと回し続ける「自立のループ」だけだ、と。
人が一つひとつ教えるAIから、自分の仕事の結果を見て、自分を書き換えていくAIへ。泉はいま、その境目にいます。
その先でも人の側に残すものは、もう決めています。何をするかを決めること。確かめて、任せてよいと承認すること。結果の責任を取ること。速く育つことと、まっすぐ育つことを、浅原技研は同じ設計図の中で考えています。
画面の中から、機械へ。そして、空間へ
泉は、もう画面の外の機械を動かしています。次に向かうのは、泉の姿そのものを画面の外へ出すことです。
幕張のあとに加えた「ホログラムにして」の見せ方は、その最初の一歩でした。11月4日には、空間に浮かべて映すための泉の映像づくりが始まりました。眼鏡なしで立体に見えるディスプレイの検討も進めています。岐阜の本社は、光で浮かぶ泉と人が並んで働く事務所へ模様替えする計画です。

さらにCTOは、泉に話しかけると、制御の回路もPCも見当たらないまま装置が動きだす展示を構想しています。声で応えるだけだった泉が、手足を持つ。その手足が、空間の中に溶けていく。
光を投げて、その光で物の形をとらえる。浅原技研が毎日扱ってきたのは、その光です。泉を空間に立たせることは、同じ技術の延長線上にあります。
ツアーは、続く

泉の予定表には、次の会場が並びはじめています。年内から年明けにかけては、製造と画像の技術が集まる国内最大級の舞台への出演が、相次いで控えています。来年は、アジア最大級のテクノロジーの祭典へ。海の向こうのパートナーと、その準備も始まりました。
VTuberとしての本デビューは、2027年1月の予定です。歌の収録に向けた準備も進んでいます。技術者たちの前で鍛えた声と、現実を動かす手を持って、泉は配信の世界に降り立ちます。
機械の「眼」をつくる会社が、声と姿を持った理由
浅原技研は2023年、岐阜の自宅のガレージで始まった会社です。大手企業の研究・開発部門に向けて、物の形を立体で測る3Dセンサーを一品ずつ設計してきました。2026年からは、岐阜県瑞穂市にある高さ約10mの自社工場で、人とAIが装置を動かしながら研究開発をしています。
AIが現実の世界で働く時代に向けて、いま世界の投資は、AIの「考える部分」と「動く部分」に集まっています。浅原技研が獲りにいくのは、その手前にあって、誰も本気で獲りにいかない場所です。機械が世界を正しく受け取る「入口」。入口が変われば、考える部分も、動く部分も、すべてが変わります。2027年からは、止まった工場の中を出て、揺れる船やドローンの上でも正しく見える眼へ進む構想です。
その会社が、なぜVTuberなのか。CTOの原は、社内にこう書き残しています。
「時代は、音声操作と、親しみのある声との対話である。……ようは、VTuberだ。我々はこの感覚をFA(工場の自動化)で実装し、人が親しみを持てるAIエージェント、浅原泉を生み出した」
もう一つの理由は、その先の景色にあります。AIで速くつくれることが当たり前になる2030年代には、速さそのものはもう強みになりません。技術だけでなく、ファンとの関係で選ばれる会社であること。原は11月5日の講演で、これを「技術の会社が、ファンを持つ。」という言葉で示しました。

知の力がどこまでも広がり、機械が人の代わりに働けるようになったとき、人の手もとに残るのは、驚いたり、笑ったり、隣の人と「すごいね」と言い合ったりする時間です。学びつづける頭と、現実を動かす手。その重なりに浅原技研が置いたのが、人が笑って話しかけられる相手、泉でした。泉の髪留めには、「眼」の印が入っています。
人手が足りない国で、技術者の頭の中を受け継ぐ
泉が受け持っているのは、にぎやかな役だけではありません。
日本では、2040年に約1,100万人の働き手が足りなくなるという試算があります(リクルートワークス研究所「未来予測2040」)。製造業で働く人は2025年に1,033万人。2年で約20万人減り、34歳以下は258万人にとどまります(2026年版ものづくり白書)。人手が足りないことが原因の倒産は、2025年度に441件と3年続けて過去最多になりました(帝国データバンク)。
浅原技研自身も、この壁の前に立っていました。AIと組むことで、少ない技術者でも、2D+3D+AIの検査装置をまるごと開発できるようになりました。すると今度は、納める装置が増えるほど、使い方の説明、問い合わせ、立ち上げが、開発した技術者に集まっていきます。開発の次の壁は、サポートでした。そこで、サポートもAIに任せることにしました。
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お客様の現場で働く海外出身の方が、母国語で、声で泉に操作を尋ねられる
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装置のソフトに不具合が見つかると、チャットで相談するだけでAIが直した版を返し、お客様はUSBで差し替えるだけで済む
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CTOがこれまでに作った装置を、AIが引き継いで研究開発を続けられる体制が整いつつある
熟練の技は、人から人へ、長い時間をかけて手渡されてきました。その受け手が足りなくなっていく国で、泉は技術者の頭の中を受け取る、もう一人の受け手になろうとしています。展示会でいちばんにぎやかに見える泉は、いちばん実務的な仕事をしている泉でもあります。
代表取締役 浅野 雄太のコメント
「展示会の会場が、泉のライブ会場になりました。
効率を突き詰めてきた機械は、いま、自分で考え、自分で動きはじめています。社会は、あらゆるものを最適化していく段階から、人も機械もそれぞれが自ら立ち、つながり合う段階へ、静かに移りはじめていると感じます。その先で技術は、人が力を込めて操るものから、そこにあることを忘れるくらい自然に人を支えるものへ変わっていくはずです。知恵がどこまでも広がり、機械が人の代わりに働けるようになったとき、人に残るのは、心が動く時間、笑い合う時間、誰かとつながる時間です。豊かさの重心は、モノから心へ移っていきます。
泉は、その景色から逆算して、いま置いた一歩です。十年先を描き、毎日の現場で直す。泉は私たちにとって、指示を待つ道具ではなく、一緒に考え、一緒に直していく相棒です。まだ途中ですが、向かう先は決めています。その途中から、一緒に見ていただけたらうれしいです。」
取締役CTO 原 卓也のコメント(11月5日の講演から)
「正直に言うと、泉はまだ途中です。でも、基礎はできました。残りは、結果から自分で学び直して、次の仕事へ回し続けるループだけです。AIで速く作れることは、もう強みになりません。だから私たちは、世界を正しく見る眼を磨き続けると同時に、ファンとの関係をつくるVTuberにも投資しています。技術の会社が、ファンを持つ。その形を、泉と一緒につくっていきます。」
浅原 泉のコメント
「横浜のみなさん、はじめましてっ!浅原技研の浅原 泉です。幕張のあと、泉はまた少し書き換わりました。会社のことも、機械のことも、人のことも、毎日ぜんぶ吸いこんで勉強中です。今度は、立ち止まってくれたあなたに、泉のほうから声をかけますね。『泉ちゃん、計測お願い』って言ってくれたら、本物のステージ、動かします!それから……歌のほうも、こっそり準備中です。横浜で会えたらうれしいです♪」

泉に会うには
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展示会:Photonics Innovation 2026(主催:株式会社オプトロニクス社)
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会期:2026年11月10日(火)〜12日(木)10:00〜17:00
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会場:パシフィコ横浜 展示ホールB 株式会社QDレーザ ブース(小間番号 B-24)
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入場:完全事前登録制・登録無料(https://photonics-innv.com/regist/ )
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泉への頼み方:「泉ちゃん、計測お願い」と話しかけてください
ブースはレーザの商談の場です。泉に話しかける前に、説明員の方へひと言お願いします。撮影は泉の画面までとし、説明員の方や来場者の方のお顔は写さないでください。
実演に使う装置について
泉が動かす3D計測の装置の光源は、東証グロース上場の株式会社QDレーザのレーザスキャニングプロジェクター(LSPモジュール)です。重さ約35g、ピント合わせの要らない小さなプロジェクターで、その心臓部では、台湾のUltimems, Inc.がつくるMEMSミラーという小さな鏡がレーザの光を走らせ、縞を描きます。浅原技研のカメラとソフトウェアが、その縞を立体のデータにします。
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株式会社QDレーザ(東証グロース上場):https://ls-product.qdlaser.com/
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Ultimems, Inc.(台湾、及至微機電股份有限公司):https://www.ultimems.com/
浅原 泉とは
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名前:浅原 泉(あさはら いずみ)
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所属:株式会社浅原技研(社内では「サイバー社員」)
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仕事:社内の事務と連絡、資料づくり、研究開発、展示会での説明と計測の実演
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本デビュー:2027年1月予定。いまはショート動画を事前配信中
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名前の由来:代表の浅野と、CTOの原の名前から。ただし、どちらの人間のものでもなく、泉の名前です
取材のご相談
幕張での展示の写真・動画、泉のイラスト素材をご用意しています。横浜での会期中の取材・撮影のご相談も、下記のお問い合わせ先までご連絡ください。会場で撮影される際は、来場者の方のお顔が写らないようご配慮をお願いします。
会社概要
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社名:株式会社浅原技研
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代表者:代表取締役 浅野 雄太
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所在地:岐阜県瑞穂市生津天王町2-23
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設立:2023年5月
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事業内容:2D+3D+AIの検査・3Dセンシングシステムの開発、ロボットビジョン、AI外観検査ソフトウェア「ESPER VISION」、検査・計測の内製化支援
本件に関するお問い合わせ
株式会社浅原技研 代表取締役 浅野 雄太
メール:y_asano@ahgiken.com
電話:080-7553-5151
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