100万人を超えるムスリム旅行客を日本がおもてなし

マスターカード・クレセントレーティング ジャパンムスリムトラベルインデックス2017

2017年12月5日ある調査結果が発表された。日本が100万人を超えるムスリム旅行客を迎えることで、世界の観光市場において最も急速に成長する国の一つとして、大きな恩恵を受けるであろうという内容のものである。


マスターカード・クレセントレーティング ジャパンムスリムトラベルインデックス2017(以下、JMTI)は、日本の47都道府県を潜在的な観光地として分析し、ムスリムにとって行き届いた環境である旅行先として東京都が最高得点を得、次点が大阪府、三位が北海道という結果を示した。

またその調査結果では、2004年には約15万人であった訪日ムスリム旅行客は2016年に約70万人まで増加し、2018年には100万人を超え、2020年には140万人になると予測している。なお現在訪日ムスリム旅行客の60%がASEAN(東南アジア諸国連合)諸国、その内27%がインドネシアからの旅行客である。

日本におけるムスリム旅行市場についての詳細な分析は、このJMTIが初の試みである。各都道府県はJMTIの基準に基づきその環境を数値化されることになったが、その目的は各地域に他地域のサービスレベルを理解させ成長を促すと共に、ムスリム旅行客のニーズを満たすサービスの品質向上を目指すことにある。

今年の年初に130か国を網羅する最も包括的なレポートであるマスターカード・クレセントレーティング グローバルムスリムトラベルインデックス2017(以下、GMTI)によって発表された年次報告によると、日本は2ランクアップし非ムスリム国内ランキングで世界6位となった。

またGMTIによると、ムスリムの旅行市場は高い成長を続けており、その経済規模は2020年には2200億米ドル、2026年には更に800億ドルの成長を見込み3000億米ドルに達すると期待されている。アジアはムスリム旅行客を魅了する世界でも類を見ない地域として認識されており、GMTIスコアでは平均57.6点を稼ぎ出している。次にアフリカが47.0点、オセアニアが43.8点、ヨーロッパが39.9点、アメリカが33.7点と続く。

クレセントレーティングとハラールトリップの代表であるFazal Bahardeen 氏(ファザール・バハルディーン)は、日本最大のハラールビジネスイベントであるハラールエキスポジャパン2017にて「今後ハラールメディアジャパンと連携し、正式にJMTIによる格付けを開始する」と発表した。Bahardeen 氏は「これはGMTIの展開に非常に重要で画期的な節目になるでしょう。JMTIの開始により、より深い知見を日本の都道府県に提供することが可能になり、その結果各地域は市場のニーズをさらに充足させることが可能になるでしょう。」と発言している。そのハラールエキスポジャパンでは、ムスリムへのサービスレベルが基本となっているクレセントレーティングによって格付けされた約20軒の日本のレストランも紹介された。

ハラールメディアジャパンを運営するフードダイバーシティ株式会社の共同創業者である横山真也氏は「GMTIシリーズ一つとして、初のムスリムトラベルインデックスを発表することができ非常に光栄です。また、このレポートが日本におけるムスリム旅行客に対するおもてなしのサービスレベルの向上だけでなく、受け入れ能力の向上にも貢献するだろうと確信しています」と話した。

マスターカード・クレセントレーティング ジャパンムスリムトラベルインデックス2017(JMTI)について

JMTIは全国47都道府県におけるムスリムホスピタリティサービスの詳細を確認できるパイオニア的なレポートである。この調査結果は、旅行者、旅行会社、株主、投資家などにとって重要なあらゆる指標となる基準を提供することで、彼らが自身の地域の観光産業についての成長具合を確認できることを目的としている。JMTIは47都道府県を「アクセス性」「コミュニケーション」「環境」「サービス」という4点から評価している。

この調査結果で示した地域のランキングは国内の相対的なレベルを表すことになり、各地域のおもてなしのサービスレベルや環境整備進めるためにも活用されることが期待される。

レポートは以下からダウンロードが可能です。 
https://www.crescentrating.com/halal-muslim-travel-market-reports.html

 
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上場
未上場
資本金
900万円
設立
2014年09月