特別な才能と鍛え抜かれた資質:Audi Q8 sport concept
マイルドハイブリッド テクノロジーを採用した3.0 TFSI V6エンジン/8気筒の性能と4気筒の燃費を融合/渋滞時やパーキングは電気モーターのみで走行可能
2017年3月7日、インゴルシュタット/ジュネーブ:画期的な駆動テクノロジーとスポーティさを際立たせた外観。アウディは、2017年ジュネーブ国際モーターショーで、将来のQ8モデルシリーズの可能性を示したもう1台のコンセプトカーを発表しました。Audi Q8 sport conceptは、アウディの開発者とデザイナーが考える、ダイナミックで高効率な未来のSUVを具現化したものです。
Audi Q8 sport conceptでは、フロントとリヤに施されたエアロダイナミクスのための処理が、まず目を引きます。その効率を究めた駆動方式は画期的で、世界で初めてマイルドハイブリッドシステムと電動式コンプレッサーを備えた6気筒3.0 TFSIエンジンを搭載しました。Audi Q8 sport conceptは数々の才能を備え、あらゆる面で鍛え抜かれた1台といえます。350kW(476hp)のパワーと700Nmのトルクにより、0-100kmのスプリントをわずか4.7秒で完了し、そのまま275km/hのトップスピードまで加速し続けます。その一方で、1,200kmを超える航続距離も実現しており、ロングドライブにも適したSUVに仕上がっています。
20kWものエネルギー回生能力を備えているため、燃費性能の面でも優れた資質を発揮します。マイルドハイブリッドのシステムを持たない通常の6気筒TFSIエンジン搭載モデルと比べると、 Q8 sport conceptは、100km走行あたり1ℓ程度も燃料消費が少なくなっています。これは、CO2排出量に換算して25g/kmの削減に値します。
「Audi Q8 sport conceptの駆動システムは、量産モデルにおける効率とサステナビリティの最適化に向けた大きなステップといえます。マイルドハイブリッドテクノロジーとTFSIエンジンの組み合わせにより、エレクトロモビリティと内燃エンジンの統合化に向けた新たなベンチマークを確立しています。この組み合わせは将来、多くのアウディモデルに使われることになるでしょう。」と、AUDI AG取締役会会長のルパート シュタートラーは述べています。
きわめて効率的なパワーパッケージ:駆動システム
新しいAudi Q8 sport conceptの駆動システムの基本構成は革新的です。アウディは、電動コンプレッサーを採用した331kW(450hp)の6気筒3.0 TFSIエンジンと回生効率を高めたマイルドハイブリッドシステムを初めて組み合せました。クランクシャフトとトランスミッションの間に配置されたスタータージェネレーターがエネルギー回生の役割を担い、必要に応じて逆方向に作用して補助の駆動用モーターとして働きます。48ボルトの電気システムにより、常に十分な電力が確保されています。
このアプローチは、お客様にとって多くのメリットがあります。回生されたエネルギーは、動力性能向上のために活用することができます。内燃エンジンと電気モーターが同時に働くブースト運転の間は、電気モーターにより20kWのパワーと170Nmのトルクが加算され、エンジンパワーと併せて、合計350kWのシステム出力と700Nmのシステムトルクが得られます。それによりAudi Q8 sport conceptは、どのような速度や、どのようなエンジン回転域からでも、スポーティな瞬発力を発揮することができます。
リヤのラゲージコンパートメント下に配置されたエネルギー容量0.9kWhのリチウムイオンバッテリーにより、ストップ&ゴーが続くような渋滞時には内燃エンジンを停止させたまま走行することができます。また、低速での方向転換や駐車のときも電気モーターだけでの運転が可能になっています。制動時には、20kWの強力なスタータージェネレーターによる効率的なエネルギー回生により、バッテリーは素早く再充電されるため、頻繁に電動走行させても支障が生じることはありません。
Audi Q8 sport conceptの3.0ℓ 6気筒エンジンへは、排気駆動の2つのターボチャージャーに加えて、電動式コンプレッサーからもエアが供給されるため、さらに優れた瞬発力を実現しています。この電動式コンプレッサーが主にターボチャージャーをサポートするのは、排気の流量が不十分で素早くパワーを発生しにくいときです。電動式コンプレッサーを装着したことで、3.0 TFSIはタイムラグのないダイレクトで力強いレスポンスを示すようになりましたが、これは従来、ディーゼルエンジンと電気モーターの組み合わせでのみ可能なことでした。つまり、アウディは生産型のAudi SQ7で成功を収めた手法をガソリンエンジン搭載車にも適用しようとしているのです。
電動コンプレッサーはインタークーラー用のバイパス回路の下流、つまりエンジンのすぐ近くに設置されています。タービンホイールの代わりに小さな電気モーターを内蔵して、わずか250ミリセカンドのうちに、コンプレッサーホイールを70,000rpmまで加速させることができます。この電動コンプレッサーのサポートのおかげで、3.0 TFSIはたとえ低回転からでも、ドライバーがアクセルペダルを踏み込んだ瞬間に強力なパワーを発揮することができます。この特性により、発進加速において、ライバルを数メートルリードすることができます。また、ゆったりとクルージングするような場合でも電動式コンプレッサーのサポートにより、シフトダウンの頻度が減り、低いエンジン回転数で快適に走り続けることが可能となります。一方で、スポーティな走りを好むドライバーは、コーナーを抜けた瞬間から絶大なパワーが得られることを嬉しく感じるはずです。
V6 TFSIと電気モーターを採用したAudi Q8 sport conceptのドライブシステムは、8気筒エンジンに匹敵するパフォーマンスと4気筒エンジンの経済的な燃費効率を同時に提供します。このエンジンは、マイルドハイブリッドシステムを持たない同様のエンジンと比べて、20kWのパワーが追加されながら100km走行あたりの燃料消費を1ℓも削減しています。85ℓの燃料タンクを備えたAudi Q8 sport conceptの航続距離は1,200kmを超えます。
走行中は、駆動システムの制御機構がクルマの走行状況を巧みかつ柔軟にコントロールしていきます。状況に応じてAudi Q8 sport conceptはパワーブースト、コースティング、エネルギー回生を実施します。標準装備される予測効率アシスタントシステムが走行している地域と周囲の精密な情報をコントロールユニットに送信してドライバーをサポートします。そのとき、ナビゲーションシステムからのルートデータとAudi connectからのCar-to-Xサービスも参考に使われます。
生産モデルから移植したハイテク:ドライブトレインとサスペンション
Audi Q8 sport conceptでは、quattroフルタイム4輪駆動システムが駆動力を卓越したコントロールのもと路面に伝える働きをしています。シャシーのトレッドを拡げる一方で、Audiの上級クラスのモデルから、数々の最新鋭のメカニズムをこのクルマに移植しました。そのなかのひとつ、ダンパーコントロール機能付きのエアサスペンションであるアダプティブエアサスペンション スポーツにより、クルージング時のソフトな乗り心地から固くタイトなハンドリングまで、幅広い走行特性が提供されます。さらに、最低地上高も90mmの幅を持って5段階に調整できるようになっており、走行条件に応じた理想的な高さの選択が可能になっています。フロントとリヤのサスペンションには軽量に設計された5リンクのシステムが採用されています。
ホイールサイズは11J×23で、それに305/35のタイヤを組み合わせています。Y字型に撚りあわされた5本のスポークにより、金属細工のような繊細さと力強いイメージを同時に実現しています。20インチ径のセラミックディスクを採用したブレーキシステムにより、力強い制動力も実現しました。
シルエットとハイテクを用いたデザインディテールひと目見ただけで、非常にダイナミックで贅沢なアウディであることが分かる - それが、2017年デトロイト モーターショーで公開されたAudi Q8 conceptが得た評判でした。今回ジュネーブでデビューするのは、さらにスポーティさを増したそのバリエーションであり、たくましい存在感を備えた古典的なユポーツユーティリティビークルに対し、新しいエレガントな選択肢を提案しています。Audi Q8とAudi Q8 sport conceptは、いずれも最上級のプレステージ性と本物のスポーツ性、すべての領域におけるテクノロジーの先進性を体現したクルマに仕上がっています。
5.02メートルの全長を備えたAudi Q8 sport conceptは、ラグジュアリークラスに大きなインパクトを与えます。3メートルものホイールベースのおかげで、乗員とラゲージのために広いスペースが提供されることになります。クーペのような傾斜したルーフラインを採用しながら、リヤシートの乗員にも十分なヘッドルーム及びショルダールームが確保されています。コクピットには、大型タッチスクリーンを用いた新しい操作方式が採用され、さらに、拡張したアウディバーチャルコクピットやコンタクトアナログ式のヘッドアップディスプレイなどが搭載されています。ヘッドアップディスプレイには現実とバーチャルな世界を融合した、インテリジェントなアグメンティッドリアリティ(拡張現実)テクノロジーが活用されています。
2.05メートルの全幅を持つAudi Q8 sport conceptはフロントから見ると、圧倒的な迫力を感じさせます。ここでまず目に付くのは、八角形のシングルフレームグリルです。立体的な造形がされたそれは、既存の生産モデルのものより幅がかなり広くなっています。グリルの表面は、ハニカムの格子パターンにアルミが配されており、周囲の枠の部分は対照的なカラーでペイントされています。Audi Sportモデルによくあるように、両側のエアインレットはベースモデル(Q8 concept)と比べて非常に大きくなっており、より多くのエアを必要とする高性能パワーユニットを搭載していることを示唆しています。バンパー下端にはボディ同色のブレードが大胆に配しました。
Audi Q8 sport conceptのフロントに埋め込まれた細いウェッジシェイプのヘッドライトは、デザイン面で隣接するエアインレットと関連付けられています。それぞれのライトエレメントにはガラスカバーが備わっていますが、ライトユニット全体にはカバーが掛けられていません。それにより、ライトが解放されているイメージが生み出されています。ヘッドライトのアルミ製ハウジングは、シングルフレームに準じた立体形を成しており、X字型をしたブルーのレーザーライトの印はロー及びハイビームに採用されたデジタル式マトリクスレーザーテクノロジーを象徴するものです。100万ピクセル以上に分解できるその光は、高い解像度で路面を照らし、精密な制御も実現しています。ダイナミックターンシグナルとデイタイムランニングライトの光は、ボンネット下端に沿って配置された細いLEDのライトガイドから発せられます。そのライトガイドはヘッドライトの外側をラップアラウンドして、それにより革新的なe-tronのライトシグネチャーが生み出されています。すべてのライト機能がダイナミックな設定になっています。
力強いサイドビュー
Audi Q8 sport conceptは、サイドシルエットも引き締まったものになっています。ドアにはウインドーフレームがなく、ルーフラインの低い印象がさらに強調されています。ボディの全高は1.70メートルです。サイドウインドーの下端、ショルダー、ダイナミックライン及びシルのラインなど、ボディサイドにあるすべてのラインが後方に行くに従って、ダイナミックに高さを増していきます。フェンダー、ドア、サイドパネルの面には美しいカーブが施されて、ドアのロワセクションには深いフィレットが形成されています。そのほか、リヤドアの下にはquattroのロゴを刻み、彫刻的なエッジを備えたサイドミラーにはカーボンファイバーを採用しました。ドアはタッチ機構により開く仕組みで、BもしくはCピラーにあるAudiリングに触れると決まった角度まで自動的に開きます。
ほぼフラットで幅の非常に広いCピラーは、ホイール上で力強く膨らんだショルダー部分とともに、1980年代の初代quattroを彷彿とさせます。これによりAudi Q8 sport conceptが一連のAudi Prologueシリーズのショーモデルとロジカルにつながったクルマであることも示されています。バランスのとれたプロポーションは、フロントとリヤのホイールを等しく強調する効果を生んでいて、この点でも典型的なquattroモデルの特徴を表しています。デトロイトで先に発表されたAudi Q8 conceptと比較するとホイールハウジングがさらに12mm拡げられており、力感あふれるホイールアーチには2重のデザインが施されています。ドアのシル部分には、ブラシ仕上げのアルミが輝き、今回のショーカーに採用されたクリプトンオレンジのボディカラーと魅力的な対比を演出しています。
フラットでコンパクト:リヤ
非常にフラットなリヤウインドーの上には、長いルーフエッジスポイラーが設置され、その下にある2重の形をしたスポイラーリップがパワー開閉機構を備えたラゲージコンパートメントハッチの上に特徴的な輪郭を形成しています。リヤエンドの左右一杯にまで伸びたライトストリップがAudi Q8 sport conceptの際立ったライトシグネチャーの一翼を構成していて、ここからテール/ブレーキライトのほか、ダイナミックターンシグナルも発せられます。
アウターライトエレメントに隣接する形でアルミ製ブレードが設置され、そのインナーストラットがリヤエンドで大胆な存在感を示しています。テールライトでも個々のエレメントは外部に露出するようにデザインされ、またすべてのライト機能がダイナミックな設定になっています。
ライセンスプレートは、ライトの間に渡された黒いトリムパネルの下に装着されることになります。アルミ製のディフューザーには、ハイグロスカーボンファイバー仕上げのクロスピースが組み込まれており、その両端には表面がブラシ仕上げのアルミ加工をされたオーバル型のエグゾーストパイプが力強い存在感を放っています。
4人の乗員のための贅沢なラウンジ:インテリア
Audi Q8 sport conceptのインテリアは4人の乗員を乗せ、その大型スーツケースを積載するための余裕あるスペースを提供します。ラゲージコンパートメントは630ℓの容量を確保しました。伸びやかな水平ラインにより、コクピットではスポーティかつエレガントな雰囲気が演出されています。センタートンネルの上には、電気的に作動する8速ティプトロニックを操作するためのセレクターレバーを備えたコンソールが設置されます。このコンソールは宙に浮いているように見えます。
ラップアラウンドのデザインモチーフは、ドアの部分から始まります。この水平方向の大きなアーチはフロントウィンドウ下端に沿って走り、さらにドライバーと助手席シートを乗員に圧迫感を与えることなく取り囲んでいます。スポーツシートとリヤの2つの独立式シートは、明確に張り出したサイドボルスターからヘッドレストまで複数の独立した部分から構成されているように見えます。バックレストはウインドーショルダーの高さで、アルミ製トリムパーツにより上下に分離されています。
水平方向のラインにより整然と構成されたインストルメントパネルは、上部がインテリアの方向に向けて傾斜がつけられています。中央の操作/ディスプレイの面は、いわゆる「ブラックパネル」(アルミ製のフレームに囲まれた黒い帯状の面)と完全に一体化しており、スイッチオフしたときには、モニターは見えなくなってパネルの中に溶け込み、インテリア全体のデザインと融合するようになります。ディスプレイが作動しているときも、スクリーンはインテリアのほかの部分と視覚面での調和を失うことはありません。前席のエリアでは、このブラックパネルにquattroのロゴバッジが組み込まれています。矢印をかたどったドアのインレイのデザインも非常に印象的で、インレイにビルトインされたアルミ製の装飾バーがドアオープナーの役割を果たしています。夜間には、LEDライトガイドが点灯して、インテリアを白い光で照らします。
Audi Q8 sport conceptではカラーとマテリアルも、クールでスポーティな雰囲気づくりに一役買っています。そのなかのハイライトのひとつがインストルメントパネルとドア/フロアに採用された、3次元デザインのエンジニアリング グレイン(人工シボ)です。そこでは、新しい幾何学的な織りパターンを備えた光沢仕上げのカーボンとアルミ製のストリップ及びフレームが、それぞれアクセントとなっています。ブラシ仕上げされた部分は比較的暗く、ヘッドライニングからセンターコンソールに近づくにつれて、グレーからシルバーグレー、さらにパステルシルバーという風に段階的に明るさを増していきます。
このようなテクニカル素材がAudi Q8 sport conceptの室内において、ソフトな表面との魅力的な対比を演出しています。シートはファインナッパレザーとヌバックレザーのコンビネーションで、いずれも色はパステルシルバーです。シート張地はバックレストを上下に分割するトリムパーツの部分で反転していて、そこを境に内側の部分が外側になります。ヘッドレストカバーには、レザーと同じ色のストラクチャード テクスタイル(ハイテク布地の一種)が用いられています。
新しい方式:操作系とディスプレイ
インテリア アーキテクチャーについてはPDFをご参照下さい。
*本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。
Audi Japan Press Center: https://www.audi-press.jp/
Audi Q8 sport conceptでは、フロントとリヤに施されたエアロダイナミクスのための処理が、まず目を引きます。その効率を究めた駆動方式は画期的で、世界で初めてマイルドハイブリッドシステムと電動式コンプレッサーを備えた6気筒3.0 TFSIエンジンを搭載しました。Audi Q8 sport conceptは数々の才能を備え、あらゆる面で鍛え抜かれた1台といえます。350kW(476hp)のパワーと700Nmのトルクにより、0-100kmのスプリントをわずか4.7秒で完了し、そのまま275km/hのトップスピードまで加速し続けます。その一方で、1,200kmを超える航続距離も実現しており、ロングドライブにも適したSUVに仕上がっています。
20kWものエネルギー回生能力を備えているため、燃費性能の面でも優れた資質を発揮します。マイルドハイブリッドのシステムを持たない通常の6気筒TFSIエンジン搭載モデルと比べると、 Q8 sport conceptは、100km走行あたり1ℓ程度も燃料消費が少なくなっています。これは、CO2排出量に換算して25g/kmの削減に値します。
「Audi Q8 sport conceptの駆動システムは、量産モデルにおける効率とサステナビリティの最適化に向けた大きなステップといえます。マイルドハイブリッドテクノロジーとTFSIエンジンの組み合わせにより、エレクトロモビリティと内燃エンジンの統合化に向けた新たなベンチマークを確立しています。この組み合わせは将来、多くのアウディモデルに使われることになるでしょう。」と、AUDI AG取締役会会長のルパート シュタートラーは述べています。
きわめて効率的なパワーパッケージ:駆動システム
新しいAudi Q8 sport conceptの駆動システムの基本構成は革新的です。アウディは、電動コンプレッサーを採用した331kW(450hp)の6気筒3.0 TFSIエンジンと回生効率を高めたマイルドハイブリッドシステムを初めて組み合せました。クランクシャフトとトランスミッションの間に配置されたスタータージェネレーターがエネルギー回生の役割を担い、必要に応じて逆方向に作用して補助の駆動用モーターとして働きます。48ボルトの電気システムにより、常に十分な電力が確保されています。
このアプローチは、お客様にとって多くのメリットがあります。回生されたエネルギーは、動力性能向上のために活用することができます。内燃エンジンと電気モーターが同時に働くブースト運転の間は、電気モーターにより20kWのパワーと170Nmのトルクが加算され、エンジンパワーと併せて、合計350kWのシステム出力と700Nmのシステムトルクが得られます。それによりAudi Q8 sport conceptは、どのような速度や、どのようなエンジン回転域からでも、スポーティな瞬発力を発揮することができます。
リヤのラゲージコンパートメント下に配置されたエネルギー容量0.9kWhのリチウムイオンバッテリーにより、ストップ&ゴーが続くような渋滞時には内燃エンジンを停止させたまま走行することができます。また、低速での方向転換や駐車のときも電気モーターだけでの運転が可能になっています。制動時には、20kWの強力なスタータージェネレーターによる効率的なエネルギー回生により、バッテリーは素早く再充電されるため、頻繁に電動走行させても支障が生じることはありません。
Audi Q8 sport conceptの3.0ℓ 6気筒エンジンへは、排気駆動の2つのターボチャージャーに加えて、電動式コンプレッサーからもエアが供給されるため、さらに優れた瞬発力を実現しています。この電動式コンプレッサーが主にターボチャージャーをサポートするのは、排気の流量が不十分で素早くパワーを発生しにくいときです。電動式コンプレッサーを装着したことで、3.0 TFSIはタイムラグのないダイレクトで力強いレスポンスを示すようになりましたが、これは従来、ディーゼルエンジンと電気モーターの組み合わせでのみ可能なことでした。つまり、アウディは生産型のAudi SQ7で成功を収めた手法をガソリンエンジン搭載車にも適用しようとしているのです。
電動コンプレッサーはインタークーラー用のバイパス回路の下流、つまりエンジンのすぐ近くに設置されています。タービンホイールの代わりに小さな電気モーターを内蔵して、わずか250ミリセカンドのうちに、コンプレッサーホイールを70,000rpmまで加速させることができます。この電動コンプレッサーのサポートのおかげで、3.0 TFSIはたとえ低回転からでも、ドライバーがアクセルペダルを踏み込んだ瞬間に強力なパワーを発揮することができます。この特性により、発進加速において、ライバルを数メートルリードすることができます。また、ゆったりとクルージングするような場合でも電動式コンプレッサーのサポートにより、シフトダウンの頻度が減り、低いエンジン回転数で快適に走り続けることが可能となります。一方で、スポーティな走りを好むドライバーは、コーナーを抜けた瞬間から絶大なパワーが得られることを嬉しく感じるはずです。
V6 TFSIと電気モーターを採用したAudi Q8 sport conceptのドライブシステムは、8気筒エンジンに匹敵するパフォーマンスと4気筒エンジンの経済的な燃費効率を同時に提供します。このエンジンは、マイルドハイブリッドシステムを持たない同様のエンジンと比べて、20kWのパワーが追加されながら100km走行あたりの燃料消費を1ℓも削減しています。85ℓの燃料タンクを備えたAudi Q8 sport conceptの航続距離は1,200kmを超えます。
走行中は、駆動システムの制御機構がクルマの走行状況を巧みかつ柔軟にコントロールしていきます。状況に応じてAudi Q8 sport conceptはパワーブースト、コースティング、エネルギー回生を実施します。標準装備される予測効率アシスタントシステムが走行している地域と周囲の精密な情報をコントロールユニットに送信してドライバーをサポートします。そのとき、ナビゲーションシステムからのルートデータとAudi connectからのCar-to-Xサービスも参考に使われます。
生産モデルから移植したハイテク:ドライブトレインとサスペンション
Audi Q8 sport conceptでは、quattroフルタイム4輪駆動システムが駆動力を卓越したコントロールのもと路面に伝える働きをしています。シャシーのトレッドを拡げる一方で、Audiの上級クラスのモデルから、数々の最新鋭のメカニズムをこのクルマに移植しました。そのなかのひとつ、ダンパーコントロール機能付きのエアサスペンションであるアダプティブエアサスペンション スポーツにより、クルージング時のソフトな乗り心地から固くタイトなハンドリングまで、幅広い走行特性が提供されます。さらに、最低地上高も90mmの幅を持って5段階に調整できるようになっており、走行条件に応じた理想的な高さの選択が可能になっています。フロントとリヤのサスペンションには軽量に設計された5リンクのシステムが採用されています。
ホイールサイズは11J×23で、それに305/35のタイヤを組み合わせています。Y字型に撚りあわされた5本のスポークにより、金属細工のような繊細さと力強いイメージを同時に実現しています。20インチ径のセラミックディスクを採用したブレーキシステムにより、力強い制動力も実現しました。
シルエットとハイテクを用いたデザインディテールひと目見ただけで、非常にダイナミックで贅沢なアウディであることが分かる - それが、2017年デトロイト モーターショーで公開されたAudi Q8 conceptが得た評判でした。今回ジュネーブでデビューするのは、さらにスポーティさを増したそのバリエーションであり、たくましい存在感を備えた古典的なユポーツユーティリティビークルに対し、新しいエレガントな選択肢を提案しています。Audi Q8とAudi Q8 sport conceptは、いずれも最上級のプレステージ性と本物のスポーツ性、すべての領域におけるテクノロジーの先進性を体現したクルマに仕上がっています。
5.02メートルの全長を備えたAudi Q8 sport conceptは、ラグジュアリークラスに大きなインパクトを与えます。3メートルものホイールベースのおかげで、乗員とラゲージのために広いスペースが提供されることになります。クーペのような傾斜したルーフラインを採用しながら、リヤシートの乗員にも十分なヘッドルーム及びショルダールームが確保されています。コクピットには、大型タッチスクリーンを用いた新しい操作方式が採用され、さらに、拡張したアウディバーチャルコクピットやコンタクトアナログ式のヘッドアップディスプレイなどが搭載されています。ヘッドアップディスプレイには現実とバーチャルな世界を融合した、インテリジェントなアグメンティッドリアリティ(拡張現実)テクノロジーが活用されています。
2.05メートルの全幅を持つAudi Q8 sport conceptはフロントから見ると、圧倒的な迫力を感じさせます。ここでまず目に付くのは、八角形のシングルフレームグリルです。立体的な造形がされたそれは、既存の生産モデルのものより幅がかなり広くなっています。グリルの表面は、ハニカムの格子パターンにアルミが配されており、周囲の枠の部分は対照的なカラーでペイントされています。Audi Sportモデルによくあるように、両側のエアインレットはベースモデル(Q8 concept)と比べて非常に大きくなっており、より多くのエアを必要とする高性能パワーユニットを搭載していることを示唆しています。バンパー下端にはボディ同色のブレードが大胆に配しました。
Audi Q8 sport conceptのフロントに埋め込まれた細いウェッジシェイプのヘッドライトは、デザイン面で隣接するエアインレットと関連付けられています。それぞれのライトエレメントにはガラスカバーが備わっていますが、ライトユニット全体にはカバーが掛けられていません。それにより、ライトが解放されているイメージが生み出されています。ヘッドライトのアルミ製ハウジングは、シングルフレームに準じた立体形を成しており、X字型をしたブルーのレーザーライトの印はロー及びハイビームに採用されたデジタル式マトリクスレーザーテクノロジーを象徴するものです。100万ピクセル以上に分解できるその光は、高い解像度で路面を照らし、精密な制御も実現しています。ダイナミックターンシグナルとデイタイムランニングライトの光は、ボンネット下端に沿って配置された細いLEDのライトガイドから発せられます。そのライトガイドはヘッドライトの外側をラップアラウンドして、それにより革新的なe-tronのライトシグネチャーが生み出されています。すべてのライト機能がダイナミックな設定になっています。
力強いサイドビュー
Audi Q8 sport conceptは、サイドシルエットも引き締まったものになっています。ドアにはウインドーフレームがなく、ルーフラインの低い印象がさらに強調されています。ボディの全高は1.70メートルです。サイドウインドーの下端、ショルダー、ダイナミックライン及びシルのラインなど、ボディサイドにあるすべてのラインが後方に行くに従って、ダイナミックに高さを増していきます。フェンダー、ドア、サイドパネルの面には美しいカーブが施されて、ドアのロワセクションには深いフィレットが形成されています。そのほか、リヤドアの下にはquattroのロゴを刻み、彫刻的なエッジを備えたサイドミラーにはカーボンファイバーを採用しました。ドアはタッチ機構により開く仕組みで、BもしくはCピラーにあるAudiリングに触れると決まった角度まで自動的に開きます。
ほぼフラットで幅の非常に広いCピラーは、ホイール上で力強く膨らんだショルダー部分とともに、1980年代の初代quattroを彷彿とさせます。これによりAudi Q8 sport conceptが一連のAudi Prologueシリーズのショーモデルとロジカルにつながったクルマであることも示されています。バランスのとれたプロポーションは、フロントとリヤのホイールを等しく強調する効果を生んでいて、この点でも典型的なquattroモデルの特徴を表しています。デトロイトで先に発表されたAudi Q8 conceptと比較するとホイールハウジングがさらに12mm拡げられており、力感あふれるホイールアーチには2重のデザインが施されています。ドアのシル部分には、ブラシ仕上げのアルミが輝き、今回のショーカーに採用されたクリプトンオレンジのボディカラーと魅力的な対比を演出しています。
フラットでコンパクト:リヤ
非常にフラットなリヤウインドーの上には、長いルーフエッジスポイラーが設置され、その下にある2重の形をしたスポイラーリップがパワー開閉機構を備えたラゲージコンパートメントハッチの上に特徴的な輪郭を形成しています。リヤエンドの左右一杯にまで伸びたライトストリップがAudi Q8 sport conceptの際立ったライトシグネチャーの一翼を構成していて、ここからテール/ブレーキライトのほか、ダイナミックターンシグナルも発せられます。
アウターライトエレメントに隣接する形でアルミ製ブレードが設置され、そのインナーストラットがリヤエンドで大胆な存在感を示しています。テールライトでも個々のエレメントは外部に露出するようにデザインされ、またすべてのライト機能がダイナミックな設定になっています。
ライセンスプレートは、ライトの間に渡された黒いトリムパネルの下に装着されることになります。アルミ製のディフューザーには、ハイグロスカーボンファイバー仕上げのクロスピースが組み込まれており、その両端には表面がブラシ仕上げのアルミ加工をされたオーバル型のエグゾーストパイプが力強い存在感を放っています。
4人の乗員のための贅沢なラウンジ:インテリア
Audi Q8 sport conceptのインテリアは4人の乗員を乗せ、その大型スーツケースを積載するための余裕あるスペースを提供します。ラゲージコンパートメントは630ℓの容量を確保しました。伸びやかな水平ラインにより、コクピットではスポーティかつエレガントな雰囲気が演出されています。センタートンネルの上には、電気的に作動する8速ティプトロニックを操作するためのセレクターレバーを備えたコンソールが設置されます。このコンソールは宙に浮いているように見えます。
ラップアラウンドのデザインモチーフは、ドアの部分から始まります。この水平方向の大きなアーチはフロントウィンドウ下端に沿って走り、さらにドライバーと助手席シートを乗員に圧迫感を与えることなく取り囲んでいます。スポーツシートとリヤの2つの独立式シートは、明確に張り出したサイドボルスターからヘッドレストまで複数の独立した部分から構成されているように見えます。バックレストはウインドーショルダーの高さで、アルミ製トリムパーツにより上下に分離されています。
水平方向のラインにより整然と構成されたインストルメントパネルは、上部がインテリアの方向に向けて傾斜がつけられています。中央の操作/ディスプレイの面は、いわゆる「ブラックパネル」(アルミ製のフレームに囲まれた黒い帯状の面)と完全に一体化しており、スイッチオフしたときには、モニターは見えなくなってパネルの中に溶け込み、インテリア全体のデザインと融合するようになります。ディスプレイが作動しているときも、スクリーンはインテリアのほかの部分と視覚面での調和を失うことはありません。前席のエリアでは、このブラックパネルにquattroのロゴバッジが組み込まれています。矢印をかたどったドアのインレイのデザインも非常に印象的で、インレイにビルトインされたアルミ製の装飾バーがドアオープナーの役割を果たしています。夜間には、LEDライトガイドが点灯して、インテリアを白い光で照らします。
Audi Q8 sport conceptではカラーとマテリアルも、クールでスポーティな雰囲気づくりに一役買っています。そのなかのハイライトのひとつがインストルメントパネルとドア/フロアに採用された、3次元デザインのエンジニアリング グレイン(人工シボ)です。そこでは、新しい幾何学的な織りパターンを備えた光沢仕上げのカーボンとアルミ製のストリップ及びフレームが、それぞれアクセントとなっています。ブラシ仕上げされた部分は比較的暗く、ヘッドライニングからセンターコンソールに近づくにつれて、グレーからシルバーグレー、さらにパステルシルバーという風に段階的に明るさを増していきます。
このようなテクニカル素材がAudi Q8 sport conceptの室内において、ソフトな表面との魅力的な対比を演出しています。シートはファインナッパレザーとヌバックレザーのコンビネーションで、いずれも色はパステルシルバーです。シート張地はバックレストを上下に分割するトリムパーツの部分で反転していて、そこを境に内側の部分が外側になります。ヘッドレストカバーには、レザーと同じ色のストラクチャード テクスタイル(ハイテク布地の一種)が用いられています。
新しい方式:操作系とディスプレイ
インテリア アーキテクチャーについてはPDFをご参照下さい。
*本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像