鉄道架線保守点検システムの日本市場への提供およびパートナー企業の募集開始

株式会社センスタイムジャパン

2024年7月17日 11時00分

　株式会社センスタイムジャパン（本社：京都府京都市、代表取締役：勞世竑）は、グローバル本社である SenseTime Group Limited が開発した鉄道架線保守点検システムの日本市場への提供に向けて、パートナー企業の募集を開始いたします。

　本システムは、中国国内の6つの鉄道局、13路線（累計検査距離17万km）で実際に運用されています。

背景

　鉄道架線の保守点検業務はこれまで人手に依存してきた部分が多く、技術人材の不足と設備の老朽化による作業負担の増加もあり、人力による対応の限界が見え始めております。これらの課題を解決するために、AIを活用した新しい鉄道架線保守点検システムへの期待が高まっております。

　SenseTimeでは中国において、鉄道架線保守点検システムを5年以上前に開発を始め、4年前から実際に運用を開始しており、その有効性が確認されています。この実績と経験から、日本の鉄道架線保守点検事業においても、お役に立てると考えております。

鉄道架線保守点検システムの概要

　SenseTimeの鉄道架線保守点検システム（以下、本システム）は、架線設備の各部品に欠陥がないかをチェックする業務を支援します。撮影された画像データをAIにより解析を行い、画像データ内から欠陥を検知します。その後、保守点検者が操作画面で、その欠陥検知画像を目視確認し、最終的な判断を行います。

1) 撮影	部品・欠陥の検査項目、及び検出率は中国における実績となり、日本国内においては再学習する必要がある場合があります。
2) 解析	複数の架線保守専用アルゴリズムを搭載したサーバーで撮影画像を解析し、自動的で部品及び欠陥を検出
3) チェック	作業担当者と管理者が解析結果を操作画面で確認し、その後修繕指示書や結果報告書を作成
4) 管理	確認用操作アプリでの作業進捗や欠陥部品の比率を把握

特徴

1. 実績で証明された信頼性

　本システムは、4年間にわたる運用実績を有し、中国の重要な交通網である北京-上海高速鉄道を含む6つの鉄道局で採用されています。これまでの保守点検で累計17万km以上の距離を解析し、その結果から本システムの高い信頼性が証明されています。

2. 豊富な検査項目と高い精度（注）

　本システムは、120以上の部品検出と60以上の欠陥検出が可能で、碍子の破損や汚れ、ハンガーの脱落・変形・異物付着、ボルト・ナットの脱落・緩み、割りピンの欠損・開口角度不足、曲線引き金具の破損・脱落・変形、素線の切れやほつれなど、多岐にわたる検査項目を有します。5年以上の研究開発を経て確立されたこれらの技術は、実際の運用環境で利用できる高い精度を実現しています。

注：部品・欠陥の検査項目、及び検出率は中国における実績となり、日本国内においては再学習する必要がある場合があります。

会社概要