300Bridge 藤原義昭代表「机上の資料というより“即戦力ツール”」＜「EC白書2025」へのスペシャリストレビューを紹介＞

EC業界唯一の専門紙「日本ネット経済新聞」とECに特化した日本初のシンクタンク「デジタルコマース総合研究所」が共同制作した「EC白書2025」に寄せられたスペシャリストレビューを紹介します。

株式会社日本流通産業新聞社

2025年6月12日 08時10分

　300Bridge 藤原義昭代表のレビュー

机上の資料というより“即戦力ツール”

『EC白書2025』は、日本のオンライン商取引を取り巻く現在地とこれからを、数字と事例の両面から明快に描き出した一冊だ。官公庁統計に民間データと独自推計を重ねた情報の細密さは、机上の資料というより“即戦力ツール”に近い。

ECに携わる経営層・マーケター・システム担当・ロジスティクス、CS部門まで、部門横断で共有したい“最新仕様書”と言えるでしょう。数字の根拠をもとに施策を検討したい企業は、デスク常備のリファレンスとして活用してほしいと思います。

発刊が継続されることで、短期トレンドと長期シフトの両方を検証できる。KPIの遷移を同じ定義で追えるため、中期計画の進捗レビューに使うと効果的です。

1. 圧倒的なデータの粒度

カテゴリー別売上やEC化率は当然として、年代・地域・広告投下量・再配達率までクロス集計。単なる数値列挙ではなく、要因分析と構造変化の説明が加わるため、社内の意思決定資料へ直結させやすい。

2. 海外販路開拓パート

円安が追い風となるなか、米国・中国市場で成功した配送・決済スキームや現地インフルエンサーとの連携事例を収録。初動コストとリードタイムのバランスをどう取るか等、具体的な手順が整理されているため、海外展開を検討する企業には格好の手引きとなる。

3. “読後すぐ動ける”構成

章末ごとに課題—打ち手—期待効果がまとめられており、会議体にそのまま持ち込めるフォーマット。低EC化領域の開拓や広告費高騰への対応策など、2025年の経営テーマを網羅的にフォローしている点が頼もしい。

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　藤原義昭氏のプロフィール

コメ兵ではグループ役員としてマーケティング・デジタル戦略を統括し、EC事業を約100億円規模に成長させる。ユナイテッドアローズでは最高デジタル責任者として1300億円規模の事業を統括。EC・基幹システム刷新や店舗DX改革を推進。PEファンドであるアドバンテッジパートナーズでは投資先企業のデジタル化・マーケティングを支援し、価値向上を実現した。現在は企業の事業戦略アドバイザーとして組織、戦略、実行までクライアントの企業価値向上の支援を行っている。

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「EC白書2025」とは？

「EC白書2025」は、行政や各種機関が公表したデータをまとめているだけでなく、独自に推計したEC市場や関連市場の分析データを多数収録し、さらに業界最大級のEC事業者の売上ランキングまで網羅的に収録しています。各データには大和総研時代に経済産業省のEC市場規模調査を長年担当していたデジタルコマース総合研究所の本谷知彦代表の市場データの分析コメントが付いています。

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　「EC白書2025」の注目ポイント

圧倒的な情報量

EC関連市場に特化し、85テーマ、140点の図表を収録。カテゴリー別、モール、物流、決済、SNS、広告、BtoB、Ctoc、越境・海外など分析データを網羅
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