『デジタル時代の放送における正確な情報発信に向けて』NHKと東京大学、TDAI Labによる共同研究開発が開始
日本放送協会(以下NHK)と東京大学大学院鳥海研究室、同研究室発AIベンチャー株式会社TDAI Lab(本社:東京都中央区、代表取締役:福馬智生)はデジタル時代の放送における正確な情報発信に向けた共同研究開発をすることに合意致しました。近年では偏った情報しか見られない(フィルターバブル)、類似した情報ばかりを見て考えが偏る(エコーチェンバー)などの影響による、フェイクニュースの拡散や社会的分断が問題視されています。本プロジェクトではユーザーに対して、意見の多様性・情報の信頼性に気付くきっかけを与え、フェイクニュースなどに対して一定の「免疫」(批判的能力)を獲得することを目的とします。
■背景となる課題意識
インターネットの普及により、言論空間は爆発的に膨張し、情報が双方向・リアルタイム・無制限に交錯する時代へ突入しています。これら情報過多の解決のため、視聴回数に基づくソーシャルトレンドや個人の趣向に合わせたレコメンドなどが普及しています。一方で、偏ったものしか見られない(フィルターバブル)、同じようなものばかり見て考えが偏る(エコーチェンバー)などの影響を強く受けると、フェイクニュースに引っ掛かりやすくなったり、社会的分断が起きやすくなることが指摘されています。
■本取り組みが目指す姿
上記背景を踏まえ、「公共放送コンテンツのオンライン配信を通じた健全な情報空間の形成に関する共同研究」を、NHKと計算社会科学を専門として,インフォメーションヘルスを提唱している東京大学大学院工学系研究科鳥海不二夫教授、最先端のAI技術とそれらの社会実装に深い知見を持つ同研究室発AIベンチャーTDAI Labの三者で行います。
具体的には情報プラットフォームなどからNHKに流入してきたユーザーに対して、トレンドなどだけでは気づかなかった重要なニュースや、意見の多様性・情報の信頼性に気づくきっかけを与えるといった試みを行います。その結果、ユーザーがフェイクニュースなどに対して一定の「免疫」(批判的能力)を獲得することの実現を目的とします。また同時に、NHKの多角的な最新ニュースを読んでもらことで、さらに理解を深めてもらうことを目指します。
■検討中の機能
・人気となっている話題・情報について、SNSなどから記事・単語に関するデータを集めて分析し、情報発信者がスパムアカウント(偽物)である割合や、意見の分断があるかどうか検知
・NHKの最新ニュースと合わせて提示し、どのような受け止められ方をしている内容か分かるようにする
・その結果、以下の気づきを与える仕組みを検討中である。
① 信頼性の課題や意見の分断などへのアラートにより、一方の意見にばかり偏った記事・発言や、誤った記事・発言が多く流布していても(フェイクや仕込みなど)、バランスよく読み解くことを可能にする
② 状況によっては、情報・意見を正確に理解できるようにするニュースを追加
■NHKが実施する社会実証について
インターネットを通じたコンテンツの視聴が進む中、テレビを持っていない人に対してNHKのコンテンツをインターネットを通じて届ける意義やニーズを検証する必要があるとして、NHKは社会実証を4月以降、1回あたりで最大3000人規模、最大3カ月程度の期間で複数回実施いたします。本プロジェクトはそれら社会実証の一環として行われます。
詳細リンク:https://www.nhk.or.jp/net-info/social_proof/
■「TDAI Labについて」
当社は2016年11月創業、東京大学大学院教授鳥海不二夫研究室(工学系研究科システム創成学専攻)発のAIベンチャーです。次世代AIの基礎研究およびその事業化を行っています。同大学院にて博士課程を修了した福馬智生が代表取締役社長を務めており、研究成果をより多くの方に活用していただけるように導入支援も行っています。
社名:株式会社TDAI Lab
代表取締役:福馬 智生
所在地:東京都中央区日本橋兜町5-1 兜町第1平和ビル3階
URL :https://tdailab.com/
事業内容:AIアルゴリズムソリューション開発
【本件に関するお問合せ先】
メールアドレス:info@tdailab.com
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