ソフトウェア利活用・定着化支援のPendoがプロダクトマネジメントの現状と課題を明らかに
✓課題は「マネジメントのプロセス整備」と「データ活⽤のための社内⽂化醸成」
✓プロダクト開発のためのデータ収集は「顧客フィードバック」からが多数
企業向けにソフトウェア・アプリの定着化ソリューションを提供しているPendo.io(本社:米国ノースカロライナ州ローリー、以下Pendo)の日本法人Pendo.io Japan株式会社(所在地:東京都渋谷区、カントリーマネージャー:高山 清光、以下Pendoジャパン)は、グローバルに年次で実施していたState of Product Ledershipという調査をベースに、日本独自で2022年にデジタルプロダクトを開発・提供する多業界の企業で「プロダクトに関与する方」を対象に調査を実施いたしました。今回の調査で明らかになった日本のプロダクトマネジメントを取り巻く環境や課題を発表します。
■こちらから調査レポート全文をダウンロードし、詳細をご覧ください。(無料)
URL:https://go.pendo.io/SOPL-Japan-2022.html
■調査概要
調査方法 : ネットリサーチ
調査対象 : ※以下いずれかの「デジタルプロダクト」を開発・提供する企業勤務者で、「プロダクトマネジメントに関与する方」を対象(SaaS/パッケージ・ソリューション/eコマース・マーケットプレイス/PaaS/メディア/ソーシャル/金融/IaaS/教育/エンターテインメント/その他)
有効回答数: 206サンプル
調査実施日: 2022年4月15日(金曜日)~5月9日(月曜日)
インサイト①:プロダクトマネジメントの、事業全体に与える影響力は増大している
プロダクトのビジョン/戦略策定からプロダクトの収益化や定着化を目指す一連のプロセスにおいて、プロダクトマネージャーが積極的に関与する割合は2021年の調査より大幅に上昇しました。関与しているプロセスは、「プロダクトのビジョン/戦略」は81.1%(昨年:54%)と最も高く、次いで「ロードマップ/優先順位付け」77.7%(昨年:48%)、「収益目標達成」66.0%(昨年:54%)に積極的に関わっていると回答しています。
また、プロダクトマネージャーはビジネスにおいても幅広い領域を担当し、事業を主導している結果も判明しました。プロダクトマネージャーの担当分野としては「エンジニアリング」が7割弱で最も高い結果となりましたが、約6割が「マーケティング」や「営業」にも関与していると回答しています。その他の領域も、それぞれ半数以上が自身の組織の責任範囲内であると回答しており、プロダクトマネージャーが事業の広範囲な部分に関与していることが伺えます。
インサイト②:ユーザー利用・定着化がプロダクトの成果指標だが、プロダクトマネージャーの関与は低い
プロダクトマネージャーが主体となって推進するプロダクトマネジメントの成果測定は、提供するプロダクトの種類によって異なるものの、プロダクトの定着化は重要な成果指標になっていることがわかりました。
● 顧客向けプロダクトを開発・提供する回答者:プロダクトの収益、リリースを優先的な重要指標と置き、
収益(ARPU/LTV/ACV)やプロダクトの定着率、プロダクト/機能/ロードマップのリリースなどを測定。
● 従業員向けのプロダクトを開発・提供する回答者:プロダクトのリリースとともに、リリースされた後の
利用者である顧客や従業員の利用率や定着率、収益をプロダクトの成功指標とし、プロダクトの定着率や
利用率、プロダクトのリリースの成果を測定。
また、今後のプロダクトマネジメントに影響を与えると考えているトレンド・要素は、「お客様のデジタルプロダクトやサービスの利用増加」が85.9%で最も高く、プロダクトの成功のために、ユーザーの利用増加や定着化のための取り組みは、より重要性を増してくると見受けられます。
一方で、プロダクトマネージャーの担当分野において、「学習&人材開発/トレーニング」は自身の組織が責任を持って遂行する割合は51.9%と、その他の分野と比べるとやや低く、プロダクトの定着化は自部門以外の組織と連携して取り組む回答が半数程度となっています。加えて、プロダクトの定着化への関与に関しては、顧客向けプロダクトについては4割程度、従業員向けプロダクトは2~3割程度にとどまっており、ユーザーの利用・定着化は重要な成果指標となっているものの、関与度はそれほど高くない結果となりました。プロダクトの成功のためには、ユーザーがプロダクトやサービスを通じて得る利用・体験に対して、プロダクトマネージャーがこれまで以上に主体的に関与することが必要であると伺えます。
インサイト③:ユーザーの声は重要なアイデアの源
この⼀年で成功したプロダクトや機能に関するアイデアは「顧客フィードバック」が51.0%と最も⾼く、「プロダクトチームのブレーンストーミング/アイデア 出し」(50.5%)と並んで、ユーザーの声はプロダクトマネジメントにおいて重要なアイデアの源であることが判明しました。ユーザーの行動や意見の取得方法として、4割以上が社内からのフィードバックや顧客ミーティング、アンケートを挙げており、 ユーザーからのフィードバックを得る⼿法としては、「利⽤状況/プロダクトアナリティクス」が78.2%、「顧客満⾜度調査」は75.7%が重視していると回答しました。 プロダクトマネジメントにおいてユーザーの利⽤・定着化の重要性が⾼まる中、プロダクトの開発からリリース後の定着化に⾄るまで、ユーザーの意⾒や⾏動に関するデータを継続的に収集・分析することがプロダクトを成功させるために必要であることが伺えます。
インサイト④:競合より自社プロダクトのパフォーマンスを高くするため、”データ主導型開発”を重視
⾃⾝の関わるプロダクトが競合他社よりパフォーマンスが⾼いと評価した回答者を「⾼パフォーマンス層」として、 プロダクト開発やロードマップ策定に関わる意思決定の⽅法をそれ以外の層と⽐較したところ、「⾼パフォーマンス層」は、データ主導型でプロダクトを開発しているとの回答が74.1%となった⼀⽅、それ以外の層(63.8%)と10ポイント以上の差がつきました。「高パフォーマンス層」ではデータを重視する姿勢がより顕著となっています。収集・分析するデータは、顧客の⾏動や意⾒などから得られるフィードバックが主で、定量的なデータが中⼼となっています。さらに、⾼パフォーマンス層以外の回答者は、データの収集頻度が単発的、継続的とほぼ半数となりましたが、「⾼パフォーマンス層」は継続的なデータ収集を⾏っている割合が⾼い傾向が⾒られました。
インサイト⑤:課題は「マネジメントのプロセス整備」と「データ活⽤のための社内⽂化醸成」
プロダクトマネジメントを効果的に実⾏するうえでの課題点を調査したところ、「データ駆動型アプローチの⽋如」が34.0%と最も高い結果となりまし た。プロダクト開発においては⾃⾝の組織を「データ主導型」とした回答者の66.5%を占める⼀⽅で、データ収集・分析を基にしたプロダクトマネジメントを現状より加速させることが課題となっている企業もあることも判明しました。
プロダクトマネジメントに対する課題感においても、⾃社プロダクトのパフォーマンス評価によって違いが⾒られ、「⾼パフォーマンス層」では、「適切な社内⽂化の⽋如」が37.0%で最も⾼かった⼀⽅、「⾼パフォーマンス層以外」では、「プロセスの⽋如」が 36.2%で課題として最も多く挙がりました 。
プロダクト開発における障壁となる要素を尋ねた質問では、「⾼パフォーマンス層」「⾼パフォーマンス層以外」ともに「ユーザーに必要な⾏動を促すための指標やKPIが整備されていない」が8割を超え最も⾼い結果となりました。よりよいプロダクト開発、品質向上のための活動を強化するためにも、組織全体で取り組みが必要であると言えます。
■本調査で明らかになった課題に関連する記事は、下記ブログページでもご紹介しています。
URL:https://note.com/pendojapan/
■Pendoについて
Pendoは、「ソフトウェアで世界のプロダクト体験を向上する」をミッションに掲げ、ユーザーの期待にソフトウェアを近づけるためのプロダクトプラットフォームを提供しています。2013年にノースカロライナ州ローリーに設立されたPendoは、世界7拠点にオフィスを構え、従業員は800人以上にまで拡大。顧客企業は、米Salesforce.comや米Trend Microなど2000社を超えており、「フォーチュン500」企業にも多数導入されています。Pendoはコミュニティ活動やイベント、ポッドキャストなどを通じて、世界中のデジタルリーダーの成功を サポートすることを目指しています。2020年11月1日に、Pendo.io Japan株式会社として日本法人を設立。 公式ホームページ:https://jp.pendo.io/about
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