ASTRA FOOD PLAN、「JAアクセラレーター第5期」に採択
JAグループの伴走で規格外・余剰農作物のアップサイクルプロジェクトに挑戦
2023年6月から2023年11月までの約半年間のプログラム期間では、最大100万円のPoC費用助成と4名のJAグループ職員の伴走者による協業支援を受け、JAグループのアセットや施設を活用した実証実験を行います。
また、ASTRA FOOD PLANが埼玉県内で実施予定の地域型サーキュラーエコノミープロジェクトとも連動させながら、「かくれフードロス」のうち特に農業生産者サイドで発生する規格外・余剰農作物などの課題の解決にむけて、『過熱蒸煎機』の社会実装を加速してまいります。
JAグループの支援を受け、規格外・余剰農作物のアップサイクルプロジェクト開始へ
ASTRA FOOD PLANは、これまで食品工場で発生する野菜の端材などを独自技術の『過熱蒸煎機』で粉末化し、商品化してアップサイクルする取り組みを進めてまいりました。本プログラムでは、形が悪いことで廃棄される規格外品や、出荷調整によって廃棄される余剰農作物をアップサイクルする取り組みにチャレンジします。JAグループの選別施設や集荷場で発生している「かくれフードロス」になっている野菜を調査し、『過熱蒸煎機』で粉末化。JAグループのアセットを活用して野菜などのパウダーを使った商品開発、テスト販売を行う計画です。
埼玉県内で実施予定の地域型サーキュラーエコノミープロジェクトとも連動
ASTRA FOOD PLANは、埼玉県内で発生している規格外・余剰農作物を食品にアップサイクルし、地域で循環させるサーキュラーエコノミーの実証実験を本年度中に実施予定です。自治体、大学、商工会、地域JAなど複数の団体と連携した産官学の取り組みとして計画中で、本プログラムとも連動させることで相乗効果を狙います。
JAアクセラレーターの概要
「食と農、くらしのサステナブルな未来を共創する」のテーマのもと、革新的なアイデアや技術をもったスタートアップ企業を募集・選抜、短期間で集中的に成長支援し、新ビジネス・サービス開発につなげるためのプログラムです。本プログラムでは、JAグループの強み(店舗をはじめとする各種インフラ、顧客ネットワークなど)を活用しながら、食と農とくらしに関連したさまざまな社会課題の解決を目指します。全国農業協同組合連合会(東京都千代田区、代表理事理事長:野口 栄)、農林中央金庫(東京都千代田区、代表理事理事長:奥 和登)をスポンサーとし、JAグループ8団体による組織である 一般社団法人 AgVenture Lab(本社:東京都千代田区、代表理事理事長:荻野 浩輝)によって運営されています。
第5期である今回は189社の応募があり、書類審査、面談審査を通過し、最終選考まで進んだ15社がビジネスプランコンテストでプレゼンし、審査の結果、10社のスタートアップが「優秀賞」を受賞、本プログラムに採択されました。
▼JAアクセラレーター第5期 公式サイト
https://ja-accelerator.agventurelab.or.jp/
具体的な支援内容
①実証実験費用の助成
採択企業1社につき、PoC費用として最大100万円の助成が行われます。プログラム期間は、2023年6月から2023年11月までの約半年間です。
②JAグループ職員による伴走サポート
本プログラムでは「カタリスト」と呼ばれるJAグループ職員の伴走者が採択企業ごとについてサポートし、採択企業とJAグループのアセットのかけ橋を担います。2023年6月1日にAgVenture Labにて開催されたキックオフイベントでは「カタリスト」と採択企業が初めて顔を合わせ、交流会が行われました。
ASTRA FOOD PLANのカタリストは以下の通りです。
代表メッセージ
農業の小規模事業者が多い日本において、規格外・生産余剰農作物などの生産者課題を解決するにはJAグループとの連携と実証実験が必須だと考え、JAアクセラレーターに応募しました。埼玉県内でのプロジェクトも実施するこのタイミングで絶対に採択されたい!と強い気持ちを持って挑みましたので、結果発表の時はドキドキしました。数多くの企業の中から選ばれ、素晴らしい伴走者の方々がチームに加わっていただきとてもうれしいです。
『過熱蒸煎機』による「かくれフードロス」削減の取り組みは、生産者さんの持続可能性や、食糧危機、食糧自給率など様々な社会課題解決に寄与できると考えています。今回の実証実験では、規格外品や余剰農作物をJAグループが生産者さんから買取り、『過熱蒸煎機』によって高付加価値パウダー「ぐるりこ™」に加工して販売することで収益化するモデルの実装を目指しています。このチャンスを存分に生かし、チャレンジしていきたいと思います。
代表経歴
加納千裕 <Chihiro Kano>
埼玉県出身。食品関係事業をする父と栄養士の母の影響で幼い頃から食に興味をもち、これまで一貫して食に関わるキャリアに携わる。女子栄養大学 栄養学部を卒業後、株式会社ロック・フィールドで製造・販売に従事。その後、株式会社榮太樓總本鋪で商品企画・新ブランド「にほんばしえいたろう」の立ち上げを担当し、150余年続く和菓子ブランドのリブランディングも経験。株式会社塚田農場プラスでは弁当の商品開発に従事。キャリアの過程では、父である加納勉が創業した会社において、過熱水蒸気によるピューレ製造技術を用いた商品開発から販売営業まで一貫して担い、過熱水蒸気オーブンの法人向け営業にも従事。同社退職後2020年8月、過熱水蒸気技術を用いた新事業としてASTRA FOOD PLANを設立。代表取締役社長に就任。新潟県十日町市と埼玉県の二拠点生活中。唎酒師。山菜採りと料理が趣味。
世界最大の食品製造総合展 FOOMA JAPAN 2023に出展中
ASTRA FOOD PLANは2023年6月6日~2023年6月9日まで東京ビッグサイトで開催中の展示会、FOOMA JAPAN 2023に出展中です。また、2023年6月7日13:40からスタートアップゾーンにおいてピッチプレゼンに登壇します。
▼FOOMA JAPAN 2023 出展概要
主催:一般社団法人 日本食品機械工業会
開催期間:2023年6月6日(火)~9日(金)
会場:東京ビッグサイト 東1~8ホール
ASTRA FOOD PLAN出展場所:ブース番号 7S-18
入場:来場事前登録(クイックパス登録)
スタートアップゾーン ピッチプレゼンスケジュール:https://www.foomajapan.jp/startup/
『過熱蒸煎機』について
『過熱蒸煎機』は、食品の風味の劣化と酸化、栄養価の減少を抑えながら、乾燥と殺菌を同時に行うことが可
能な装置です。以下の3つの特徴により、野菜の不可食部分や、米ぬか、果物の搾りかす、飲料ざんさにいたるまで、高付加価値化した食材にアップサイクルすることが可能です。
1.食材の風味の劣化と酸化を防止 数百度の高温スチーム 過熱水蒸気を用いることで食材の酸化を抑え、栄養価の損失と風味の劣化を防ぎます。食材によっては旨味成分が増加し、ビタミンE、β-カロテンや葉酸などの栄養価が、熱風乾燥を用いた場合と比較して高いことも分かっています。 2.低コスト、高い生産効率を実現 ボイラーレスの過熱水蒸気発生装置を開発し、熱風と併用することでエネルギー効率が極めて高い乾燥・殺菌技術を実現。連続式で生産効率が高く、従来型乾燥技術のコストの課題をクリアしました。 3.スピード殺菌乾燥 過熱蒸煎機での食材への加熱時間はわずか5~10秒。短時間加熱で食材の劣化を抑えながらも、過熱水蒸気の効果でしっかりと殺菌ができるので安全に加工できます。 |
製品概要
製品名:過熱蒸煎機
発売日:2022年4月4日
※『過熱蒸煎機』カタログダウンロードはこちら
https://www.astra-fp.com/download/
「ぐるりこ™」について
「ぐるりこ™」は、『過熱蒸煎機』によって風味、栄養価の減少を抑えながら製造される高付加価値パウダーの総称で、素材別には「タマネギぐるりこ」、「キャベツぐるりこ」などとなります。サスティナブルで循環型のフードサイクルを目指していることと、『過熱蒸煎機』内で原料をぐるぐると回転させながら乾燥殺菌する製造工程の様子を表したキーワード「ぐるり」と、Collaborate、Cooperation、粉の「こ」を組み合わせた造語です。
ASTRA FOOD PLANについて
ASTRA FOOD PLANは、過熱水蒸気技術を用いた食品乾燥装置『過熱蒸煎機』(※特許出願中)を開発・販売しているフードテックベンチャーです。
『過熱蒸煎機』は、高い生産効率とコストパフォーマンスを実現したことから、従来コストの問題で有効活用できなかった野菜の芯や皮、ヘタをはじめとする食品ざんさ等を付加価値の高い食材にアップサイクルすることができます。
食品ざんさ廃棄の課題を抱える事業者に『過熱蒸煎機』を販売すると同時に、本装置で作られる新たな食品原料の用途開発を食品メーカーと協力して行うことで、フードロス問題の解決を目指しています。
※「過熱蒸煎」は特許庁商標登録済み商標です。登録商標第6534112号
【会社概要】
会社名:ASTRA FOOD PLAN株式会社
本社所在地:埼玉県富士見市鶴瀬東1-10-26
代表取締役:加納千裕
設立:2020年8月
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