全日食チェーン × みらいマルシェ、「月替わり旬魚フェア」を共同展開 — 加盟店の鮮魚売場の選択肢を広げ、地方水産業の新たな出荷機会を生む
全日本食品株式会社(東京都足立区、以下「全日食チェーン」)と、みらいマルシェ株式会社(東京都千代田区、以下「みらいマルシェ社」)は、2026年2月より、全日食チェーン加盟店に向けた「月替わり旬魚フェア」の共同展開を開始しました。月ごとに旬の鮮魚と専用販促物を「開催キット」として加盟店に届ける仕組みです。
本取り組みは、ボランタリーチェーン本部と産地直送プラットフォームの連携による新しい流通として、加盟店の鮮魚売場の選択肢を広げると同時に、地方水産業にとっての新たな出荷機会を生み出します。漁獲量の変動が常態化し、地方水産業の縮小が進む中、月単位で産地を組み替えていける流通設計により、変動する漁獲環境にも柔軟に適応しながら、日本の魚食文化の継承と広がりにも寄与していきます。
2026年2月の開始以降、毎月新たな産地で開催を重ねており、6月12日(金)、13日(土)にはさらに参加店舗を増やしての開催を予定しています。

取り組みの背景 — 漁獲量の変動と、地方水産業の販路縮小
近年、これまで安定して獲れていた魚種の水揚げが急減したり、従来とは異なる地域で多く水揚げされたりと、漁獲環境の変動が常態化しています。同時に、地方の水産業は、中央卸売市場流通の縮小により出荷の販路の選択肢が狭まりつつあります。さらに、担い手不足や魚食需要の減少といった構造的な課題が重なり、産業全体が縮小局面にあります。
一方、消費の現場では、地域に根差した中小食品スーパーが、家庭の食卓を支える役割を担い続けています。とりわけ、独立資本で運営されるボランタリーチェーン加盟店(本部とともに共同仕入れや共同販促を行いながら、各店舗は独自の経営判断で地域に向き合っている小売)は、地域ごとの食文化や顧客ニーズに細やかに応えてきました。
鮮魚売場は、こうした店舗が最も差別化を発揮できる売場の一つです。一方で、産地との直接交渉、少量での仕入れ調整、フェアごとの販促物制作、店頭運用といった一連の業務を、人手の限られた現場で組み立て続けるには構造的な制約があります。「鮮魚で勝負したいが、現実の運用負荷との折り合いをつけるのが難しい」という声が、全日食チェーンとみらいマルシェ社の双方に寄せられてきました。
本取り組みは、こうした構造的な制約を取り除き、全日食チェーンの加盟店ネットワークと、みらいマルシェ社が構築してきた産地ネットワークを組み合わせることで、加盟店の鮮魚売場の可能性を広げるとともに、地方産地にとっての新たな出荷機会を生み出す仕組みです。
「月替わり旬魚フェア」とは — 鮮魚と販促物をワンパッケージで
「月替わり旬魚フェア」は、みらいマルシェ社が毎月、全国の旬の水揚げ産地を選定し、お刺身加工が可能な魚種を中心とした 4 〜 5kg 程度の鮮魚セットを、その月の販促物とあわせて加盟店にお届けするサービスです。
開催キットには以下が同梱されます。
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鮮魚セット(4 〜 5kg 程度):各地の職人が丁寧に箱詰めした旬の鮮魚。お刺身加工が可能なお買得な魚種を基本に構成
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販促物一式:その月の魚種・産地に合わせた魚POP、産地POP、パック用シールなど、商品の魅力を引き出すアイテムを同梱
価格は1店舗につき8,000円(目安)、開催頻度は毎月1回を基本とします。

「みらいマルシェ社が産地・魚種を選定する」ことを最大の強みに
本フェアの最大の特徴は、産地・魚種・サイズの選定をみらいマルシェ社が一括して担う点にあります。これは単なるオペレーション簡略化ではなく、本フェアの核となる価値です。
産地とスーパーをつなぐプラットフォーム「みらいマルシェ」を通じて全国の産地と日々向き合ってきたみらいマルシェ社が、その時々の水揚げ状況・魚体の状態・売場での反応を踏まえ、その月に最も売場映えする組み合わせを構成します。これにより加盟店は、産地交渉や魚種選定に関する仕入れ判断の負荷を一切担うことなく、毎月、その時期ならではの旬の魚を売場に並べることができます。
加盟店側で個別に組み立てようとすれば多大な手間と専門性を要する仕入れ・販促を、月1回・1店舗 8,000円の規模で受け取れることが、本フェアの実用上の強みです。
連携の構造的な新規性 — VC本部 × 産地直送プラットフォーム
本取り組みは、ボランタリーチェーン本部による加盟店支援と、産地直送プラットフォームの組み合わせとして、これまでにない流通の仕組みです。
レギュラーチェーンの直営店網であれば、本部一括の意思決定で売場の構成を統一できます。一方、ボランタリーチェーンは、独立資本で運営される加盟店の集合体です。各店舗は地域ごとに異なる客層・売場面積・運用体制を持ち、画一的なフェア展開には馴染みにくい一面があります。
しかし、その「独立性」こそが、本フェアにとっての強みになります。加盟店は、本部からの押し付けではなく自ら選んでフェアに参加し、地域の客層に合わせた売場づくりを行います。一方、本部はみらいマルシェ社と連携することで、個々の店舗では成立しない仕入れスケール・販促物制作の効率を、加盟店ネットワーク全体で実現します。
この組み合わせにより、これまで大手チェーンの直営網が中心だった「産地直送カテゴリ」が、独立資本の中小スーパーの売場でも実現可能になります。
全日食チェーンの共同配送網(センター便)を活用した配送設計
本フェアでは、全日食チェーンが加盟店向けに運営している既存の共同配送網(センター便)を物流インフラとして活用することで、運用効率と価格競争力をさらに高めています。月替わりで切り替わる産地から、本部のセンターを経由して各加盟店へ届ける流れにより、加盟店側で個別の配送調整は発生せず、ボランタリーチェーンの既存物流インフラの効率を享受できます。
産地直送カテゴリのコスト構造を左右する論点の一つは、少量・多店舗向けの配送効率です。本フェアでは、全日食チェーンが既に持っている共同配送インフラを活用することで、運用負荷も価格も、より無理のない水準に収まっています。1店舗8,000円(目安)という価格設定が成立する背景の一つも、この配送設計です。
月単位で産地を組み替えていける流通設計
「月替わり」という設計には、もう一つの戦略的な意味があります。漁獲環境の変動を前提に、月単位で産地を組み替えていける点です。
特定の産地・魚種に依存せず、毎月の水揚げ状況に応じて柔軟に切り替えていく仕組みは、近年常態化しつつある漁獲量の変動に対する適応の形でもあります。年単位での販売計画ではなく、月単位で動きながら、地方の水産業の販路として継続的に機能することが、本フェアの構造的な特徴です。
本フェアが目指す価値の広がり — 加盟店・消費者・水産業の三方向に
毎月開催される旬魚フェアによって、加盟店・消費者・水産業の三方向に対して価値を生み出すことを目指しています。
(1) 加盟店:「魚に強いお店」としての差別化
来店客に「魚に強いお店」としての認知を獲得・拡大し、フェアをきっかけに売場の印象を向上させ、魚好きが集まる好循環をつくっていきます。
(2) 消費者:地域を越えた、旬の魚との出会い
毎月切り替わる産地と魚種の構成は、消費者にとって、地域を越えた旬の魚との新しい接点を生みます。月ごとに異なる産地を起点とした売場は、家庭の食卓に「今月はどの産地の何が並ぶのか」という季節感と発見の楽しみをもたらします。
(3) 魚食文化と水産業:地域を越えた出会いから、定常的な取引へ
日本の魚食消費は長期的に減少傾向にあります。地域に根差した中小食品スーパーの売場で、毎月異なる地域の旬の魚と出会う機会が継続的にあることは、家庭の食卓における魚食体験を豊かにし、長期的には日本の魚食文化の継承と広がりに寄与する取り組みです。
さらに、フェアで出会った産地・魚種は、フェア後も加盟店の通常の仕入れラインナップに加わっていくことがあります。月ごとのフェアが、新しい産地との関係性が生まれる入口として機能することで、加盟店の鮮魚売場の引き出しが恒常的に広がっていく効果も生まれ始めています。
開催実績 — 2026年2月より毎月開催を継続
2026年2月の開始以降、本社(東京)および関東支社(神奈川営業所・静岡営業所・茨城営業所)の管轄エリアの加盟店で、毎月異なる産地を選定して開催を重ねています。

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開催月 |
フェア名 |
参加店舗数 |
|---|---|---|
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2026年2月 |
愛媛県フェア |
3店舗 |
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2026年3月 |
三重県フェア |
5店舗 |
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2026年4月 |
長崎県フェア / 神奈川県フェア |
9店舗 |
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2026年5月 |
島根県フェア / 宮城県フェア |
9店舗 |
毎月新たな産地をみらいマルシェ社が選定する形で、4か月連続で異なる産地から鮮魚を加盟店に届けています。参加店舗からのリピート参加と、近隣加盟店からの新規参加が共に進んでおり、6月開催(6月12日(金)・13日(土)予定)に向けても、産地選定を進めています。
本フェアの推進にあたってのメッセージ
■ 全日本食品株式会社(全日食チェーン) 関東支社 商品部 水産担当 北島岳
全日食チェーン加盟店は、地域に根差した独立系の食品スーパーが中心で、本部としても各店舗が地域の食卓を支える存在として持続していくことを大切に考えてきました。
鮮魚売場は、加盟店にとって差別化の要となる売場です。一方で、産地直送のフェアのような取り組みは、現場の運用負荷が大きく、本部としても加盟店任せでは広がりにくいという課題を感じてきました。
みらいマルシェ社との連携によって、産地の選定から販促物の準備までをパッケージとして提供できる仕組みが整い、加盟店から「これなら参加できる」という反応をいただけています。本部の役割として、共同配送網など既存のインフラを最大限に活かしながら、加盟店の鮮魚売場をさらに強くしていく一助になればと考えています。
■ みらいマルシェ株式会社 執行役員 営業統括 桑田隆行
当社は産地とスーパーをつなぐプラットフォームとして、毎日の生鮮品の流通に向き合ってきました。地域に根差した中小食品スーパーは地方の産地にとって大切なパートナーである一方、大手チェーン中心の産地直送カテゴリでは独立系の中小スーパーが取り残されやすい状況にあります。この距離を縮めたいと長らく考えていました。
この度の連携によって、ボランタリーチェーン本部と当社のプラットフォームを掛け合わせる、これまでにない流通の形が実現しました。地域の食卓と地方水産業の双方を支えていく仕組みとして、月を重ねるごとに手応えを感じています。
引き続き連携を強化しながら、より多くの消費者のもとに美味しい水産物が届くよう育ててまいります。
関係者コメント
■ 加盟店
有限会社千住上沢屋 様(スーパーTANAKA, 東京都足立区)
鮮魚売場で、値段勝負ではなく、味や鮮度、産地、珍しさといった"価値"で勝負する日を作りたいと以前から考えていました。ただ、産地との直接交渉や販促物の準備までを自店舗だけで継続するのは、正直なところ簡単ではなく、なかなか踏み出せずにいました。
月替わり旬魚フェアは、産地・魚種・販促物がセットで届くため、当日は売場づくりや切身・刺身づくりに集中できます。お客様からも「いつもと違う魚が並んでいて楽しい」「この産地は知らなかった」といった声をいただくようになり、売場の雰囲気にも変化を感じています。
■ 産地事業者
有限会社はし佐商店 様(三重県尾鷲市)
美し国・三重は、四季を通じて美味しい魚が水揚げされる地域です。ただ、いくら美味しい魚があっても、届く先が広がっていかなければ、その魅力は地元の中だけにとどまってしまいます。
月替わり旬魚フェアは、地元消費だけで終わらせることなく、遠方の加盟店様・消費者様に三重の魚をお届けできる貴重な機会です。こうしたフェアを通じて、地方水産業が活性化していくことを期待しています。
株式会社丸池 様(三重県南伊勢町)
この度、伊勢志摩の貝類や魚介を、複数の小売店様へ同時にお届けできる今回のフェアは、現場の出荷体制を安定させる意味でも、産地として非常に価値のある取り組みだと実感しております。
こだわりを持って買付した海の幸が、普段は足を運べないエリアの売場に並び、現地のお客様に直接手に取っていただける事がとても嬉しいです。
今後の展望
「月替わり旬魚フェア」は、月ごとの産地ローテーション、加盟店からのフィードバックを取り込んだ販促物・運用の継続的な改善を進めてまいります。
展開エリアについても、現時点で本社(東京)および関東支社(神奈川・静岡・茨城)の管轄エリアで展開していますが、運用の手応えを踏まえ、今後は他支社・営業所の管轄エリアへの段階的な拡大を計画しています。
漁獲環境の変動が続く中、月単位で柔軟に産地を組み替えていく本取り組みのスキームを引き続き育てつつ、地域に根差した中小独立系スーパーの鮮魚売場と、地方水産業の出荷機会の双方を支える全国規模の流通として広げていきます。
「月替わり旬魚フェア」の概要
対象:全日食チェーン加盟店(本部経由で参加募集)
料金:1店舗につき 8,000円(目安。規模や水揚げ状況により変動)
開催頻度:毎月1回
開始:2026年2月
5月開催:5月15日(金)・16日(土)
6月開催予定:6月12日(金)・13日(土)
提供内容:
1. 鮮魚セット:みらいマルシェ社が毎月選定する旬の水揚げ産地から、お刺身加工が可能な魚種を中心に4〜5kg程度を箱詰めしてお届け
2. 販促物セット:その月の産地・魚種に合わせた魚POP、産地POP、パック用シール等
お問い合わせ:
みらいマルシェ株式会社 担当:桑田
080-4376-4057 / contact@miraimarche.com
本件に関するお問い合わせ先
みらいマルシェ株式会社 広報担当 桑田
080-4376-4057 / contact@miraimarche.com
全日食チェーンについて
全日食チェーンについて 全国約1,600店舗の食品スーパー・小売店が加盟するボランタリーチェーン。
「全国津々浦々で地域と密着した商いを営み、地域社会の要となる存在であり続ける」ために、「加盟店」「協同組合」「全日本食品株式会社(本部)」が三位一体となって活動しています。
仕入れ、販売促進、教育、情報システムなどの本部機能を活用しつつ、組織活動を通して加盟店同士が個々の独立性を保ちながら横のつながりを持って連帯し、地域に根ざした独自の店舗を展開しています。
<会社概要>
会社名:全日本食品株式会社
本社住所:〒121-0836 東京都足立区入谷6丁目2番2号
代表者:代表取締役社長 平野 実
設立:1962年5月
みらいマルシェ株式会社について
2016年にRELATIONS株式会社の社内ベンチャー「みらいマルシェ」として事業発足し、2017年3月にスマホアプリ「みらいマルシェ」をローンチ、2018年に株式会社化してみらいマルシェ株式会社を設立。「オンライン卸売市場」のパイオニアとして、「毎日の食」をより豊かにするインフラづくりを進めるとともに、地域経済の活性化やフードロス削減など多面的な価値創出を目指しています。
<会社概要>
会社名:みらいマルシェ株式会社
本社住所:〒101-0052 東京都千代田区神田小川町2丁目4番14号 フィールドクレストビル8階
代表者:代表取締役 井口 大輔
設立:2018年11月
URL:https://about.miraimarche.com
<産地とスーパーをつなぐプラットフォーム「みらいマルシェ」について>
「みらいマルシェ」は、産地とスーパーマーケットが毎日の相場性の高い取引をスマホアプリを通じて行うことができるプラットフォームです。累計取引金額は100億円を超え、現在は全国40都道府県のスーパーマーケットの日々の仕入れで活用されています。
導入に関するご相談やお問い合わせは、下記よりお気軽にご連絡ください。
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