国際女性デーに“女性の健康を「個人のQOL」から「社会的投資」へ” 日本初の経済概念「フェムノミクス」提唱

女性健康推進都市構想と連動し、自治体・企業・大学との共創を開始

一般社団法人Luvtelli

一般社団法人ラブテリ(代表理事:細川モモ)は、日本社会が抱える少子化、生産性低迷、離職増加、医療・介護費増大といった構造課題の根底には、女性の健康状態が横断的に影響していると捉えています。こうした背景を踏まえ、女性の健康を「社会的投資」と再定義する新概念「フェムノミクス(Femnomics)」を提唱いたします。
フェムノミクスとは、女性の健康を「個人のQOL」ではなく、経済・社会の持続可能性を左右する 人的資本への投資として捉え直す考え方です。本構想は、女性の健康課題の可視化と改善を通じて、出生率、労働生産性、社会保障費、次世代の健康など社会全体の課題解決につなげることを目的としています。

■ 背景:日本女性の健康状態は先進国の中でも深刻
厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、日本では 20〜30代女性の20.2%がBMI18.5未満の「やせ」 に該当し、過去10年で最高水準となっています。これは一部の開発途上国と同程度であり、先進国としては極めて高い割合です。ラブテリはこれまでの研究により、女性の社会進出と健康課題の関係について分析を行い、発表してきました。

また、30〜50代の働く女性は、OECD加盟国の中で睡眠時間が最も短い国の一つ とされており、慢性的な睡眠不足や栄養不足などの生活習慣も女性の健康に影響しています。こうした状況は、

・妊孕力の低下
・不妊治療の増加
・出生率低下
・労働生産性の低下
・医療費・介護費の増加

など、日本社会の持続可能性にも波及しています。実際、日本では不妊治療件数が増加し、2022年には保険適用が開始されましたが、それに伴い医療費負担も拡大しています。
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■ 35,000名超のデータが示す日本女性の健康課題

ラブテリが解析した20〜40代の日本人女性データから、現代女性の健康と社会経済との関連が明らかになっています。
① 痩せ率と不定愁訴(3,086名解析)
日本では、20〜30代女性の20.2%がBMI18.5未満の「痩せ」に該当しています。これは先進国の中でも極めて高い水準であり、若年女性の低体重が社会構造の一部となっている稀有な状況です。痩せ群では「冷え性」が有意に高く(p<0.001)、その背景に鉄・タンパク質不足によるエネルギー産生の低下および貧血が示唆されました。

② 不定愁訴と食習慣(3,001名解析)             
生産性低下を招く不定愁訴が多い群では、


・朝食欠食率が高い
・鉄・食物繊維・オメガ3摂取が少ない
・ショ糖および洋菓子摂取が有意に多い

という結果が明らかになりました。

朝食欠食率とショ糖・洋菓子の摂取量は、労働時間との関連があり、勤務時間が長くなるほど欠食率が高まり、栄養状態の偏りが目立つ結果となりました。倦怠感・頭痛・冷えといった不定愁訴は労働パフォーマンスを直接低下させる状態です。女性活躍が進む一方で、健康課題が構造的リスクとして顕在化しています。

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■ 経済的影響との接続
日本女性の約15〜25%が「鉄欠乏性貧血」であり、20〜40代女性の65%が「鉄欠乏」状態にあります※2。注意力や集中力の低下と関連することが報告されており、労働生産性やメンタルヘルスへの影響が懸念されています。女性の健康問題は、個人の不調にとどまらず、マクロ経済へ波及し得る構造課題です。また、無月経や低栄養状態は将来的な不妊リスクや骨粗しょう症リスクと関連し、医療・介護費増大の要因となり得ます。

例えば、5人にひとりが経験するとされる無月経を、教育や職場環境整備により早期改善へ導き、不妊治療に至るケースを数組でも予防できれば、その社会的回収は極めて合理的です。女性の健康への投資は、医療費抑制と生産性向上を同時に実現し得る、費用対効果の高い社会的投資といえます。これは少子化・労働力確保・社会保障費抑制を同時に達成し得る数少ない政策領域でもあります。

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■ フェムノミクスとは
フェムノミクスは、女性の健康を人的資本投資として捉え、以下の視点から社会を再設計する経済概念です。

・労働生産性
・社会保障費
・出生率
・次世代の健康
・ジェンダーギャップ

現在、本構想については社会保障・経済学の専門研究チームと連携し、

・女性の健康と生産性
・健康投資と社会保障費
・次世代への影響

などのテーマについて経済学的研究を進めています。女性の健康状態には、遺伝、経済的要因、就業環境、教育など多岐にわたる要因が関係しており、低体重や不定愁訴などの健康課題は、個人の自己管理の範疇を超えた社会的要因とも深く結びついています。

これらの課題を特定の条件に対する「福祉」として捉えるのではなく、女性一人ひとりが望むライフコースを選択できるよう、健康を支える社会的基盤への「投資」へと発想を展開する必要があります。

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■ 実装モデル:女性健康推進都市構想
フェムノミクスの実装が「女性健康推進都市モデル」です。三層構造で社会を変革します。

  1. 個人:測定・教育による行動変容(実績として、体験者の87%が適正体格への意識変容有)

  2. 学校および企業:測定会による健康度スコア化と制度・環境のデフォルト変更(実績として企業スコアの開発有)

  3. 自治体:産学官連携推進およびデータヘルスによるEBPM推進(実績としてエリア別データ・レポート有)

12都道府県で、自治体・学校・企業と連携して「測って・知って・学ぶ保健室」イベントを主催し、参加者データを解析・論文発表(AMEDの研究として参画した、生理・PMSのビックデータ論文が「Nature」系列誌への掲載)に繋げてきたラブテリが、自治体・研究機関・団体・専門家が参画する、産学官連携コンソーシアムを設立し、女性の健康向上に取り組む自治体・団体・店舗等にピンバッチやデジタルステッカーを提供する認定制度を導入。“視える社会実装”を推進します。

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■ 今後の展開
本構想の社会実装に向け、現在、首都圏の特定自治体において、「女性健康推進モデル都市」としての先行プロジェクトが始動しています。産学官が一体となり、地域全体で女性の健康を支える日本初のコンソーシアム構造の実証を行う予定であり、その詳細は改めて公表を予定しています。今後の取り組みとしては、

・女性健康スケールの開発
・都市単位での健康度可視化
・「女性健康推進認定都市」の全国展開
・金融機関との中小企業支援モデル構築
・学校/企業/街中で、健康教育・測定イベントを開催
・妊産婦と胎児/乳児の「最初の1,000日」への伴走支援
・データ解析による政策提言

を進め、女性の健康を社会インフラとして位置付けています。

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一般社団法人ラブテリ代表理事 細川モモ コメント
女性の健康をテーマに研究と実践を進め続けて14年。その間、約35,000名の女性の健康データを蓄積するとともに、札幌から福岡まで12都道府県での取り組みを通じ、現代を生きる女性たちの声に耳を傾けてきました。こうして得られた定量データ(ビッグデータ)と定性調査(現場の声)、そして社会保障経済学の知見を掛け合わせて誕生した新しい概念が、「フェムノミクス(Femnomics)」です。これまで女性の健康は、主に個人の生活習慣や自己管理の問題として語られてきました。しかし実際には、女性の健康状態は出生率、労働生産性、社会保障費、そして次世代の健康にも影響する重要な社会的資本です。

英国では2021年に国家戦略として「Women’s Health Strategy」が策定され、女性の健康を社会政策の重要な柱として位置付けています。日本でも女性の健康を個人の問題としてではなく、社会の持続可能性を支える公共政策として捉え直す必要があります。フェムノミクスは、そのための視点を提示するものです。今後は、女性健康推進認定都市を全国に拡大し、女性の健康を社会インフラとして位置付けることを目指します。

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【メディア関係者の皆様へ:取材・インタビューのご案内】 代表理事の細川モモによる、本経済概念(フェムノミクス)の背景や約30,000名のデータ解析結果、および現在先行して進んでいる自治体との社会実装モデルの進捗についてのインタビュー取材が可能です。お気軽にお問い合わせください。
<問い合わせ先>ブランド管理室info@luvtelli.jp / Tel. 050-7109-7773(担当:池上)

【一般社団法人ラブテリについて】
2009 年に女性と次世代の健康増進を活動目的とし、代表の細川モモの呼びかけにより日米の専門家により発足。「研究」「啓蒙(保健室)」「共創」「医療」「ビッグデータ」の5本柱を有し、12 都道府県で保健室を実施(一部エリアは産学官連携モデル)。35,000 名のデータを解析し※、働く女性の健康課題や生理痛の解明に取り組み、学会発表・論文発表も手がける。多くの企業と共創し、100 万ダウンロード突破の月経管理アプリや栄養強化食品等の商品開発・監修も意欲的に行なっている。24 年より内閣府の<SIP〜戦略的イノベーション想像プログラム〜>の女性の健康領域において社会実装領域を担当している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000148052.html


2025年6月には大阪・関西万博 関西パビリオン多目的エリアにて「Women’s Heath Week」を主催。

「第13回 健康寿命をのばそう! アワード/厚生労働省 健康・生活衛生局長 優良賞」
「日本栄養士会 84selection」「人気育児雑誌6媒体が選ぶ/ペアレンティングアワード 2018 ※2020再ノミネート」を受賞。Website: https://www.luvtelli.com

女性健康推進都市構想を通じ、自治体・企業・教育機関との共創により、少子化、生産性、離職防止、医療介護費といった社会課題の構造的解決を目指す。
※レポートの各項目のデータ数に関しては、エリアによって調査内容が異なるため、n数にばらつきがあります。

※1 copyright©︎ 2015 三菱地所株式会社・一般社団法人ラブテリ All Rights Reserved.
※2厚生労働省 平成21年国民健康・栄養調査


<団体概要>
名称:一般社団法人Luvtelli(ラブテリ)
代表理事:細川モモ
設立:平成24年5月18日
所在地:東京都中央区日本橋
URL:https://www.luvtelli.com

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会社概要

一般社団法人Luvtelli

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業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都中央区日本橋3-2-14 日本橋KNビル4階
電話番号
-
代表者名
細川モモ
上場
未上場
資本金
-
設立
2012年05月