【全国約300店舗を展開するジュエルカフェが調査】捨てる前に待って、その金歯――金属部分5グラムで9万円前後の可能性も
金相場高騰で、役目を終えた金歯に思わぬ価値。査定記録から見えた「歯科用金属」の実態を調査
歯科医院で外された古い金歯。もう使えないからと、小さな袋やケースに入れたまま保管していないでしょうか。
「買取店へ持ち込んでよいのか分からない」「歯や接着物が付いているから売れないだろう」と考え、そのまま処分してしまう人もいるかもしれません。
しかし、口の中では治療に使われていた金歯も、外した後は金を含む可能性がある「歯科用金属」です。歯科材料としての役目を終えても、素材としての価値までなくなったとは限りません。
金相場が高騰するなか、田中貴金属工業が公表した2026年10月1日の金の店頭小売価格は、1グラム当たり23,328円となりました。こうした状況を背景に、これまで見過ごされがちだった小さな金歯も、価値を確かめる対象の一つとなっています。
全国約300店舗を展開する買取専門店「ジュエルカフェ」では、社内に残る金歯の査定・買取記録の一部を抽出し、重量や査定結果を確認しました。
また、2026年10月時点の金相場を参考に、金属部分が5グラムある金歯の参考買取価格を品位別に試算。その結果、K18相当で8万円台、K20相当で9万円前後、K22相当では10万円前後となる可能性があることが分かりました。
同じ「金歯」でも、含まれる金の割合によって価値は大きく異なります。見た目が小さいからといって、価値がないとは限らないのです。
金属部分が5グラムなら、K20相当で9万円前後の可能性
金歯の価値を大きく左右するのが、含まれている金の品位と、査定対象となる金属部分の重量です。
ジュエルカフェが2026年10月時点の金相場を参考に試算したところ、金属部分が5グラムある場合の参考買取価格は、次のような結果となりました。
金属部分が5グラムある場合の参考買取価格
K18相当:8万円台
K20相当:9万円前後
K22相当:10万円前後
※K22相当の金歯は非常にまれです。
同じ5グラムでも、金の含有割合によって買取価格には差が生じます。そのため、「金歯だからいくら」「5グラムだからいくら」と、見た目や全体の重量だけで価値を判断することはできません。
また、ここでいう5グラムとは、歯や歯科用セメントなどを除いた「貴金属部分だけの重量」です。歯や付着物を含む金歯全体が5グラムあっても、そのすべてを金として計算できるわけではありません。
金歯には、ジュエリーのように「K18」「K20」などの刻印がないことも多く、見た目だけで品位を見分けることは困難です。
実際の買取価格は、金の品位、貴金属部分の重量、付着物の状態、査定時点の金相場などを確認したうえで決まります。
小さな金歯でも、含まれている金の品位や重量によっては、想像以上の価値が残っている可能性があります。処分する前に一度査定を受け、価値を確かめることが大切です。
※上記は、ジュエルカフェが2026年10月時点の金相場を参考に算出した概算です。実際の買取価格を保証するものではありません。査定時の相場や品物の状態などによって金額は変動します。

なぜ同じ「金歯」でも金額が変わるのか
一見すると同じように見える金歯でも、査定結果が同じになるとは限りません。
金歯の査定結果を左右する主な要素は、次の5つです。
-
金が含まれているか
-
金の品位や含有割合
-
貴金属部分の重量
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歯や接着物などの付着状況
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査定時点の金相場
特に重要なのは、金歯全体の重さではなく、価値のある金属部分がどの程度含まれているかです。
大きく見える金歯でも、歯や接着物の割合が多ければ、全体の重量がそのまま買取対象になるわけではありません。反対に、小さな金歯でも、金の含有割合や金属部分の重量によっては値段がつく可能性があります。
ジュエルカフェの査定記録でも、重量と査定結果は単純に比例していませんでした。見た目が大きいものほど高くなるとは限らず、外見だけで価値を判断するのは難しいといえます。
なお、田中貴金属工業が公表する金の店頭小売価格は、純金地金を購入する際の価格です。「公表された金価格×金歯全体の重量」で、金歯の買取価格を計算できるわけではありません。
「金歯=純金」ではない
「金歯」という名称から、純金で作られていると思う人もいるかもしれません。
しかし、歯科用の金歯は、必ずしも金だけで作られているわけではありません。
純金は比較的やわらかいため、歯科用の修復物には、強度や耐久性を持たせる目的で、金にほかの金属を加えた合金が使用されることがあります。
PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)が公開している歯科鋳造用金合金の一例では、金71%に白金、パラジウム、銀、銅などを配合した成分が示されています。この合金は、クラウンやブリッジなどの歯科用修復物に使用するものとして認証されています。
一方、PMDAの資料には純度99.99%の歯科用純金も掲載されていますが、主な使用目的は歯科用合金を作製するための原料です。
このように、一口に金歯といっても、含まれる金の割合や配合されている金属は同じではありません。
「金歯だからすべて同じ価格」「重いほど必ず高く売れる」とは限らないのです。
【参考資料】
PMDA「歯科鋳造用金合金」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/bookSearch/01/04560231170362
PMDA「歯科用純金」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/bookSearch/01/04560231171314

歯や接着物が付いていても、捨てる必要はない
歯や接着物が残った金歯でも、査定できる可能性があります。
「きれいにしてから持っていかなければ」と考え、自分で削ったり切断したりする必要はありません。無理に取り外そうとすると、けがをしたり、小さな金属部分を紛失したりするおそれがあります。
表面を磨いても、金の品位や重量が増えるわけではありません。外したときの状態のまま袋やケースに入れ、店舗で相談するのが安全です。
品物の状態や素材によっては買取できない場合もありますが、「歯が付いている」「古くて変色している」という理由だけで、査定前に処分する必要はありません。
「もう使えない」と「価値がない」は同じではない
金歯には、ジュエリーのように「K18」「K14」などの品位を示す刻印がないことが一般的です。
治療を受けた時期や、どのような金属が使われているかを覚えていないケースもあります。そのため、金が含まれている可能性があっても、「何の金属か分からない」「小さすぎて価値がない」と判断され、長期間保管されたままになったり、処分されたりする可能性があります。
しかし、歯科材料として使えなくなったことと、貴金属としての価値がなくなったことは同じではありません。
ジュエルカフェでは、金歯のほか、片方だけのピアス、切れたネックレス、石が外れた指輪、変形したジュエリーなども無料で査定しています。
売れるか分からない品物でも、査定結果を確認してから、売却するかどうかを決めることができます。
捨てるかどうかを決めるのは、その価値を確かめてからでも遅くありません。
調査概要
ジュエルカフェの査定記録調査
調査主体:株式会社クレイン(ジュエルカフェ)
調査対象:ジュエルカフェの金歯を含む査定・買取記録
対象期間:2025年10月1日~2026年9月30日
調査方法:社内記録から品名に「金歯」を含む記録を抽出
対象記録:成約および不成約を含む
集計対象:金歯に該当する商品行
除外対象:同一伝票に記載された金歯以外の商品
※本調査は、ジュエルカフェ約300店舗すべての査定記録を対象としたものではありません。
※記録上の「金歯」は、すべてについて精密な成分分析を行い、金の品位を確定したものではありません。
※参考買取価格は、2026年10月時点の金相場を参考に算出した概算です。
※査定額は、金の品位、貴金属部分の重量、付着物、品物の状態、査定時点の相場などによって異なります。本調査および参考試算は、すべての金歯の買取や査定額を保証するものではありません。
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