株式会社BULL、経済産業省・JETRO主導の起業家海外派遣プログラム J-StarX 「Europe Long-term Program（France）」に採択

スペースデブリ対策技術の社会実装に向けて、欧州市場への展開加速を目指す

株式会社BULL

2024年12月3日 15時00分

株式会社BULL（栃木県宇都宮市、代表取締役/CEO：宇藤恭士（うとうやすひと）、以下BULL）は、経済産業省及び日本貿易振興機構（JETRO）が主導する起業家等の海外派遣プログラム J-StarX 「Europe Long-term Program（France）」に採択されたことをお知らせいたします。本プログラムへの参加を通じて、欧州の宇宙市場における動向の把握とネットワークの構築を強化し、日本発のスペースデブリ拡散防止装置のグローバル展開を加速させます。

J-StarX 応募の背景

近年、世界における通信衛星及び地球観測衛星等の需要拡大に伴うロケットの打上げ増加により、宇宙空間におけるスペースデブリ（ロケット上段や運用を終えた衛星、破片等）の増加も課題となっております。こうした中BULLでは、スペースデブリ拡散防止装置「HORN」の開発を進めてきており、2024年6月には、宇宙航空研究開発機構（JAXA）とともにスペースデブリ拡散防止装置のイプシロンSロケットへの搭載に向けた共創活動を開始しました。また、同10月には、フランス企業のアリアンスペース社との間で、「HORN」のAriane 6ロケット搭載に関する実現可能性検討も開始しました。このような事業進捗を踏まえ、これから宇宙産業の成長が見込まれ、スペースデブリ問題への取り組みも積極的な欧州市場での事業拡大及び社会実装に向けた活動の加速化を目的に、J-StarX「Europe Long-term Program（France）」に応募を行いました。

J-StarX について

J-StarXは、日本のスタートアップを世界へ導くために経済産業省とJETROが共同で立ち上げた起業家等の海外派遣プログラムです。スタートアップ企業のグローバル展開を支援し、現地での投資家・ビジネスパートナーとのネットワーク構築、資金調達の機会を提供します。「Europe Long-term Program（France）」は、2024年10月1日〜2025年1月末の間で実施されるJ-StarXのプログラムで、フランス・パリの「Station F」での長期滞在を通じて、欧州市場進出に向けた基礎知識やマインドセットを構築することを目的としています。また、フランスのトップビジネススクールである「HEC Paris」が、800人を超えるメンターや専門家によるサポートを提供します。

※起業家等の海外派遣プログラム - J-StarX -

https://www.jetro.go.jp/services/j-starx/

※J-StarX｜Europe Long-term Program（France）

https://www.jetro.go.jp/services/j-starx/B221.html

Station F について

Station Fは、2017年にオープンした世界最大級のスタートアップキャンパスで、フランスの有力企業やグローバル企業、投資家とのネットワーキングの場を提供しています。1,000社を超えるスタートアップが集まっており、グローバルなビジネス成長を促進するためのメンターシップや専門家によるワークショップ、ネットワーキングイベント、他国の起業家との交流を提供してスタートアップの成長を後押ししています。

※Station F

https://stationf.co/

J-StarX 成果発表会 - Demo Dayの実施について

本プログラムでは、成果報告の場として、11月26日、Station FにてDemo Dayが開催されました。Demo Dayには、政府関係者や各産業の事業者の皆さま、VC等の投資家の皆さま等、多くの方々が会場にお越しくださり、素晴らしい発表の機会をいただくことができました。Demo Dayでは、当社が本プログラムを通じて取り組んだ、欧州の宇宙市場における動向の把握とネットワーク構築の成果について発表させていただいた他、今後の事業展望についてご紹介をさせていただきました。J-StarXでは、海外進出における様々な課題に対して多くの知見や出会いのサポートをいただき、今後、日本から欧州、さらには世界に向けて事業を加速させるための貴重な機会をいただくことができました。

Station Fにて採択企業の皆さんとの写真合写真（BULLを含めて全10社）

JETRO 栃木貿易情報センター所長島川博行様のコメント

栃木発のスタートアップである同社がJ-StarX「ヨーロッパ長期プログラム（パリ）」に採択されたことは喜ばしい。 Station Fの専門家によるメンタリングや現地エコシステムとのネットワーキングを通じて、同社のグローバルビジネスが急成長を遂げることを期待している。また、今後も同社のように創業当初からグローバル視点で事業展開を図る栃木発のスタートアップを応援し、地域経済の活性化に努めていきたい。

BULL代表取締役宇藤恭士のコメント

今回のJ-StarXへの採択は、当社のグローバルでの事業戦略にとっての重要な一歩であると大変喜ばしく思っております。日本政府の多大な支援のもとで弊社が社会実装を精力的に進めるスペースデブリ対策事業は、宇宙産業の成長のために必要である一方で、欧州をはじめとした国際社会における規制動向や規格化の動きを念頭に入れることが欠かせません。本プログラムを通じ、欧州の中でも宇宙産業の重要プレーヤーが集積するフランスから、弊社事業をグローバルに広げる機会をいただけたと心より感謝しております。日本発のスタートアップとして、宇宙産業におけるSDGsを通して国際貢献に邁進してまいります。

株式会社BULLについて

BULLは「地球内外の惑星間の行き来を『当たり前』に」をビジョンに掲げ、「天体への（再）突入技術を活かし宇宙利用サービスを安価・簡潔に提供」することを目指すスタートアップ企業です。栃木県宇都宮市を拠点とした産学官連携による事業を推進しています。宇宙デブリの発生を防止する装置開発、軌道利活用のための微小重力実験衛星・装置の開発を進め、新たな時代の宇宙開発におけるSDGsに貢献します。