【abt 2026年度助成】エネルギーシフトプログラム 採択企画を決定

公表ページ:https://www.actbeyondtrust.org/info/22171/

abt

エネルギー政策の転換期、地域から問い直す再エネと原子力のあり方

政府が第7次エネルギー基本計画で原発活用に大きく舵を切り、エネルギー政策をめぐる議論が大きく動く今。公益社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(abt/東京都世田谷区、代表理事:星川淳)は、地域から持続可能なエネルギーのあり方を問い直す2026年度「エネルギーシフトプログラム」の助成先2件を決定しました。市民・研究者による独立した検証と政策提言を支えます。


■ 社会背景

日本政府は、2025年2月に閣議決定した第7次エネルギー基本計画で、原発依存度について「可能な限り低減する」の文言を削除し、原発の再稼働・運転延長・新増設の検討を明記するなど、大きな政策転換を行いました(※1)。2026年4月には、福島第一原発事故後、東京電力として初となる柏崎刈羽原発の営業運転が再開されています(※2)。

他方、脱炭素電源として期待される再生可能エネルギーについては、景観・環境への配慮や地域への利益還元など、地域と共生する仕組みづくりが重要な論点となっています(※3)。

さらに、ウクライナ・ロシア戦争が長期化し、2026年4月の米国・イラン対立によるホルムズ海峡封鎖危機で原油価格が急騰するなど、化石燃料・原発への依存が地政学リスクに直結することが改めて露呈しました。

原子力発電の立地自治体と電力消費地の関係、再生可能エネルギー導入時の地域との合意形成など、エネルギー政策には「誰の負担で、誰のための持続可能性か」という公正性の論点が伴います。abtは、ビジョンに掲げる「beyond ecology(エコロジーの、その先へ)」の観点から、こうした問いに科学的・実証的に向き合う個人と団体の実践を継続的に支えています。

 ■ プログラム概要

プログラム名

エネルギーシフト部門

助成対象期間

2026年度

採択件数

2件

総助成額

1,097,000円(109万7,000円)

通算実績

2011年度より15年間・通算91件・28団体・約1億2,700万円

■ 事務局総評

政策の大きな転換や国際情勢の不安定化が進む中、本プログラムではエネルギー関連の課題を多角的に捉え直す取り組みを重視して採否を決めました。政策提言、情報発信、地域に根差した実践を通じて、科学的知見と市民の視点を結びつけ、公正で現実的なエネルギー政策の議論を前進させることを期待します。多様な議論の積み重ねと、その成果の幅広い共有が、社会全体の意思決定を支える力になれば幸いです。

■ 採択団体・企画一覧

団体名

企画名

助成回数

助成金額

泊原発立地4町村住民連絡協議会

泊原子力発電所に係る原子力防災・避難計画の分析・検証と提言

4回目(2022・2023・2024)

847,000円

鶴岡持続可能社会研究所

持続可能な洋上風発チーム

日本の洋上風力発電を『持続可能な開発』へ転換する:台湾の沖合35km・14MW巨大風車稼働実態の科学的検証と政策提言

新規

250,000円

泊原発立地4町村住民連絡協議会は4回目の採択。これまで、脱原発・脱炭素の地域づくりに向けた住民アンケートや地域振興プラン作製を行ってきました。泊原発の再稼働が現実味を帯びる中、改めて避難計画の妥当性を検討します。

※ 採択団体の応募動機・企画の注目ポイントについては、本リリース末尾の(メディア提供用資料)に掲載しています。

■ 選考委員コメント

市野 綾子(弁護士)

どのような成果をどんな道筋で目指すのか、という点に重点を置いて検討しました。選考に至らなかった企画も含め、今回応募いただいた企画はいずれも魅力ある企画でした。その中から選考された皆様、期待をしています。

小澤 祥司(環境ジャーナリスト)

今回は諸事情で残念ながら採択に至りませんでしたが、政府も経済界も原発再稼働に前のめりになるなかで、環境・地域社会への原発事故の影響を明らかにし伝えようとする調査・活動は重要です。引き続き、申請をお待ちします。

桃井 貴子(NPO法人気候ネットワーク東京事務所長)

泊原発の避難計画における客観的な分析・検証、そして再エネに逆風が吹く中での台湾の先行事例からの学びと実装、いずれも期待しています。

山﨑 求博(NPO法人 足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ 事務局長)

今回の審査は大変判断が難しく、一人で申請書に目を通しただけの判断が、審査委員会のなかで逆になることもありました。だからこそ、助成事業を通じて、日本社会に思考を呼び覚ます成果を期待しております。

星川 淳(アクト・ビヨンド・トラスト代表理事)

原発ではなく再生可能エネルギーを基盤とする、本当にグリーンな社会の実現を阻むものは何か、そしてその障害を乗り越えるツボはどこかを念頭に審査しました。「被ばく防護」と「放射線影響調査」の企画が通らなかったのは残念です。

■ 参考情報・脚注

※1 経済産業省「第7次エネルギー基本計画(令和7年2月)」

※2 日本経済新聞「柏崎刈羽原発14年ぶり営業運転 規制緩和で稼働増、新設は世界に遅れ」

※3 経済産業省 総合資源エネルギー調査会 再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会 第77回資料

■ 公益社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(abt)について

公益社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(abt)は、「beyond ecology(エコロジーの、その先へ)」をビジョンに掲げ、環境問題を社会構造や公正さの視点から捉え、市民による実践を支えてきた独立した民間助成基金です。設立以来、資金提供にとどまらず、活動の発掘・選考・専門家連携・伴走支援まで行ない、草の根の挑戦を継続的に支えてきました。2025年度までに通算236件・101団体・約2.76億円を助成。2025年に公益社団法人として認定されました。

ウェブサイト:https://www.actbeyondtrust.org/

■ 本件に関するお問い合わせ先

公益社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(abt)

担当:北畠 拓也

Email:kitabatake@actbeyondtrust.org

〒154-0005 東京都世田谷区三宿1-14-8 三宿バドスクエア308

TEL:03-6665-0816(代表)

お問い合わせフォーム:https://www.actbeyondtrust.org/contact/

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会社概要

URL
https://www.actbeyondtrust.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都世田谷区三宿1-14-8 三宿バドスクエア308
電話番号
03-6665-0816
代表者名
星川 淳
上場
未上場
資本金
-
設立
2010年12月