資材運搬自動化を目指した共同研究を開始～自律走行ロボットを活用し、土木施工の省力化を実証～

株式会社ソミックマネージメントホールディングス（事業所：静岡県浜松市 代表取締役社長：石川 雅洋、以下SMHD）と、株式会社竹中土木（竹中工務店グループ、本社：東京都江東区、取締役社長：竹中康一、以下、竹中土木）は、土木施工の現場において、自律走行ロボットを活用した資材運搬自動化のための共同研究を開始しました。

■提携の経緯
SMHDでは、急速に進む少子高齢化社会による労働人口の減少という現状に対し、汎用無人自律走行ロボットを普及させることで、人手不足の解消や、女性・高齢者の労働参加拡大につなげるため、2017年より自律走行ロボット用プラットフォーム開発プロジェクトを進めてきました。2020年10月からは当プロジェクトから重筋作業自動化のためのロボットサービス「SUPPOT (サポット)」（https://suppot.jp/）のテストマーケティングを開始し、現在では特に建設業界に焦点を当ててサービス提供や共同研究を進めています。

一方、竹中土木は竹中工務店グループの土木工事を担う会社としてi-Construction推進やテクノロジー系企業との提携を積極的に行っていることから、今回の共同研究契約を締結するに至りました。

■共同研究内容
共同研究施策のひとつとして、7月初旬に北陸新幹線高架工事におけるコンクリート打設の竹中土木の施工現場において、コンクリート運搬作業の実証実験を行いました。

従来、躯体のコンクリートの打設作業においては、大型コンクリートホッパーから一輪車でコンクリートを受け取り、施工場所まで人力で運搬した後、スコップで一輪車から型へコンクリートを移し替える必要がありました。
こうした一連の作業に自律走行ロボットを採用することで、自動化・省力化を目指します。自律走行ロボットの遠隔操作・追従走行により運搬作業負担の軽減を図るとともに、運んだコンクリートをスコップで型に移し替えることなく、ロボットを移動させながらコンクリートを流し込むこともでき、導入による業務効率の改善が期待されます。

7月の実証では、ホッパーを搭載した自律走行ロボットに直接生コンクリートを流し込み、遠隔操作で施工場所まで運搬しました。施工現場で求められる機能、狭い通路の運搬や重いコンクリートを積載した状態での走破性能、実用性や安全性についての確認と課題の抽出を行いました。

■今後の展開
上記の実証実験による自律走行ロボットの現場への最適化はもちろんのこと、竹中土木の持つ多様な実証実験フィールドを活かし、様々な重筋作業シーンで自動化の研究を進める予定です。また、実証実験により得られたデータや知見を活用し、SUPPOTのサービス開発にも反映する見込です。

■株式会社ソミックマネージメントホールディングスについて
ソミックマネージメントホールディングス(SMHD）は、2018年7月に設立された事業統括会社です。傘下にある創業105年を迎えた自動車部品会社のソミック石川などソミックグループ内の事業会社を管理し、事業領域・製品の新たな可能性に挑戦していくため、グループ全体最適を見据えて業務を行い、持続可能なグループを目指します。
https://www.somic-group.co.jp/

■株式会社 竹中土木について
竹中土木は、土木分野を基軸に社会資本の整備を通じて、社会の発展と人々の暮らしを豊かなものに変えてきました。土木分野は昔も今も大地と英知の融和であり、様々な土木構造物は、後世に引き継ぐ大切な社会資本であり大切な資産です。今後も、社会のニーズや変化に応え、「人へのやさしさ」の視点から、当社の原点である大地に想いを込め、建設技術の開発と作品創造で、理想の都市・社会づくりに貢献していきます。
https://www.takenaka-doboku.co.jp/