JMTCキャピタル、ヘルスケアスタートアップに投資するファンドを設立

日本材料技研株式会社（本社：東京都中央区　代表取締役社長：浦田　興優、以下「当社」）は、当社が代表社員を務めるJMTCキャピタル合同会社（以下「JMTCキャピタル」）を無限責任組合員として、「JMTCヘルスケア投資事業有限責任組合」（以下「当ファンド」）を組成し、ヘルスケアスタートアップへの投資活動をスタートしました。2023年6月1日時点の有限責任組合員は、東洋紡株式会社、日本曹達株式会社です。

我が国では、世界に先駆けて人生100年時代の到来を迎えようとする中、健康寿命を延伸して平均寿命との差を短縮することが課題となっています。そのため、疾患に対応する診断・治療に加えて予防の重要性が増すとともに、罹患しても日常生活に出来るだけ制限を受けずに生活していく取り組みも求められています。こうした中、革新的な医薬品・医療機器等のサービスやソリューションを創出するスタートアップの活動も活発になっています。

素材化学産業においても、こうした革新的サービスやソリューションを支えるヘルスケア材料は、成長事業と位置付けて製品開発が盛んに行われている分野です。一方で、ヘルスケア分野におけるイノベーションはスタートアップを中心に担われることが多いため、素材化学メーカーとしては市場ニーズを掴むためのマーケティング網を構築することが容易ではありません。そうしたヘルスケア材料に対する新しいニーズを早期に掴み新規事業創出につなげることは、素材化学メーカーにとって大きな戦略課題となっています。当ファンドは、出資者である素材化学メーカーが、ファンドを通じた成長資金供給に加えて、各社の技術的強みを活かした材料開発支援を行うことで、ヘルスケアスタートアップの成長加速に貢献することを目指します。

当社は、ファブレス型機能材料メーカーとして、国内企業や大学・研究機関等で開発された革新的技術について、ライセンスアウトやカーブアウトを通じた事業化に取り組んでいます。またJMTCキャピタルでは、2017年からエレクトロニクス分野やモビリティ分野を中心としたハードテックスタートアップに投資するベンチャーファンドを、2021年から素材化学分野における技術シーズの事業化に取り組むケミカル&マテリアルズスタートアップに投資するファンドを運営しております。今般、当ファンドを設立することによって、当社は機能材料に関する技術シーズと、エレクトロニクス／モビリティ／ヘルスケアといった分野における市場ニーズの双方向にわたり、次世代の市場動向や技術動向に対する知見を深めることができます。こうした将来トレンドに対する独自のアンテナ機能を最大限に活用することで、さらに当社グループの新事業創出のスピードアップにつなげてまいります。