11月21日(木)より東京都中央区勝どきにあるギャラリー「@ btf」にて川上和歌子展「ピコとピータ」を開催
【開催概要】
会 期 :11月21日(木)~12月14日(土)
※木・金・土のみ開催(11月23日【祝】もオープン)
開場時間 :13:00~19:00
会 場 :@btf 東京都中央区勝どき2-8-19 近富ビル倉庫3F 3B
入場料:無料
アクセス・詳細:https://butterfly-stroke.com/at/kawakamiwakako/
イベント : パーティ・フォトイベント
「ピコとピータ」について
子供のときにセキセイインコを飼っていました。
最初に飼った水色のインコは、わずか2週間ほどで天国に旅立ってしまい、
泣いている私に小鳥屋のおじさんが「丈夫そうなのを選んでやるからな!」と選んでくれたのが、
黄色い頭と、黄緑色と黒の羽をもつ、「ピコとピータ」でした。
この色は、オーストラリア大陸で何十、何百羽もの群れで住む、野生種のセキセイインコと同じ色になります。
丸っこく愛らしいピコと、三白眼でコワモテのピータ。
二羽はとても仲良しで、いつもピータがピコにぴったりくっついていました。
ピコは私をあまり怖がりませんでしたが、ピータは手を伸ばすと暴れ、過剰に怖がりました。
子供の私は手に乗せてみたい思いもありましたが、
必要以上に近づかないようにし、ピコとピータの穏やかで幸せな時間と空間を眺めていました。
ピコが病気で旅立ってから、一羽になったピータが不憫で、順番に雌の二羽を迎えました。
しかしながら、それはエゴというもの。
ピコを思い続けていたであろうピータと、嫌われて短命となってしまった二羽には、申し訳ないことをしました。
ずっとあとになり教えていただきましたが、セキセイインコは一夫一妻制なのだそうです。
その後、ひとりとなったピータの、私への拒絶ぶりはますます凄まじく、
青菜を補充するためにカゴの中に手を入れると、
奇声を発しながら暴れ、顔を近づけると、止まり木の反対側へ即座に移動。
それでも晴れた日に鳥かごをベランダに置くと、ピータは機嫌良さそうに小鳥たちの鳴き声に呼応し、
声高らかに鳴いていました。狭いカゴから飛び立ちたかったのかもしれません、、
ピータが永遠の眠りについたとき、ピータは初めて私の手の中に入りました。
小学3年生だった私も、高校3年生になっていました。
拒むことのない、穏やかな表情をしたピータに顔を近づけ、
ピータの匂いをずっとずっと嗅ぎながら、涙が止まりませんでした。
ピコとピータたちが眠る実家の庭も、もうありません。
巨大なインコは、15羽、30羽、50羽、、ときには100羽、、
何かに引っ張られるように、どんどん増えていきました。
一人で制作していると、群れで生きるインコの領域に、ようやく入ることが出来た感覚を覚えます。
生涯私に慣れなかったピータの存在こそが、
私を引っ張り、支配しているのかも、いえ、してくれているのかもしれません。
大きなインコとお散歩イベント
日時:11月23日(土・祝)・30日(土)・12月7日(土)・14日(土) 14:00~15:30
参加費:無料
勝どきの展覧会会場から徒歩1分の公園まで巨大インコと一緒にお散歩して、
スマートフォンなどで、ご自由に記念写真を撮影していただけます。
※各日3羽限定
(時間内、1組につき巨大インコ1羽がおとも致します。大人の方も参加いただけます。)
オープニングパーティー
日時:11月22日(金)18:00~20:00
会場:@btf ワンドリンク1,000円
川上和歌子 Wakako Kawakami
1969 大阪府生まれ、東京都在住
1991 武蔵野美術大学短期大学部美術科卒業
1992 武蔵野美術大学短期大学部専攻科美術専攻修了
1995年より、顔のない『ひとがた』や自身を模した人形、タンポポの群生など、布を用いた立体を増殖させるインスタレーションを発表。日々夥しい数の作品をひとりで黙々と生み出し続けている。
近年では、作家等身大ほどある巨大インコが集う世界を、ビル群、森林などさまざまな場所で展開。個展、グループ展多数。
川上和歌子 HP
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