EdTechスタートアップのコノセルが20億円の資金調達を実施、累計資金調達額が47.5億円に

株式会社コノセル / コノ塾

2024年11月28日 16時00分

「個別指導塾コノ塾」を運営する株式会社コノセル（本社：東京新宿区、代表取締役：田辺理、以下「コノセル」）は、株式会社オリエンタルランド・イノベーションズ（代表取締役社長：豊福力也、以下「オリエンタルランド・イノベーションズ」）から今回20億円の追加出資を受けました。また、今回の資金調達で、創業以来の累計資金調達額は47.5億円となります。

資金調達の背景と目的

コノセルは、「学びを通じた一生モノの成功体験を、すべての人に。」をビジョンとし、ハイブリット学習塾「個別指導コノ塾」の運営や、アプリ・教材の企画開発を行っています。独自アプリなどのデジタル技術による高品質な授業と、生徒一人ひとりの詳細な学習データを活用した教室長による手厚いコーチング型の指導の融合により、2020年の創業ながら数多くの成績アップおよび公立高校への合格実績をあげています。

2022年より教室展開を加速し、2024年11月現在では82教室を展開。展開地域は、東京都から始まり、大阪府、神奈川県にも広がっており、昨年は東京都の塾の教室新規開校数No.1となりました。今後も教室展開を進めると同時に、デジタルとリアルの融合したサービスの開発・改善を進め、より優れた教育体験を届けるために、今回の資金調達に至りました。

オリエンタルランド・イノベーションズとは、2021年より業務提携を行っています。オリエンタルランドグループの持つリアルな場のオペレーション力を人材交流を通じて吸収し、コノセルのサービスに融合することを推進してきました。今後、リアルとデジタルの融合した教育インフラ企業を目指すにあたり、資金面のみならず、オペレーション力強化の面でも、一層の連携を進めていきます。

各社代表よりコメント

（右）コノセル代表　田辺理／（左）　オリエンタルランド・イノベーションズ代表　豊福力也氏／（中央）オリエンタルランド・イノベーションズからの出向者　山手浩史氏

コノセル　代表取締役　田辺理

「教育の経済格差解消」と「教育現場の労働環境改善」この2つの大きな課題の解決には、デジタルテクノロジーと教育現場の融合が必須と考え、私たちは5年前に創業しました。それ以来一貫して、“個別化された質の高い教育”をすべての人に手頃な価格で提供し、学びを通じた成功体験を広めることに取り組んでいます。これまでの成果と今後の成長性を評価いただき、今回の資金調達が実現しました。今後も教室を広げ、より多くのお客様に成功体験を届けると同時に、オリエンタルランドグループの力を活かし、質の高いオペレーションを大規模に提供する体制を一層強化していきたいと考えています。

オリエンタルランド・イノベーションズ　代表取締役社長　豊福力也氏

初回出資時の2021年から出向者を通じて伴走させていただく中で、コノセルの事業成長の力強さはもちろん、コノセルの掲げる「学びを通じた一生モノの成功体験を、すべての人に。」のビジョンの実現に向け、本気で現場レベルで取り組んでいる姿を目の当たりにしてきました。コノセルの事業は、オリエンタルランドグループのESGマテリアリティの一つである「子どものハピネス」との親和性が高く、今後の事業拡大期においては、大きな組織運営の経験がある当社グループが支援させていただくことでコノセルの事業成長に貢献できればと思い、今回の出資判断に至りました。一緒に成長できる機会を頂いたことに心より感謝いたします。

「個別指導コノ塾」について

コノ塾では「人とリアルな場、デジタルテクノロジー」を融合させることで、生徒一人ひとりが成功体験を持てる教育を提供し、全ての学力帯の生徒での成績アップを実現しています。2020年12月にオープンした「コノ塾」は、多数の都立高校合格の実績なども支持され、生徒数も順調に増加しています。

ホームページ：https://conocer.co/

１. 進学塾の質と個別指導の安心感のハイブリッド

一般的な個別指導塾ではアルバイトの講師が個別に教えるため、授業の質は講師次第になります。コノ塾では、生徒は元大手進学塾のエース教師による授業動画を見て学ぶため、授業の質が常に担保されます。さらに、分からない部分を生徒ごとに教室にいる講師がフォローアップするため、分からない部分がそのままになりません。

２. 1万を超える学習データの活用により、生徒も保護者も納得する個別指導を実現

コノ塾では、入塾から全ての学習が記録され、生徒一人あたりの学習データは 1万以上にも及びます。学習データは「授業中の問題の正答率」「授業後の定着を測る確認テストの正答率」「学校の進度に合わせた授業進度」「単元ごとの正解率」など多岐に渡ります。このような緻密なデータ取得と分析により、全科目・全単元の得意・苦手が一目瞭然となり、効果的で納得感の高い学習計画作成と指導が可能になります。

３. 学習データに精通した教室長による、きめ細やかなコーチング型の指導

コノ塾では、生徒一人ひとりの細かな学習データを活用したコーチング型の指導を行っています。例えば「英語が苦手」という漠然とした苦手意識の場合でも、「英単語の暗記が苦手で、英文法は得意。授業中は理解しているけど、宿題の定着に課題あり。だから、家で英単語の学習を頑張れば英語が得意になる」。このような粒度で生徒の得意・不得意を把握することができます。教室長は、的確で納得感のある分析をもとに、生徒の成長課題を一緒に乗り越える伴走者として寄り添っていきます。結果的に、コノ塾では9割以上の生徒が入塾後の定期試験の成績を着実にアップさせ、志望校への合格、そして人間的成長を実現しています。

４. デジタルの力で教育業界の労働環境を大きく改善し、先生が生徒に100%向き合える環境を整備

コノ塾では生徒だけではなく、現場で使用される多くのツールがデジタル化されています。例えば「生徒個別の授業記録」は全て電子化されており、教室長や講師が授業後や業務時間外に手書きで行う必要はありません。問題演習の採点においても、解答用紙をスキャンして自動採点されるシステムを導入しています。また、学習塾業界において多くの負担を占める営業・契約活動も、自社開発したデジタルツールを使用。契約手続きでは必要事項を記載すればクリック一つで契約書類が出力され、社内の契約手続きが完了します。労働環境改善が大きなテーマの教育業界において、教育に携わる人が長期的に安心して働ける環境の整備に取り組んでいます。