Gore Street Capital、GridBeyondと提携し、南カリフォルニアで200MW規模のエネルギー貯蔵システム最適化を推進

東京 – 2025年2月27日 – 電力最適化や分散型エネルギーリソースの管理など、エネルギーの柔軟性を有する資源や設備のマネージメントを行う、GridBeyond（本社：アイルランド・ダブリン、CEO：マイケル・フェラン）は、Gore Street Energy Storage Fundと、カリフォルニア州南部に位置する200MWの「Big Rock」エネルギー貯蔵システムのスケジューリングコーディネーター、トレーディング、エネルギー最適化サービスを提供する契約を締結しました。

この提携により、GridBeyondの先端AI技術を活用し、エネルギー貯蔵システムの収益性を最大化するとともに、カリフォルニア州の脱炭素化と電力安定供給を推進します。Gore Street Energy Storage Fundは、ロンドン証券取引所に上場する世界初のエネルギー貯蔵特化型ファンドであり、世界各国でバッテリーエネルギー貯蔵システム（BESS）を中心としたプロジェクトを展開しています。

Gore Street Energy Storage Fundについて

Gore Street Capitalが管理・運営するGore Street Energy Storage Fundは、ロンドン証券取引所に上場する世界初のエネルギー貯蔵専用ファンドであり、持続可能なエネルギーインフラの発展を支援しています。2018年の設立以来、イギリス、アイルランド、ドイツ、アメリカなどの市場で数十件のエネルギー貯蔵資産を保有・運用しており、再生可能エネルギーの効率的な活用と電力網の安定化に貢献しています。

また、Gore Street Capitalは日本市場への関心を強めており、日本国内の機関投資家やエネルギー関連企業とのパートナーシップを強化しています。エネルギー貯蔵の導入拡大が進む日本市場において、同社はエネルギー貯蔵プロジェクトの開発や最適化の可能性を積極的に模索しており、日本の脱炭素化と電力安定供給に寄与することを目指しています。

GridBeyondのBid Optimizer - エネルギー貯蔵の収益最大化を実現

このプロジェクトでは、GridBeyondのAIを駆使した最適化プラットフォーム「Bid Optimizer」が重要な役割を果たします。Bid Optimizerは、電力市場の市場価格予測データと、蓄電池・再生可能エネルギー・火力発電資産のシミュレーションを統合し、最適な入札戦略を策定することができる高度な最適化ツールです。従来のトレーディング手法を超えた戦略的な意思決定を可能にし、収益の最大化とリスクの最小化を同時に実現します。Bid Optimizerは、数カ月にわたるシミュレーションを通じて複数の最適化ツールと比較され、その優位性が証明されています。これにより、今回のBig Rockプロジェクトにおいても、CAISO市場（カリフォルニア独立系統運用機関市場）での収益最大化に貢献することが期待されています。

Big Rockエネルギー貯蔵システム - クリーンエネルギーの安定供給を支える

カリフォルニア州の電力市場は、再生可能エネルギー、特に太陽光発電の比率が急速に高まっており、エネルギー貯蔵システムの役割がかつてないほど重要になっています。

Big Rockエネルギー貯蔵システム（200MW）は、発電ピーク時に余剰の太陽光エネルギーを蓄え、需要が高い時間帯に供給することで、化石燃料依存の軽減と電力網の安定性向上に貢献します。また、本プロジェクトは2024年10月にゴールドマン・サックスの子会社が取得したリソース・アデクアシー契約の一環として運用される予定です。GridBeyondの高度な最適化技術とGore Street Capitalの資産管理ノウハウを融合させることで、Big Rockプロジェクトの市場での成功がより確実なものとなることが期待されます。

Gore Street CapitalのCEO、Alex O’Cinneide氏は、「Gore Streetは、すべての運用資産において最高のリターンを実現することに注力しています。Big Rockが運用を開始し、プロジェクトが前進する中で、GridBeyondとパートナーシップを結べたことを大変嬉しく思います。」と述べています。またGridBeyond北米代表のSean McEvoy氏は、「Gore Street Capitalとエネルギー貯蔵プロジェクトで協力できることを大変光栄に思います。この契約は、当社のエネルギー貯蔵最適化技術の有効性を示すものであり、AIを活用した当社のソリューションが、顧客の価値向上、電力網の安定化、そして脱炭素社会の実現に向けた大きな一歩となることを再確認する機会となりました。」とコメントしています。

GridBeyondは、持続可能な社会の実現に向け、公共の時間別排出量APIデータの活用を進めることで、入札戦略の炭素排出量を可視化し、最適化サービスの透明性向上と環境負荷の削減に取り組んでいます。今回のGridBeyondとGore Street Capitalの提携により、AIを活用したエネルギー貯蔵の最適化が実現され、カリフォルニア州の電力市場における再生可能エネルギーの有効活用がさらに加速することが期待されます。

Gore Street Capitalは、日本市場での投資機会を拡大しつつ、持続可能なエネルギーシステムの発展に貢献することを目指しています。GridBeyondは今後も、最先端技術を活用し、より効率的で環境負荷の少ないエネルギー最適化を推進するとともに、日本国内外の脱炭素化に向けた取り組みを一層加速させていきます。

GridBeyondについて

GridBeyondは、デマンドレスポンスなどのエネルギー最適化サービスや分散型エネルギーリソースの管理など、エネルギーの柔軟性を有する資源や設備のマネージメントを完全成功報酬型で行う、グローバルエネルギーソリューションカンパニーです。人工知能(AI)とデータサイエンスを駆使し、産業・商業拠点を中心に電力市場への参入や、脱炭素化経営、新たな収益源の開拓、運営管理の向上など、さまざまなエネルギーサービスを提供しています。GridBeyondのクラウドべースのプラットフォームは、世界900以上の施設で合計2,000MW以上のエネルギー設備を管理しています。イギリスやアイルランドの先進的かつ競争の激しい再生可能エネルギー市場で培ったノウハウを活かし、ビジネスの成長を支援します。