つばめBHB、経済産業省の令和7年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業補助金 (大型実証非ASEAN加盟国)に採択
~インドにおいて、副生水素を活用した太陽電池セル向け高純度アンモニア製造の大規模実証を開始~
つばめBHB株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役CEO:中村公治、以下「当社」)は、経済産業省の「令和7年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業補助金(大型実証 非ASEAN加盟国)」に採択されたことをお知らせいたします。当社は本事業により、インドにおいて副生水素を活用した工業用・高純度併産型アンモニア製造実証事業を開始いたします。

■事業概要
インドでは、ネット・ゼロやエネルギー自立性の達成を目指し、太陽光発電(PV)を中心としたクリーンエネルギーの導入が国家レベルで強力に推進されています。2030年までに非化石電源設備容量500GWを掲げ、2025年には非化石電源が総設備容量の約50%に到達※1しました。さらに、2025年度予算で発表された「国家製造ミッション(National Manufacturing Mission)」は、「Make in India」の推進を掲げ、太陽電池セルなどクリーンエネルギー技術の国内製造基盤の構築を支援対象としています※2。太陽電池セルのインド国内製造能力は2026年6月時点で約35GW※3に達しており、2028年までにおよそ5倍の約175GWに生産規模の拡張が計画されています※4。そして、この太陽電池セルの生産に不可欠な原料のひとつが、本事業で生産実証する高純度(UHP:Ultra High Purity)アンモニアです。
※1出典:Invest India Renewable Energy https://www.investindia.gov.in/sector/renewable-energy
※2 参考:インド政府「Union Budget 2025-2026 予算演説」(2025年2月1日、パラグラフ37-38)https://www.indiabudget.gov.in/doc/bspeech/bs2025_26.pdf
※3出典:IEEFA・JMK Research共同レポート "Assessing overcapacity risk in India's solar PV manufacturing market"(2026年)
※4 自社調べ:生産規模に関する調査
調査機関:2025年7月〜2026年1月
調査対象:インドにおける太陽電池セルメーカー22社
調査方法:ヒアリング・:対象企業への対面・オンラインヒアリング調査、現地展示会(インド再生可能エネルギー展示会等)でのブース訪問調査、およびデスクリサーチ(公開情報の収集・分析)
太陽電池セルの生産に不可欠な高純度アンモニアをインドは輸入に依存しており、 エネルギー安全保障の観点から太陽光発電システムの自給を進めるうえで、これは大きなリスクになっています。一方、インドは中国に次ぐ世界第2位のアンモニア生産国ですが※5天然ガスを原料としており、多くの温室効果ガス(GHG)を排出するという課題を抱えています。
プロジェクト名:副生水素を活用した工業用・高純度併産型アンモニア製造実証事業
実施場所:インド共和国
実証規模:年間2000トンの高純度アンモニア生産(太陽電池セル生産工場20GW/年相当)
具体的内容:
1.インド環境基準に則ったアンモニア合成・高純度精製プラントの建設
2.高純度アンモニア事業の経済性検証
3.高純度アンモニア品質適性の検証
4.インド国内2号機以降の商業展開に向け技術およびビジネスモデルの最適化
■つばめBHBの強み
大規模な集中生産が主流のアンモニア合成において、当社独自の合成触媒・プロセス※6は、小規模分散型のアンモニア生産に適しています。当社ではこれまでも、南米、アジア、アフリカ等においてアンモニアの最大用途である窒素肥料の生産に関し、バイオマスや再生可能エネルギーを活用したグリーン肥料の小規模分散型生産ビジネスモデルを推進してきました。
ビジネスモデルを展開することで、太陽光発電設備のサプライチェーン強化を通じた、インドのエネルギー自給と脱炭素化の両立に貢献します。
※6東京科学大発の当社独自触媒を用いたアンモニア合成プロセスは、従来のハーバーボッシュ法に比べ、反応温度が30℃以上低く、反応圧力も1/3以下でアンモニアの商業生産が可能であり、本事業のような小型、地域生産に適しています。
■政府支援の必要性
本補助金を活用することによって、全額自己資金での実施に比較して約5割の初期投資額で商用スケール実証が可能となります。これにより、インド市場において迅速に信頼、実績、現地適合性を構築することが可能となり、今後数年以内に立ち上がる太陽電池セル向けの高純度アンモニア市場の商機を適時捉え、商業化を実現します。インドにおける導入実績がなく、ベンチャー企業である当社単独での商用スケール実証の資金調達は困難であり、本事業の推進には政府支援が不可欠です。今回の補助金によって日本政府の信任と費用支援を得ることで、初めて商業化に向けた実証が可能となります。
■事業の意義・社会的効果
本事業の成功により、東京科学大発のディープテックスタートアップである当社技術の優れたアンモニア合成・高純度精製技術を国際展開する大きな契機となります。
また、日印両政府による経済安全保障協力イニシアティブ等の枠組みにおいて合意された、半導体やクリーンエネルギーといった戦略的協力分野での協力実現に大きく寄与します。さらには、日本国内の自社およびパートナー企業の雇用創出、ならびに実証事業遂行を通じた国際人材の育成など、地域経済への波及効果も期待されています。
■代表取締役CEO 中村公治のコメント
このたび、インドにおける高純度アンモニアの製造実証事業が採択されたことを、大変うれしく思います。世界有数の規模でクリーンエネルギー技術の国産化が進むインドにおいて、その足元を支える材料を現地でつくるという挑戦に取り組めることは、当社にとって大きな意味を持ちます。当社が目指してきたのは、必要な場所で必要な量のアンモニアをつくる、アンモニアの地産地消です。資源を持たない国でも自らつくることができる。そうした形で、より豊かで持続可能な社会の実現に貢献したいと考えております。本事業を、インドをはじめ、各国での事業展開を加速させる足がかりとしてまいります。
■つばめBHBについて
当社は、「独創的な技術を活用することで環境・食糧問題にかかる人類課題を解決し、持続可能な社会を実現する」を理念に掲げ、低圧・低温でアンモニアを合成する技術を活用し、分散型プラントでのオンサイトアンモニア生産体制構築に貢献することを目指すディープテック企業です。2017年に創業し、東京科学大学(旧:東京工業大学)の細野名誉教授が開発したエレクトライド触媒技術を使用しています。現在は、グローバルサウス諸国を中心とした海外で事業を展開することに力を入れています。
■主な受賞・社会的実績について
当社は、国内スタートアップとして以下のようなグローバル・社会的な評価・実績を有しております。2025年1月、世界有望クリーンテック企業100社を選出する Cleantech Group の「2025 Global Cleantech 100」に選出されました。これは、日本企業として初(※)の受賞であり、当社の “低温・低圧アンモニア合成技術”が世界的に革新的技術として認められたものです。
また、2023年に COP28(アラブ首長国連邦ドバイ)への出展を行い、2025年11月に開催されたCOP30(ブラジル・ベレン)では、環境省主催「ジャパン・パビリオン」出展企業として採択され出展しました。世界の気候変動対策の最前線で、当社技術が “脱炭素・気候適応”を支える具体的なソリューションとして認知されています。
当社は「分散型アンモニア製造プラント」「オンサイト生産モデル」という新たな産業構造を打ち立てつつあり、輸送・貯蔵に依存しないプロセス革新を通じて、エネルギー、化学、食料インフラの強靭化にも貢献しています。
※CNETJapan 世界の「クリーンテック」最新トレンド(2025年編)より引用
会社概要
社名: つばめBHB株式会社
代表取締役CEO: 中村公治
URL: https://tsubame-bhb.co.jp/
本社: 神奈川県横浜市港北区新横浜2-3-12新横浜スクエアビル6階
設立年月: 2017年4月
事業内容:
オンサイトアンモニア供給システムに関連した研究開発、販売及び設備保全
アンモニア合成触媒に関する研究開発、製造及び販売
アンモニア及びアンモニア関連製品の製造及び販売
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