株式会社MiRESSO、“EY Innovative Startup 2025”を受賞
イノベーションを推進するスタートアップ企業として認定
“鉱物資源の可能性を引き出し、明るい未来を次世代につなぐ” をMissionとして掲げる株式会社MiRESSO(本社:青森県三沢市、代表取締役CEO:中道勝、以下「MiRESSO」(ミレッソ)は、EY新日本有限責任監査法人(以下、EY)が企画し、日本全国のスタートアップの中から今後著しい成長が期待される企業を表彰する制度 “EY Innovative Startup 2025” に選出されたことをお知らせいたします。

“EY Innovative Startup”は、優れたスタートアップ企業を正当に評価することでさらなる成長を支援し、経済活性化につながるイノベーションを促進することを目的に2017年より開催されています。受賞企業は、EYのネットワーク・ナレッジ、外部有識者の意見を参考に選出され、革新性、成長性、社会性の3つの評価基準によって決定しており、今回は10分野より15社が選ばれています。
1. MiRESSOについて
MiRESSOは、国立研究開発法人である量子科学技術研究開発機構(QST)の認定を受け、難溶解性であるベリリウム鉱石の精製(溶解)工程において、独自の低温精製技術を基に、フュージョンエネルギー実現に不可欠な材料のベリリウムの製造販売と、様々な鉱物資源の精製及びリサイクルへの適用を図る技術プラットフォーム事業の2つの事業を展開しています。
2. フュージョンエネルギーにおけるベリリウムの役割
フュージョン(核融合)エネルギーとは、太陽の輝きと同じ核融合の原理を使ったクリーンで安全性の高い発電方法です。フュージョンエネルギーの最大の特徴は、少ない燃料で非常に大きなエネルギーを得られることであり、火力発電と比べ燃料である石油8トンを燃やして得られるのと同じエネルギーをフュージョンエネルギーの燃料1グラムから得る事ができるといわれています。また、原子力発電に比べ、発電プロセスを管理しやすく、安全性が高いと言われています。
フュージョンのシステムとしては主に、プラズマ状態の重水素とトリチウム(三重水素)を燃料にしたフュージョンエネルギーを電気として取り出す発電システムが想定されていますが、燃料のトリチウムは天然ではほとんど存在しないため、プラズマの周囲を取り囲むブランケットと呼ばれる機器内で、トリチウムを自己生産させる必要があります。このトリチウムを自己生産するために、中性子を1個から2個に増倍させる中性子増倍材のベリリウムが、大量に必要になります。

しかしながら、ベリリウムの調達にはいくつかの大きな課題があります。ベリリウムの現状の価格は非常に高価であり、また、生産量としても、現在の世界の総生産量以上のベリリウムが、フュージョンエネルギーを実証する原型炉1基あたりに必要なため、圧倒的に不足しています。そのため、ベリリウムを安価に安定的に確保することが、非常に重要な課題の一つとされています。
3. MiRESSOによるベリリウム製造スケジュール
MiRESSOの低温精製技術は、化学処理とマイクロ波加熱の組み合わせにより、300℃の低温且つ常圧で、ベリリウム鉱石であるベリルを容易に溶解することができる技術です。現在、低温精製技術のパイロット実証のため、青森県八戸市にてパイロットプラントであるBETA(Beryllium Testing plant in Aomori)の設計・製作を進めており、2027年度からの本格製造・販売を目指しています。また、フュージョンエネルギーを実証する原型炉・商用炉の建設が本格的に進む2030年代初頭に、ベリリウム年100トン規模の量産プラントを建設することを目指しています。

今回、フュージョンエネルギーの社会実装に大いに貢献できる革新性が今回の受賞に結び付きました。
参考リンク
EYInnovative Startup 2025 特別ページ
https://24houritpeople.com/innovative-team/ey2025/
4. 会社概要
法人名 :株式会社MiRESSO
代表者 :代表取締役CEO 中道 勝
所在地 :青森県三沢市
設立日 :2023年5月16日
事業内容 :ベリリウムの製造販売事業、技術プラットフォーム事業
5. 本件に関するお問い合わせ
担当 :株式会社MiRESSO 広報担当
連絡先 :info@miresso.co.jp
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