政令指定都市において初、保育ICT導入神戸市公立保育所にて「コドモン」運用開始
保育士の働き方改革でこどもと丁寧に向き合う時間を確保し、保護者とのコミュニケーションや、安全管理体制の強化を含めた保育所運営の質向上を実現する
株式会社コドモン(本社:東京都港区、代表取締役:小池義則)は、神戸市の公立保育所において、当社が展開するこども施設向けICTシステム「CoDMON」(以下:コドモン)の運用が決定したことをお知らせいたします。20市ある政令指定都市の公立保育所において、全国初の保育ICTシステム導入です。
本年度は2園にて運用開始されます。神戸市は1年かけて実際の保育現場において使用、ICT化の効果を検証し、来年度以降他園での導入を検討する予定です。神戸市は本年6月よりICカードによる登降園時刻の記録を開始、7月16日より保護者からアプリケーションを活用した欠席連絡等を開始し、園と保護者とこどもをつなぐ保育所ICTとして活用されます。神戸市ではコドモン導入により、さらなる働き方改革の推進、また保護者の利便性向上を図ります。
保育士・保育教諭の不足が全国的な問題とされ、神戸市においても保育士の有効求人倍率は高まっており、その確保がますます厳しくなっています。(※1) そのため神戸市では平成28年度から、「保育士・保育教諭の子どもの保育優先利用(http://www.city.kobe.lg.jp/child/grow/shinseido/img/201605136.pdf)」の実施や、「待機児童対策緊急プロジェクト(http://www.city.kobe.lg.jp/child/grow/hoikukyouyuninarou.html)」として、保育人材と保育定員確保の各種取り組みを進めています。
また、ICT環境整備を統括する企画調整局が「働き方改革推進チーム(http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2017/06/20170629040501.html)」を結成するなど、積極的な働き方改革を行っています。
政令指定都市には、住民に身近な基礎自治体として住民ニーズに応えていく役割を果たすとともに、交通インフラ整備、下水道、教育文化施設や高度医療機関などの都市機能を整備するなど、市域を越えた視点の行政課題に対応していくことも求められています。政令指定都市において初の保育ICT導入となった神戸市の動きは、他の行政からも注目されており、保育ICT導入の追い風になると予想されます。
※1 神戸市における私立保育園の保育士有効求人倍率
平成 28 年 1 月 1.84 倍
平成 29 年 1 月 2.20 倍
平成 30 年 1 月 2.46 倍
平成 31 年 1 月 3.49 倍
【神戸市におけるコドモン導入機能(抜粋)】
●ネットワーク環境
神戸市においては、園内ネットワーク環境にLTE網とVPNを組み合わせたセキュアな接続を構築しました。これにより、LGWAN以外で閉域接続の要件に応じた通信提案を実現することが出来ました。
●園内連絡
保育士同士のナレッジの共有、コミュニケーションをスムーズにします。引き継ぎや朝礼などの情報共有、業務連絡など、口頭では曖昧になりがちな状況共有をチャット形式で手軽に。メール配信にも対応しているため、出勤外の職員に対しても緊急連絡を迅速に行なえます。
●お知らせ一斉配信
コドモンの緊急連絡は、クラスや園児を指定し予め登録しておいたテンプレートから選んで連絡事項を記載するだけで、簡単シンプルに情報配信を行うことが出来ます。メール配信の他に、スマホの通知機能やアプリ内で配信などあらゆる方法で情報を届ける事ができます。
●遅刻・欠席・お迎え・延長
登降園時間帯の遅刻・欠席・お迎え・延長連絡に伴う連絡を、保護者アプリから申請できます。保護者は時間を気にせず瞬時に園に報告することが出来、園は電話対応することなくタブレット等でリアルタイムに受け取ることが出来ます。保護者、保育園双方にとって利便性の高い機能です。
●園児台帳
園児の名前・クラス・生年月日・健康情報(かかりつけ医師、アレルギー)・健診履歴・保育料設定及び家族情報(緊急連絡先、メールアドレス)など、園児毎にあらゆる情報を一元管理する事が可能、園内での園児ごとの情報共有が容易になります。
●登降園管理
園児の登降園記録を、ICカードやタッチパネルを使った打刻機能で自動管理に、延長保育の料金計算も自動化されます。保護者はスマホアプリを使用し登降園時刻などの確認が可能です。
●指導案・日誌作成
現在園で使用している帳票をコドモン上にアップロードし使用できます。日誌や発達経過記録・月案等がデータ連携し、一貫性のある指導案の作成が可能です。デジタルを活かした閲覧性の良さ、テンプレート機能の活用、音声入力などを実施することで、作成時間の削減と、指導案及び保育品質の向上が期待できます。
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◇保育士の人材不足
厚生労働省が平成26年度に発表した資料(※2)によると、保育の量拡大に伴って必要とされる保育士数は、平成29年度末で約46万人。現在の保育所における保育士の離職率等を考慮して推計した保育士数は、平成29年度末で約38.6万人と推計。その結果平成29年度末における保育士数は、約7.4万人不足と報告されており、保育士の人材確保は喫緊の課題となっています。
※2『保育人材確保のための『魅力ある職場づくり』に向けて』(https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11601000-Shokugyouanteikyoku-Soumuka/0000057898.pdf)
この状況を改善するためには、保育士の働く環境を改善し、保育士が働きやすい職場づくりをすすめることが不可欠です。
◇保育ICTシステムで保育士の負担軽減へ
保育士の業務において、手書きでの書類作成の事務作業は、負荷の高い業務であり、本来のこどもに向き合う時間、最終的には保育の質にも影響を及ぼしていました。しかしICT化することにより、大幅に効率化できる業務でもあります。保育ICT化は、平成29年に内閣府から発表された「子育て安心プラン」の中でも保育士の業務負担軽減のための施策として推奨されており、全国の保育園でICTシステムの導入が進んでいます。
◇幼児教育・保育の無償化全面実施へむけて
また2019年10月から幼児教育・保育の無償化が全面的に実施されることにより、事務作業が著しく増加するという声も現場から上がっており、保育ICT化の需要が高まると考えられます。
それを裏付けるように、コドモンが正式リリースされた2015年以降、2016年には約500、2017年には約1,500、2019年6月には全国約3,454以上の施設で順調に導入数を増やしています。自治体は、全国11カ所※3で導入が決定しています。
※3 渋谷区、港区、府中市、藤枝市、富山市、小松市、田尻町、奄美市、金武町、豊岡市、神戸市
現在全国に保育園は34,763園(厚生労働省発表資料「保育所等関連状況取りまとめ 平成30年4月1日」より)あり、今後さらに多くの施設でコドモンが導入されることにより、保育業界の業務改善が加速し、保育士の確保だけでなく、保育の質向上にも十分な効果を発揮することが期待されます。
【こども施設向けICTシステム「CoDMON」概要】
コドモンは、保育園や幼稚園で働く先生と保護者に対して、こどもたちと向き合うゆとりを持っていただくための各種支援ツールを提供するSaaS※4です。
施設向けの機能として、一元化された園児情報の上で成長記録や指導案などをスマートに記録する機能をはじめ、登降園管理やアプリを使った保護者とのコミュニケーション支援機能など、先生の業務負担を大幅に効率化/自動化しながら、保育の質を高める環境づくりの支援をしています。また同時に、AIを使った先生の自動シフト作成機能や、ベビーセンサーなどのIoTデバイスとAPI連携するなど、園内のICT/IoT環境を統合管理できるソリューションを提供しています。
保護者向けの機能としては、専用アプリを通して施設との連絡機能のほかこどもの成長管理や写真アルバム、保育料の支払い支援といったサービスを展開しています。
※4 SaaSとは、ネットワークを通じて顧客にアプリケーションソフトの機能を必要に応じて提供する仕組みのこと
【株式会社コドモン 会社概要】
◆所在地:東京都港区三田3丁目1−4 Net1.三田ビル4F
◆資本金:68,250,000円
◆代表者:代表取締役 小池義則
◆事業内容:保育業務支援システムの開発・提供。2019年6月時点で、全国約3,454園に導入済み(ご参考:2018年度 特定地域型保育事業を含む全国保育所数は34,763園)
◆サービスHP:https://www.codmon.com/
※2018年11月に株式会社スパインラボから新設分割にて株式会社コドモンを設立。子育て施設業務支援システム「コドモン」事業を株式会社スパインラボから株式会社コドモンへ移管しました。
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