バイオメディカル装置用 「小型マルチカラーレーザ光源」と「ドライバボード」の発売
株式会社QDレーザ (本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:菅原 充、 証券コード:6613)は、細胞分析装置であるフローサイトメータ、眼科検査機器等のバイオメディカル用装置の光源として、手のひらサイズの小型マルチカラーレーザ光源と、それを動作させるドライバボードのセット販売を2021年10月下旬に開始しました。装置メーカ様が必要とされる全波長に対応し、装置の小型化、高い出力安定性、プラグアンドプレイによる開発・製品化の時間短縮まで、全てのソリューションをこの1台で提供します。
細胞分析装置であるフローサイトメータ、眼科用検査機器および蛍光顕微鏡等のバイオメディカル装置は、医療ヘルスケア、創薬、がん細胞やCOVID-19を含む細胞分析等に使用されて、世界中で需要増加が見込まれています。
バイオメディカル装置のキーデバイスとなる光源は、可視光から近赤外光の様々な波長のレーザです。当社は、直接半導体レーザが存在しない波長帯である561nm(黄緑色)と594nm(橙色)、製品化が困難な532nm(緑色)に対して、単一波長でかつ高い光出力安定性を持ち合わせた532、561および594nmの小型可視レーザを独自の技術で開発し、主にフローサイトメータ用の光源として4,000台以上出荷してきました。
今回、これらのレーザを含む最大4波長を手のひらサイズに集積した小型マルチカラーレーザ光源とそのドライバボードを製品化しました。バイオメディカル装置メーカ様が必要とする全波長に対応し、装置の小型化、高い出力安定性に加え、プラグアンドプレイによる開発・製品化の時間短縮まで、全てのソリューションをこの1台で提供します。
当社のレーザ設計・光学設計技術による幅広い波長の集積技術は、あらゆるバイオメディカル装置に対応し、既存装置の大幅な小型化 (1/2以下*)と装置の低コスト化を可能にするばかりでなく、新規製品の開発促進にも貢献します。
当社は5年後に、バイオメディカル装置用光源の業界シェア**20%を目指しています。装置の小型・低コスト化を実現することで、バイオメディカル装置が発展途上国でも普及すると期待されるため、世界中の人々の健康寿命延長に貢献できると確信しています。
*他社ドライバ一体型4波長光源(2社製品)と、当社レーザ光源+ドライバボードの体積の合計を比較。
**市場規模を年間約12,500台と推定。フローサイトメータ装置の市場規模2,700億円、約16,000台の
内、対象と想定する半数の約8,000台、眼科用検査機器の市場規模225億円、約4,500台を合計。
(市場規模は、Global Flow Cytometer Market 2020-2024および当社独自調査により推定)
【使用例】
図.フローサイトメータの光学系(光源と検出部)の一例
フローサイトメータは細胞の分析装置で、細胞収容部から一列で高速に流れる細胞にレーザ光を照射し、その蛍光や散乱光を測定することで細胞の性質・構造等を解析します。複数のレーザ光源と光学フィルタの機能を1台に集約した小型マルチカラーレーザ光源は、装置の小型・低コス化を可能にします。
【製品の特長】
- 最大4波長のレーザを405nm~905nmの範囲から選択でき、単一ファイバから同時出力が可能です。
- ファイバ曲げに強い光出力安定性(<2%)で、光出力を維持したまま、レーザ光の取り回しを容易にします。
- 手のひらサイズの小型パッケージ(80 x 80 x t30mm)で、装置の小型化に貢献します。
- オプションのCW、パルス駆動ドライバにより、プラブアンドプレイ化が可能です。
- 波長、パッケージ、駆動等、カスタム対応も可能です。
【主な仕様】
製品パンフレットはこちらからダウンロードしてください。
https://prtimes.jp/a/?f=d60779-20211101-014ec86d9af1d8943176bf233abc96d2.pdf
【株式会社QDレーザ】
QD レーザは、量子ドットレーザ技術の事業化を目指す先駆者として、2006 年に株式会社富士通研究所のスピンオフベンチャーとしてスタートし、通信・産業・医療・民生用の広い分野で新しい半導体レーザ ソリューションをお客さまにお届けしております。
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