April Dream Project

自然を尊重して生きる”日本人らしさ”を大切に次の世代へ─山から想う未来

beniko shimada.comは、企業がやがて叶えたいと願うちょっと大きな夢を発信するPR Timesによる希望溢れる4月の企画April Dreamに参加しています。

このプレスリリースは、April Dreamプロジェクトに共感し、4月1日を夢があふれる日にしようとする事業者が、やがて叶えるために発信した夢です。

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熊の捕殺、山の変化、社会の声

久しく世間を騒がせている熊問題について、「危険個体以外まで殺すのはおかしい」。最近では、そうした声をよく耳にするようになりました。山の餌不足は人間側の問題では?山の開発が熊を追いやっているのではないのか?寝ている熊まで撃つなんて。1年間に13,000頭以上も殺してまだ殺すのか─?「現場を知らない」という反発の声があがる一方で、報道が北海道や東北の熊駆除ニュースを伝えるたびにSNSに多くの動画や意見が投稿され、抗議の声が行政に寄せられる。

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120人が渋谷の街を歩いたとされる”命を守るマーチ”2026.03.15@shibuya

野生動物が餌を求めて里に現れるのは、山の弱体化が原因ではないかという議論をする人たちが増えてきています。殺した熊の胃袋にはほとんどなにも入っていないと聞けば、なおさら、おなかをすかせてさまよう山の動物の無条件の捕殺に疑問…。

里山の過疎化、森林の管理不足、近代日本政府の推し進めてきた林業政策による針葉樹偏重もその大きな要因となって、奥山では動物たちの餌が枯渇しています。追い打ちをかける山の環境破壊の大きな波。確かに私たちはここでしっかりと立ち止まって、もう一度よく考える必要があるように感じます。本当に、「熊が悪い」のか。

それは、人間に文明がもたらされる遥か昔、遠い遠い古代の昔からずっと、山では自然の循環が繰り返されてきました。秋になると広葉樹の落葉が地面を厚く覆い、微生物や小さな生き物たちのはたらきによって、そこにふかふかした肥沃な土壌ができ、雨が降り、雨水は腐葉土にたっぷりと染み入り、深く濾過され、やがて清らかな清水となりました。川は流れ、山を下り、その水が人間の生活を支え、農業を支え、私たちの命を育んできました。木々の実は、鳥や栗鼠や熊や猪、日本の多様な野生動物たちのおなかを満たしました。そして、野生動物たちはその茂みを歩きながら、あちこちへ種を運びます。―べつに夢物語を話しているわけでも、特別な理想を語っているわけでもありません。何千年も、何千年も、この国の大自然がずっとただ静かに繰り返してきた、山の命の循環です。そして人は、時に危険に瀕しながらも、弛みない自然の恵みに感謝して、自然とともに暮らしてきました。もしかしたら、それを今、私たちは私たちの都合で壊しているのかもしれません。

2026年も引き続き政府が熊駆除対策として膨大な税金を投じ、現場で尽力される行政や関係者の方々の日々の努力に敬意を払う一方で、2021年から2025年までの過去5年間の累計では、熊による死者数は29人、殺人による被害者数は速報値を含め1,350〜1,400人規模、交通事故死亡者は12,500〜13,500人、自殺者に至っては108,000人以上に達するという全国の統計が出ているのもまた、もうひとつの事実です。特に18歳未満の子どもの自殺は、高い水準で推移しており、増加傾向にあるといわれ、少子化国家にあって深刻な社会問題となっています。(環境省「野生鳥獣による人身被害統計」、警察庁「犯罪統計」、厚生労働省「自殺対策白書」:2026年3月時点の公表資料に基づく)


”どんな山を残すのか、どんな未来をすすむのか”

人間の居住地区に野生動物の侵入を防ぐための草むら対策、ゴミ対策、電気柵、ゴム弾、麻酔銃、爆音弾、ドローンによる音響威嚇・追い払い…。アメリカ、カナダ、スウェーデン、スイスなど多くの先進国では、熊対策を含むこうした取り組みが、野生動物の生態系および生息地の維持に向けて、民間と行政の連携によって進められています。予防策を中心としたこうした国際的な取り組みは、気候変動対策と重なり、自然生態系の保全や人間と動物の共存といった、気候変動枠組条約締約国会議(COP)の理念と整合するものです。


気候変動枠組条約締約国会議、通称COPでは、2015年のパリ協定において、自然生態系の保全や生態系の回復力(レジリエンス)の重要性が明確にされるなど、気候変動に関連する人間と野生動物の軋轢問題(Human-Wildlife Conflict)が、すでに適応や生態系保全の文脈の中で課題として認識されていました。これを受けて、野生動物たちの生息地の回復、食物資源の安定、早期警戒システムの構築といった、国と自治体による適応策の強化が求められてきました。


締約国であり、2010年に名古屋で生物多様性条約第10回締約国会議(CBD COP10)を開催した日本政府にあっても、その責任は単に「捕殺による安全対策」にとどまるものではありません。日本政府は、生物多様性条約の締約国として、国土着の野生動物を含む生物多様性の保全を推進する立場にあります。野生鳥獣保護管理法においても、総合的管理の原則に照らせば、冬眠中の熊の穴撃ちなどの危険個体以外の捕殺といった捕殺への過度な依存は、その趣旨との整合性が問われます。


地域住民等の安全確保の観点からみても、生態系の劣化が自然災害リスクを増大させる可能性が、生物多様性保全と防災を統合したアプローチ(ネイチャー・ベースド・ソリューション:NbS)の枠組みにおいて指摘されています。熊は森林生態系に関与する種であり、生物多様性のアンブレラ種(その種を保護することで、同じ生息環境にいる他の多くの種も同時に保全される種)としての側面を持つ大型哺乳類であることから、生態学的知見においては、大量捕殺が生態系の回復力(レジリエンス)に与える影響が心配されます。科学的知見からは、特定種の個体数減少が食物網や物質循環など生態系機能に攪乱をもたらし、生態系全体のバランスを崩す可能性が指摘されています(IPBES, 2019)。例えば、熊は種子散布などを通じて森林生態系に重要な役割を果たす大型哺乳類であることから、その減少が森林再生力の低下につながり、森林の劣化は昆虫相を含む多様な生物群に連鎖的に波及して、結果として自然の生態系全体の回復力が脆弱化するといったことが予測できます。こうした数々の指摘は一般的な感覚からも理解しやすく、強い説得力を持っています。


おそらく私たちは今、「熊をどうするか」という問題の前に立っているように見えて、きっともっと大きな問いの前に立っています。それは、「どんな山を未来に残すのか」という問いです。どんな環境を未来に残すのか。熊は一般に知られているイメージと実際の姿には隔たりがあり、本来は人を避け、木の実や昆虫を食べて奥山でおとなしく暮らす臆病な動物だといわれます。野生動物をただ殺し続けても問題の根本は解決しません。私たちは、次の世代にどんな環境を残すのか。自然の鳴らす警鐘にきちんと耳を傾ければ、私たちに今本当に必要なものがよく見えてきます。私たちに今本当に必要なものは、銃ではなく、残酷な罠でもなく、ブナ、ミズナラ、コナラ、クヌギ、クリ、カキノキ、ナナカマド、ヤマブドウ、ヤマモモ、ヤマザクラ…。失われた奥山の実り豊かな広葉樹林。


”共存”

私たちが、いつしか知らずに動物たちから取り上げてしまっていた、種々雑多な木々が自然に密集する動物たちの奥山を、もう一度動物たちに返したい。私たちが、いつのまにか失ってしまっていた、人の手が及ばない本来の奥山の姿を、もう一度取り戻したい。私たちが動物たちから奪ってしまったものを返すことが、今の時代の“共存”の始まりなのかもしれません。熊問題をめぐる議論の先に、この時代を生きる私たちの進もうとする未来の選択が見えてきます。

私たちは子どもたちに交通ルールを守れと教えるのに、なぜ私たち自身が交通ルールを守らないのだろう。歩道から出たり、車道に物を置いたりしたら、おまわりさんに注意されるのに、どうしてだろう。

駅のホームでは線の外へ出てはいけないと教えるのに、なぜ私たち自身は、線の外側も支配しようとするんだろう。駆除。捕殺。殺処分。なぜ電車が、車が、悪いとなるんだろう。

交通事故が起きないように、私たちは歩道と車道に線を引き、ガードレールで仕切ります。交通事故が起きないように、子どもたちに車の危険について教えます。 そしてこう教えます。 ”交通ルールを守りましょう。”

人間には、人間が、人間である以上、足を踏み入れてはいけない領域があるようです。

穴撃ち猟、春狩り、国主導による猟師育成プログラム、赤外線センサーを用いた検知システム、サーモカメラを用いた感知システム、ドローンによる追跡、AIによる解析と自動追跡…。しかしその一方で、その同じ先端テクノロジーを使って、非致死的棲み分けの取り組みを始める自治体も増えてきていると聞きます。次世代の山のために、どんぐりの成る広葉樹の苗木を育てて、山に植える活動を始めた自治体もあると聞きます。新しい時代を生きる私たちの選択が、自然を尊重して生きる日本人らしさを、しっかりと次の世代へつなぐ選択でありますように。この国の豊かな自然、豊かな大地、豊かな山岳、脈々と続く眩しい田畑、田園風景。深く、豊かな緑。水資源─。私たちが今、こうして自由に水を使えているのは、本当は、「誰のおかげ」なのかを考える、2026年April Dream。日本の山の未来は、もしかしたら日本の未来なのかもしれません。


ときどき立ち寄る花屋さんで、最近、大きな苺の鉢を買いました。まだ寒々した季節に、真っ赤な苺の実がたくさん付いているのが愛らしく、ちょっと贅沢で、しばらくベランダに置いて観賞していました。ところが、その中でも一番大きかった苺が、ある時食べられてしまった。きっと、鳥が見つけたのでしょう。以前なら怒って、鉢を抱えてそそくさと部屋に取り込んだと思うのですが、その時、初めてこんなことを思いました。もしかしたら、苺を盗んでいった鳥は、遠く空を飛んでどこかの山に種を蒔いたかもしれない。私たちが食べてしまったらそれきりですが、鳥が食べれば、種がどこかできっと元気に新しい芽を吹く。そしてこんなふうに思いました。もしも、私たちが、私たちの生まれ育ったこの国で共に生きる野生動物たちに、もう少しだけおおらかになれたら、それだけで案外、自然は自然のまま、自然に上手に復活していくのかもしれない…。鉢は、そのまま置いておくことにしました。たくさん付いていた赤い苺は、もうひとつもありません。


◇テディベアのおはなし


1902年11月、その日ミシシッピ州の州知事は、当時のアメリカ大統領を州に招くにあたって、歓迎の熊狩りを主催することにしました。セオドア・ルーズベルト大統領。彼は、狩りの名手として知られていました。歓迎の熊狩りの盛大な準備が整えられました。しかし、猟犬を放ち、森を探しても、肝心の熊が見つかりません。同行したハンターたちが総出でようやく一匹の黒い子熊を捕まえて、その熊を大統領のために木に縛りつけました。「さあ、撃ってください。」ハンターたちは誇らしく言いました。

ところがルーズベルトはその熊を見て、首を横に振りました。熊は、縄で木に繋がれて逃げることができません。「そんな動物を撃つことは、紳士のすることではない。」ルーズベルトはそう言うと、銃を下ろし、熊を撃つことをしませんでした。

この話はすぐに新聞記者の耳に入り、ワシントンの新聞に政治風刺画になって掲載されました。そして、それは国民の心を掴みました。強い男として知られる大統領が、捕らえられた動物に引き金を引かなかった─その姿は、多くの人に「英雄的」なものとして映ったのです。まもなく、ニューヨークの小さなおもちゃ屋の主人が、くまのぬいぐるみを作って、「テディの熊」と名前を付けて売りだすことを思いつきました。テディは、ルーズベルト大統領の愛称です。店のショーウィンドウに置かれたそのくまは、驚くほどの人気を呼びました。テディベアの誕生です。いま、子どもたちが腕に抱くやわらかなくまのぬいぐるみの生い立ちには、森の中でそっと銃を下ろした一人の大統領の物語が静かに息づいていることをご存知でしたか?

『さっちゃんの八重桜 Cherry Tree and a Girl』嶋田紅子著 / 2022年3月3日 第2刷 パレードブックス  Her Works – Beniko Shimada (beniko-shimada.com)

◆書籍情報◆

2021年1月初版・2022年3月3第二刷

題名:さっちゃんの八重桜 Cherry Tree and a Girl
著者:嶋田紅子 and Teamさっちゃん
出版社:パレードブックス
ISBN:978-4-434-27136-6
仕様:A5判/上製/32ページ
価格:1,430円(税込)

*現在在庫数に限りがありますが、ダイレクトショップ Sachann’s STOREとAmazon.comなど、国内・海外ともに一部のお取扱店にてご購入できます。「さっちゃんの八重桜」と検索してください。

*ダイレクトショップSachann's STOREでは、イベントや団体向けの絵本のご注文も承っております。ご希望の日付と冊数をお問い合わせフォームよりご連絡いただくか、備考欄にご記入のうえご注文ください。https://team-sachann.stores.jp/items/5f5b737e93f6196db1b9cbe6

小児科病院、学校、施設関係者の方々 

弊社では、さまざまな理由でみんなよりちょっとだけ難しい境遇に暮らしているお子さんたちに、定期的に絵本の寄付を行っております。ぜひお問合せください。

email; team.sachann@gmail.com

◆絵本について
■カラーセラピー あなたの色彩で完成させる世界にたったひとつのさっちゃんの物語

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000093.000046294.html

*明るい色彩を手に取ろう!生きるということは、ぬり絵をぬることにちょっと似ている。
2021年、パレードブックスからぬり絵も出来る創作型絵本『さっちゃんの八重桜 Cherry Tree and a Girl』を発売したbeniko shimada.comは、翻訳、プルーフリーディング、リライト、広告ライターとして事業独立をいたしました。

『さっちゃんの八重桜Cherry Tree and a Girl』

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会社概要

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URL
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業種
製造業
本社所在地
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代表者名
嶋田紅子
上場
未上場
資本金
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設立
2021年01月