「肌の水分量、バリア機能(うるおいを保つ力)、弾力の維持」で幅広い女性の肌の悩みにアプローチ
-大豆イソフラボンとラクトビオン酸で新たな機能性表示食品の届出が受理-
■概要
女性2,000人を対象とした「肌の悩み」調査によると、「悩みがある」と回答したのは全体の85.3%で、その中でも「シミ・くすみ」「シワ・たるみ」「乾燥」といった悩みを持つ方が多いことが分かりました(図1)[1]。
肌のバリア機能が破綻して保湿能力が損なわれると、皮膚は水分を失い「シミ・くすみ」や「乾燥」を引き起こします。また、肌機能低下に伴い弾力も低下し「シワ・たるみ」の形成に繋がります[2]。そのため、「肌の水分量、バリア機能、弾力」3つの機能を訴求できる大豆イソフラボンとラクトビオン酸は、女性の肌の悩みにアプローチできる非常に有望な食品素材と言えます。
女性ホルモンのエストロゲンは、女性の体の機能と健康に大きく関わっています。加齢に伴い体内のエストロゲンレベルが減少すると、身体機能の低下などの様々な症状が生じてきます。肌機能もその一つで、エストロゲンは皮膚の細胞からコラーゲンやヒアルロン酸の産生を調節し、肌を維持しています[3,4]。
そこで、不足したエストロゲンを補うため、昔から食べられてきた食品に含まれる自然の成分で、エストロゲン様の作用を持つ大豆イソフラボンが注目されています。エストロゲンが不足している状態では、大豆イソフラボンが補助的に働き、体の機能を調節すると考えられています[5]。
■大豆イソフラボンの機能性食品素材「フジフラボン®」
当社はこれまで煮豆や蒸し豆など多くの大豆製品を発売してきましたが、その中で大豆イソフラボンの健康機能に着目、加齢に伴い女性ホルモンレベルが急激に低下する更年期女性の骨の成分維持を中心とした機能性を長年研究してきました。大豆胚軸から抽出・精製した機能性食品素材である、大豆イソフラボン「フジフラボン®」を発売し、近年伸長している大豆イソフラボン素材市場でトップシェアとなっています[6] 。最近では、月経前症候群(PMS)や更年期症状などの女性特有の健康課題のケアを目的とした「フェムケア」という言葉が社会的な関心を集めており、女性ホルモンに似た働きを持つ大豆イソフラボンはフェムケア用の健康素材としても注目されています。
■「フジフラボン®」とラクトビオン酸の肌の健康機能の研究
大豆イソフラボンの新たな機能として肌の健康機能に着目した研究をダイセル社と共同で実施しました。ダイセル社の食品素材であるラクトビオン酸は、酢酸菌により乳糖が発酵されて作られる難消化性オリゴ糖であり、腸内細菌叢を介した肌機能の改善が期待できます。また、ラクトビオン酸は、大豆イソフラボンから、よりエストロゲン様作用の強いエクオールへの代謝を促進することも報告されており、大豆イソフラボンと非常に相性が良い食品成分と言えます。そこで、肌の乾燥が気になる女性を対象に「フジフラボン®」とラクトビオン酸を同時に摂取するヒト試験を実施したところ、乾燥時期における肌の角層水分量や経皮水分蒸散量(バリア機能)、および弾力が維持、もしくは改善されることが確認されました(図2)[7]。本研究の成果は、当社とダイセル社との共同出願により特許を取得しています。
本届出は、大豆イソフラボンとラクトビオン酸による「肌の水分量、バリア機能、弾力の維持」の3つの機能の研究成果をまとめたシステマティックレビューを作成し、消費者庁への届出を行ったものです。大豆イソフラボンの骨の健康を維持する機能と合わせて、今後はダイセル社と協力して飲料やサプリメント等のメーカー向けに「フジフラボン®」とラクトビオン酸の原料販売を進めていく予定です。
【機能性表示食品の届出内容】
届出番号 |
I838 |
届出表示 |
本品には大豆イソフラボンとラクトビオン酸が含まれます。大豆イソフラボンとラクトビオン酸には、同時に摂取することにより、肌の乾燥が気になる女性の乾燥時期における肌の水分量やバリア機能(うるおいを保つ力)、および弾力を維持することで、肌の健康を守るのを助ける機能があることが報告されています。 |
機能性関与成分 |
大豆イソフラボン 25 mg ラクトビオン酸 250 mg |
公開日 |
2023年12月18日 |
引用資料
[1] 株式会社ビズキ: 美容情報サイト『Kirei Style』調べ (2023)
URL : https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000033242.html
[2] 株式会社シーエムシー出版: 美肌食品素材の評価と開発<普及版> (2019)
[3] Takahashi, N et al.: Food Hygiene and Safety Science, 31(5), 409-413(1990)
[4] Bentley, JP et al.: J Invest Dermatol, 87, 668-673(1986)
[5] Kuiper, G. G et al.: Endocrinology, 138(3), 863-870(1997)
[6] 株式会社富士経済: 生物由来有用成分・素材市場徹底調査 (2022)
[7] 赤木良太ら: 薬理と治療, 50(5), 817-833 (2022)
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