FastNeura、NEURO2026にて睡眠ダイナミクスの閉ループ制御に関する研究成果を発表
EEGと心拍信号を統合した閉ループ刺激の意思決定レイヤーに関する検討

株式会社FastNeura(本社:東京都文京区、代表取締役CEO:水口 成寛、以下「FastNeura」)は、2026年に開催されたNEURO2026にて、睡眠ダイナミクスの閉ループ制御に関する研究成果を発表したことをお知らせいたします。
発表題目は「Attempt to Control Sleep Dynamics via Closed-Loop Stimulation Integrating EEG and Heart Rate Signals」です。
本発表では、EEG(脳波)と心拍信号を統合し、睡眠中の状態に応じて音響刺激・振動刺激を提示するための閉ループ型意思決定レイヤーについて検討しました。
FastNeuraは、脳波・心拍等のマルチモーダル生体データを活用し、人間の認知状態・情動状態・コンディションを推定する技術、およびその推定結果を環境・デバイス・AIエージェント等へ接続する生体適応型AIプラットフォーム「Sync OS」の研究開発を進めています。今回の発表は、睡眠・回復領域における生体適応型介入の可能性を探索する取り組みです。
発表概要
本研究では、睡眠中の生体状態に応じて刺激を提示する閉ループ睡眠介入に着目しました。
睡眠中の刺激提示では、単に睡眠段階を分類するだけでなく、刺激を提示してよいタイミングかどうかを判断することが重要になります。特に、深い睡眠に入っているように見える場合でも、覚醒や睡眠段階の移行が近い場合には、刺激が睡眠を妨げる可能性があります。
そこで本発表では、EEGを中心とした睡眠状態の検出に加え、心拍・心拍変動の情報を用いて、刺激提示に適したタイミングを判断する閉ループ型の意思決定レイヤーについて報告しました。

研究の位置づけ
今回の発表は、確証的な有効性を主張するものではなく、閉ループ睡眠介入に向けた技術的可能性と今後の検証課題を整理するものです。
当初計画していた30名規模の比較試験は完了しておらず、本発表では、公開ポリソムノグラフィデータを用いた後ろ向きのアルゴリズム検証と、5名・12夜の実現可能性検討を報告しました。
その結果、EEGが安定した深睡眠状態の検出において主要な情報を担う一方で、心拍・心拍変動の情報は、睡眠段階の移行境界に近い候補を抑制したり、短時間先まで状態が持続するかを判断したりする補助的な情報として活用できる可能性が示されました。
また、5名・12夜の実現可能性検討では、睡眠指標に一定の変化が観察されました。ただし、固定順序・非盲検・少数例での検討であり、介入による因果効果や臨床的有効性を示すものではありません。今後は、参加者ごとのキャリブレーションや、ランダム化・事前登録された前向き検証が必要です。
FastNeuraにおける意義
FastNeuraが目指すのは、人間の状態をAIが理解し、環境やデバイスが自然に適応する「生体適応型AI」の実現です。
今回の研究は、睡眠中の状態をリアルタイムに捉え、刺激提示の可否を判断するための意思決定レイヤーに関する取り組みです。これは、FastNeuraが開発する「Sync OS」における、状態推定から介入までをつなぐクローズドループ技術の一部に位置づけられます。
将来的には、住環境、ベッド、照明、音響、振動デバイス、空調、AIエージェントなどが、人間の睡眠状態や回復状態に応じて自然に連携することで、日常空間の中で睡眠・回復を支援することが期待されます。
FastNeuraは、こうした環境知能の実現により、人間が自ら操作しなくても、空間やデバイスが人間の状態を理解し、集中、回復、安心、安全、ウェルビーイングを自然に支える社会の創出を目指しています。
今後の展開
FastNeuraは、今後も睡眠・回復領域における生体信号解析、状態推定、閉ループ刺激技術の研究開発を進めてまいります。
特に、EEG、心拍、心拍変動、体動、呼吸、非接触センシング等のマルチモーダルデータを活用し、睡眠中の状態変化をより高精度に捉える技術、および個人ごとの状態に応じて刺激や環境を最適化する技術の開発に取り組みます。
今後は、ランダム化された条件設定、参加者ごとのキャリブレーション、事前に定義された評価指標、安全性確認を含む前向き検証を進め、睡眠・回復支援における生体適応型AIの社会実装を目指します。
発表者コメント
神経科学スタートアップとして、国内最大級の神経科学の学会でポスター発表できたことを誇りに思います。今後もこうしてアカデミアレベルの研究成果を積み上げながら、科学的根拠に裏付けられた技術をFastNeuraとして社会に実装していきたいと思います。
NEURO2026について
NEURO2026は、神経科学領域の研究者・企業・関係者が集う学術大会です。FastNeuraは、本大会において、EEGと心拍信号を統合した閉ループ睡眠介入に関する研究成果を発表しました。
株式会社FastNeuraについて
株式会社FastNeuraは、東京大学発のニューロテック・スタートアップです。脳波・心拍等のマルチモーダル生体データとAIを活用し、人間の認知状態・情動状態・コンディションを推定する技術、および環境・デバイス・AIエージェントと接続する生体適応型AIプラットフォーム「Sync OS」の研究開発を行っています。
FastNeuraは、AIが人間の明示的な入力を待つのではなく、人間の状態を理解し、住環境、モビリティ、ロボット、業務システムなどが自然に適応する「環境知能」の実現を目指しています。環境知能の実現により、人間の集中、回復、ストレス緩和、安全性向上、意思決定支援を日常空間の中で自然に支える社会の創出に取り組んでいます。
ヘルスケア、住環境、モビリティ、製造、ロボティクス、AIエージェント等の領域で、企業・研究機関との共同研究・実証を推進しています。
会社名:株式会社FastNeura
所在地:東京都文京区
代表者:代表取締役CEO 水口 成寛
事業内容:ニューロテック/AI関連技術の研究開発、生体適応型AIプラットフォームの開発・提供
URL:https://fastneura.com/
本件に関するお問い合わせ先
株式会社FastNeura
E-mail:info@fastneura.com
URL:https://fastneura.com/
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