研究開発用台車ロボット メカナムローバーVer2.1 発売
メカナムホイールを搭載した可搬重量約40kgの台車ロボットをバージョンアップ
■主な特徴
メカナムローバーVer2.1は、可搬重量約40kgを実現した研究開発用台車ロボットのベーシックモデルです。アルミフレームを採用した軽量・高剛性な車体と、ArduinoIDEでのプログラム作成やROSでの制御に対応する開発容易性を備え、研究、開発用のベースロボットとして、また、搬送台車としての活用など、広範囲な用途に対応できます。
今回、既発売のメカナムローバーVer2.0に対して、ユーザからのフィードバックの反映、信頼性のさらなる向上などを加え、Ver2.1としてアップデートを行いました。ROS対応や豊富なオプションの設定など、既存製品のメリットはそのままに、さらにすぐれた使い心地を安定して実現します。
本製品は、2019年12月18日(水)~12月22日(日)の間、2019国際ロボット展のヴイストン株式会社ブースにて展示いたします。小間番号:S3-07(共同出展:i-RooBO Network Forum内)。
(1) 四輪のメカナムホイールを搭載した大型台車ロボット
メカナムローバーVer2.1は、四輪のメカナムホイールを搭載した全方位移動台車ロボットです。メカナムホイールの特性を生かし、前進、後退、左右旋回や平行移動などをサスペンション構造なしで実現しているほか、車輪部分にはサスペンション構造を備え、安定した制御と走行が可能です。オムニホイールによる全方位移動と比較すると、メカナムホイール台車は静粛性や振動の少なさなどに特徴があります。
メカナムローバーVer2.1は、可搬重量約40kg、最高速度1.3m/sで、様々な用途の研究・開発目的に余裕を持って対応が可能です。ゆとりのある可搬重量が、高度な制御用PCの搭載や実用途を目的とした各種機器の搭載を実現するほか、大型バッテリーを搭載することにより、約21時間の稼働時間を実現しました。
※バッテリー駆動時間については、標準的な環境下での設計値です。実用の状況によって、バッテリー駆動時間は大きく異なります。
(2) 有線 / 無線接続による制御
メカナムローバーVer2.1は、Wi-Fi / BLE / BluetoothClassic の3種の無線通信と、有線のUSBシリアル通信に対応しています。指定のコマンドを用いることで、PCやタブレットなど、様々なデバイスから制御することが可能です。
(3) ROSメッセージ通信でコントロール
メカナムローバーVer2.1は、ROSメッセージ通信に対応しています。ROSが動作するデバイスとWi-FiまたはUSBケーブルで接続することで、ROSを使った制御が可能となります。ROSメッセージ通信を使うことで、速度や旋回量の指令値を、わずか数行のコードでメカナムローバーVer2.1に送信することができ、ROSロボットとして幅広い活用が可能です。
導入ドキュメントと以下のサンプルプログラムが付属するため、初心者の方でも、ROS環境で制御システムを作成し、簡単に動かすことができます。LRFなどのセンサを用いた高度な制御を、少ない開発負担で実装することが可能です。ROSを動作させるデバイスは別途ご用意いただく必要があります。弊社で推奨するデバイスの動作環境は後述の通りです。
【ROSサンプルプログラム一覧】
・ゲームパッドからの操作
・マウス(タッチパッド)からの操作
・SLAM(gmapping)
・SLAM(cartographer)
・navigation
※本製品に含まれないライブラリなどのセットアップが追加で必要になる場合があります。
※SLAM、navigationを行うためにはLRFが必要です。LRFオプションのご利用が便利です。
【ROS使用時の推奨動作環境】
OS | Ubuntu 16.04 (64bit) | Ubuntu18.04 (64bit) |
ROS | ROS Kinetic | ROS Melodic |
CPU | Core i5 7200U | Core i5 8259U |
メモリ | DDR4 PC4-17000 4GB | DDR4 PC4-19200 8GB |
ストレージ | SSD 128GB | M.2 SSD 256GB |
グラフィック | Intel HD Graphics 620 | Intel Iris Plus Graphics 655 |
上記条件を満たしていても、相性などにより、正常に動作しない場合があります。 仮想環境は、タイムラグにより安全な制御が行えない場合があり、推奨しておりません。
(4) Arduino IDEでプログラム可能
メカナムローバーVer2.1の制御ボードである「VS-WRC051」には、ESP32-WROOM-32マイコンが搭載されています。そのため、Arduino IDEを用いてメカナムローバーVer2.1の制御プログラムを作成することができます。製品付属のライブラリには、モータ制御関数や通信関数が含まれていますので、少ない開発負担で制御プログラムを作成することが可能です。
※VS-WRC051をArduino IDEを用いてプログラミングする場合、Arduino IDE 1.8.9以上が動作する環境が必要です。
(5) 専用の無線コントローラーで簡単操作
本製品に付属するゲームパッド型無線コントローラー「VS-C3」を使えば、PC等を接続しなくても、メカナムローバーVer2.1を無線操縦することができます。アナログスティックを使用して、前後左右へ移動、回転させることができますので、手動操縦で動作させる際や、動作確認等にお使いいただけます。
(6) メカナムローバーVer2.0からの変更点
従来モデルであるメカナムローバーVer2.0からの主な変更点は以下の通りです。
【電流制御回路の追加】
モーター電流制御回路を追加することで、より細かな制御ができるようになり、過負荷にも強くなりました
【通信経路の対ノイズ性能向上】
本体内の通信経路について、対ノイズ性能を向上させました。運用の安定性向上が見込めます
■販売について
ヴイストン株式会社の公式Webショップにてご注文を受け付けます。
・メカナムローバーVer2.1 :500,000円(税別)
製品ページ: https://www.vstone.co.jp/products/wheelrobot/
・メカナムローバーVer2.1用 前後バンパーオプション / 1式 :80,000円(税別)
壁等との衝突を検知できるバンパーセンサを、ロボットの前後に取り付ける注文時オプションです。
・メカナムローバーVer2.1用 左右バンパーオプション / 1式 :80,000円(税別)
壁等との衝突を検知できるバンパーセンサを、ロボットの前後に取り付ける注文時オプションです。
・メカナムローバーVer2.1用LRFオプション / 1式:100,000円(税別)
機体周囲の障害物等を検知するLRFを取り付ける注文時オプションです。
・拡張機器用電源基板オプション / 1式:30,000円(税別)
Raspberry Pi 3Bなどの拡張基板を搭載した際に、メカナムローバー本体のバッテリーから電源を供給する注文時オプションです。Raspberry Pi3Bオプション搭載時には必須となります。
・メカナムローバーVer2.1用 Raspberry Pi 3Bオプション / 1式:9,000円(税別)
Raspberry Pi 3Bを取り付けて出荷する注文時オプションです。VS-WRC051との接続用USBケーブルが付属します。SDカードおよびOSイメージは付属しません。別途拡張機器用電源基板オプションが必要です
■構成図
■本体仕様
サイズ:W398×D349×H166 (mm)
積載重量:約40kg
本体材質:アルミニウム
バッテリー:12Vシール鉛バッテリー 312Wh
駆動方式:四輪駆動メカナムホイール、サスペンション搭載
タイヤ直径:152mm
モーター:DCモーター 40W×4
回転検出:エンコーダー
最高速度(実測値):1.3m/s
制御基板:VS-WRC051
SDK:VS-WRC051用 Arduinoライブラリ、ROSパッケージ
収録サンプル:・Arduinoライブラリ
車輪制御 / エンコーダー読み取り
各種通信機能等
・ROS用サンプルコード
ゲームパッドからの操作
マウス(タッチパッド)からの操作
SLAM(gmapping) / SLAM(cartographer)
navigation
※本製品に含まれないライブラリなどのセットアップが追加で必要になる場合があります
インターフェース:USBシリアル、Wi-Fi、Bluetooth Classic、BLE
付属品:充電器、無線操縦セット
注文時オプション:バンパーセンサー(前後および左右)
レーザレンジファインダー
拡張機器用電源基板
Raspberry Pi 3B
※本製品は屋内専用です。屋外での使用は想定しておりません。
また、製品の仕様は予告なく変更となる場合があります。
販売サイト:https://www.vstone.co.jp/robotshop/
ヴイストン株式会社
Ubuntuは、Canonical Ltd.の商標または登録商標です。
Arduinoは、Arduino AGの登録商標です。
Wi-Fiは、Wi-Fi Allianceの登録商標です。
Bluetooth®は、Bluetooth SIG, Inc. USAの商標または登録商標です。
その他、記載されている製品名などの固有名詞は、一般に各社の商標または登録商標です。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像