【全国自治体初】α´モデルによるキントーン運用モデル
被災者の健康データベースも一元管理
※ α´モデル:自治体内部で閉じたネットワークであるLGWANネットワークから、ローカルブレイクアウトで特定のクラウドサービスを利用できるモデル
被災者支援に関するデータベース構築の経緯
加賀市では能登半島地震における被災者の二次避難所として、市内における温泉旅館をはじめ受け入れを順次進めており、避難者受入れの際に必要となる、氏名・性別・住所等の基本情報や「避難先となった避難所」等の情報について、石川県内の各市町が一元的に入力かつ共通的に利用できるものとして整備されていませんでした。そのような中、加賀市では職員が被災者データベースをキントーンにより開発し、1月12日(金)から運用を開始しています。
また受け入れ後の避難者の健康状態を観察する上で、医師や保健師により、被災者の健康記録が日々作成されています。1月30日(火)から新たにα´モデルに組み込むことでより庁内のPCでキントーンが使用可能となることで、健康記録(紙)をスキャンして被災者データベースに紐付けて、アップロードや記録することがスムーズになり、健康データベースも一元管理できるようになりました。これにより各支援担当との情報共有や作業効率が高まってきております。
加えて、災害備蓄品の在庫管理については、在庫管理アプリ(クラウドサービス)である「KG ZAICO」(兼松株式会社)を導入しました。災害備蓄品の在庫情報のリアルタイム共有、棚卸時間の短縮等に活用できます。
α´モデルによるキントーン運用の背景
キントーン(サイボウズ社製)はノーコードで作成できる業務ツールとして、自治体導入件数が増えてきています。行政デジタル化を推進する加賀市においては今回、VPNおよびα´モデルの2つのセキュリティ管理手法を使い分けたキントーン運用モデルを導入しています。VPNを活用することで、タブレット端末等をインターネット経由で活用でき、二次避難所で保健師等が立ち作業をしながら情報閲覧や情報共有することが可能になっています。またα´モデルを活用することで、庁内のネットワーク(LGWAN)からPCで直接接続でき、市役所内で健康データベースの作成業務効率が高まることが期待できます。
サイボウズ社のノーコードアプリ「キントーン」について
以下に留意して開発を進めました。
①業務内容、ユースケース、操作の容易性などの視点から要件定義、避難者受け入れ現場の作業実情に合ったものとすること。
②受入れ現場で機動的に情報入力できるようにタブレット端末に実装すること。
・作業用机が無い状況や立ちながらでも入力作業が可能
・選択肢があらかじめ想定できている場合は、プルダウン設定で入力を効率化
・キーボード接続して併用により作業効率がより向上
③入力された情報は、利用者権限が付与された職員のみが操作できるセキュリティ設定をした上で、被災者受入れの関係部局での共有ができるものとすること。
【アプリトップ画面】
【避難者情報の登録画面】
開発作業について
加賀市では今回の震災対応にともなうデジタル化支援は、オープンイノベーションで行っています。
①民間出身の「デジタル専門官」の市職員が開発プロジェクトをマネジメント
②ボランティアとして申出のあった民間のシステムエンジニア等との共同作業
③市職員がOJT(On The Job Training)としての内製開発
なお上記②の開発ボランティアは随時募集しています。オープンイノベーションを通じて、開発支援を希望される方は遠慮なくご連絡いただきますようよろしくお願いいたします。
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