聴覚障害者に蔓延する職場ハラスメントー対策不足と知識不足の二重苦
聴覚障害者の7割以上が経験する職場ハラスメントは約7割が未解決と深刻な状況
NPO法⼈インフォメーションギャップバスター(以降:IGB、所在地:横浜市港北区、理事⻑:伊藤 芳浩)は、多くの方から、職場におけるハラスメントの相談を受けていたため、実態を把握・分析し、聴覚障害者が⾃分⾃⾝で対策を講じるために必要な情報を提供すべくパンフレットを作成する予定です。このパンフレットを作成する上での参考情報を収集するために、オンラインにて調査を⾏いました。(実施期間:2023年9月27日から11月15日まで、回答者数:106名)
本調査の内容及び調査結果詳細は弊団体の解説ページ(以下)をご覧ください。
https://www.infogapbuster.org/6204/
本調査の結果、浮かび上がってきた実態は以下の通り。
73.7%の方がハラスメント・差別の経験があり、そのうち68.4%が解決できていない
ハラスメントの主な内容として、32.9%の方が、精神的・身体的な嫌がらせ、26.7%の方が組織の対応不足(合理的配慮不十分)を挙げていた。
ハラスメント対応で困ったこととしては、28.1%の方が、組織の対応不足、15.8%の方が本人の対応知識不足を挙げていた。
◆担当者のコメント
障害者差別解消法が施行されてから10年が経過した今日、私たちは本調査によって明らかになった、障害者に対するハラスメントの多さに深い懸念を抱いています。聴覚障害者の場合、情報アクセシビリティが確保できていないことにより、ハラスメントへの対応知識が不足しているという課題があり、それを解決するために、ハラスメントに対応するための情報をまとめたパンフレットを作成する必要があると考えています。私たちは、すべての人が十分な情報を得て、職場や社会で活躍できる環境を整備するために、今後もさらに努力を重ねて参ります。障害の有無に関わらず、すべての人が平等に尊重され、その能力を最大限に発揮できる社会の実現に向けて、私たちは一丸となって取り組んでいく所存です。
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