【2023年11月5日~12月7日】静岡市の一番西。小さな里山ではじまる芸術祭・静岡アートビジョン。これは、境界線の確認作業。
静岡市丸子・泉ヶ谷エリアを中心に静岡アートビジョンを開催します。現代アートを道しるべに、歴史ある地域の魅力を新たな視点であらわします。
初開催となる今回は6組の現代アーティストを迎え、多彩にエリアを表現する。
クリエイティブディレクターは、静岡県中部エリアにおいて「UNMANNED無人駅の芸術祭/大井川」を企画運営する大石歩真・兒玉絵美(NPO法人クロスメディアしまだ)。
会期中は地域と作品をめぐるガイドツアーやアーティストトークなど様々な関連イベントも開催予定。
駿府の工房 匠宿を中心に現代アート、工芸、地域が花開く期間となる。
【静岡アートビジョン開催概要】
開催期間:2023年11⽉5⽇(⽇)〜12⽉7⽇(⽊)[10:00~17:00]
会場:駿府の⼯房 匠宿および泉ヶ⾕エリア
料金:鑑賞無料
問合:050-1808-2920(静岡アートビジョン実行委員会)
公式サイト:https://art-vision.jp
公式SNS:https://www.instagram.com/shizuoka_art_vision/
※アクセス:駿府の⼯房 匠宿(静岡県静岡市駿河区丸子3240-1)
※施設内作品は月曜定休(月曜が祝日の場合は、火曜定休)
メッセージ
泉ヶ谷地域は東海道第20番目の丸子宿に位置し、古くから様々な文人墨客が往来した古道。
月を待つ寺、奥大井からやってきた千手観音。
みかん栽培とその蜜を運ぶみつばちなどからも伺える通り、古くから豊かな想像力を持ち、芸術センスにあふれ、万物全てとの共生を大切にするあたたかな創造性あふれる地域です。そしてその導入部に位置する静岡市の工芸体験施設・駿府の工房 匠宿では、静岡県が誇る様々な伝統工芸を体験でき、それぞれの職人たちが常駐し、分野や技術を超えたあたたかな交流のもと日々切磋琢磨しています。
街と里山・昔と今の泉ヶ谷・美術と工芸・自然と人の営み・みえるものとみえないもの。
様々な「境界」が無数に存在しながらも、人と人のつながりや豊かな想像力がその境界をやわらかく越境し、相反するもの同士が優しく接続されていく場所。その唯一無二の地域の魅力を6組の現代アーティストが新たな視点で表現し、アクセスゲートとしてエリアをひらき地域を多彩に表現します。
地域における現代アートの新たな役割が花開く瞬間と、工芸の美、豊かな里山の魅力を体感しにどうぞいらしてください。
静岡アートビジョン・Creative Directer
大石歩真・兒玉絵美/NPO法人クロスメディアしまだ
アートは地域の新たな姿を発見する道しるべとなります。今回の「SHIZUOKA ART VISION」では泉ヶ谷エリアがアートによりひらかれていくことを目指します。この場所は美しい山々に囲まれた穏やかな空間。土地そのものの豊かな時間軸の深さと、工芸と温かな人々の生活を、泉ヶ谷の語源のごとく湧き出でる創造力とともに現代アーティスト6組が多彩にあらわします。新しい自分に出会うことを急ぐのではなく、たゆたう時間に合わせてゆっくりと作品の先で地域を発見してください。
(NPO法人クロスメディアしまだ:UNMANNED 無人駅の芸術祭/大井川主催、2023年静岡県文化奨励賞)
作品・アーティスト紹介
■ Vision 01「自連車」/ 東 弘一郎
駿府の工房 匠宿エントランスに作品を展開。
自連車は先頭の自転車に連動して8つのタイヤが回転する。
感染症の蔓延により外出や親密ささえも「不要不急」「密を避ける」という突如現れた言葉で避難される生活を余儀なくされた。ペダルとタイヤは確かに回転しているのに地に足をつけずどこにも行くことができない。この作品が想像力という名の乗り物として多くの人の心に問いかけ「人間らしい生き方」を再考するきっかけとする。
【アーティスト】東 弘一郎(Koichiro Azuma)
1998年 東京都生まれ
2020年 東京藝術大学美術学部 先端芸術表現科卒業
2022年 東京藝術大学大学院 美術研究科 先端芸術表現専攻卒業
同大学院、博士課程に在学中。あずま工房 代表。
自転車と金属を組み合わせて、主に動く立体作品を制作している。サロン・ド・プランタン賞受賞。宮田亮平賞受賞。第24回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)入選。主な展示に大地の芸術祭2022、春のアート展(GINZA SIX 蔦屋書店)など。
WEB:https://koichiro-azuma.com/
Instagram : https://www.instagram.com/koichiro.azuma/
X(旧Twitter):https://twitter.com/swxpi
■ Vision 02「マグネット」/ 北川 純
駿府の工房 匠宿工芸館一角の枯山水のような庭に巨大な作品を展開。
鑑賞者は塀の外からの視点と、内側からの視点の2つにより、枯山水石庭の波紋と、古くからこの地を往来した人々、そして泉ヶ谷に脈々と息づく人々の生活というこの地の“磁力”を発見する。
【アーティスト】北川 純(Kitagawa Jun)
子供の頃からプリントゴッコ(簡易印刷機)で年賀状作りに精を出し、そのまま成長し今度はシルクスクリーンによるTシャツ作りにはまる。
Tシャツの大量生産、販売を試みるも対して売れず、在庫処分のため駅前の裸体銅像に着せてみたところ意外と好評で現代アートの世界に足を踏み入れる。
大量のTシャツを消費して野外大型アートを展示したり、その中に風船を入れたりして遊んでるうちにバルーンアーティストと呼ばれたりする。
そんなわけで色々な素材を使って人をびっくりさせるようなモノを作ることを生き甲斐とするようになる。
現在は自らの作品を《冗談アート》と呼んで、世の中に驚嘆と迷惑をばらまいている。
WEB:http://www.kitagawajun.com/
Instagram : https://www.instagram.com/kitagawajun1965/
■ Vision 03「たなごころ ‐ 泉ヶ谷曼荼羅 ‐ 」/ 力五山
千手観音堂を中心に、駿府の工房 匠宿から千手観音堂までの回遊型作品。
静岡は古くからものづくりが盛んな地であり、ここ泉ヶ谷も、駿府の工房 匠宿をはじめ、泉ヶ谷エリアにも隅々までクラフトマンシップ(職人魂)が満ちている地となっている。
またこの集落の中央には千手観音堂が鎮座し、匠の聖地というにふさわしい大変重要な場となっている。
「何世代にもわたり心と技をつなぐ」「この地を見守り人や時代をつないでいく」ことを匠の手と千手観音の手に託し、この地と人に敬意を払い唯一無二の特別な場所を創出する。
【アーティスト】力五山(RikiGoSan) 加藤力・渡辺五大・山崎真一
力五山(リキゴーサン)は、加藤力・渡辺五大・山崎真一の美術作家によるアートプロジェクトユニット。代表は加藤力。3人の名前から一文字ずつをとり命名。各々の作品性を維持しながらも三位一体となり、アートを媒体として地域社会の活性化を目指す 「ゆるやかな共同体=協働体」である。
<加藤 力>
1965年 東京に生まれ。
1991年 東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修士課程修了。
芸術造形研究所勤務 臨床美術士。
<渡邉 五大>
1967年 神奈川県生まれ。
1990年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業。
1992年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程修了。
東京藝術大学美術学部美術教育研究室准教授。
<山崎 真一>
1964年 神奈川県鎌倉市生まれ。
1989年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。
1991年 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程壁画専攻修了。
群馬県立女子大美学美術史学科 教授。
■ Vision 04「#日常の温度ー夢幻の海底よりー」/ タン・ルイ
駿府の工房 匠宿中庭にて作品を展開。
普段見慣れたものは意識することもないが、集合体が形成されたときに初めてその存在を再発見する。
匠宿内の水場では日本庭園の借景技法から着想を得て「空・山・家・海」の要素があり、さらに来訪者を巻き込むことで5つの要素が重なり合う空間が構築されている。日常でなじみ深い大量生産の品々を用い、未知の生き物のような集合体が海のイメージへと変容する試みを行い、当たり前の日常の中に新たな魅力を発見が広がることを願う。
【アーティスト】タン・ルイ(Tan Ru Yi)
美術家。クアラルンプールで生まれ育つ。身近にあるもの、例えば、ダンボール、洗濯バサミ、付箋等の素材を使って、誰もが内包している事物との関係を抽出して、改めて問いかける作品を展開する。近年は、NORMAL(標準、正常、平均、普通)の反対から綴ったスペル「LAMRON(ラムロン)」をテーマにしている。普段生活している中で見慣れたものの存在にも視覚の角度を変えることによって無限な次元、視点を捉えられる。近寄って遠く離れて幻のような世界へ。
WEB:https://tanruyi.blogspot.com
Facebook:https://www.facebook.com/the.tanruyi/
■ Vision 05「月の卵たち」/ 夏池 篤
Simples前庭にて作品を展開。
吐月峰は、柴屋寺の裏山天桂山から昇る月があたかも山から吐き出されたようだ、ということが語源と言われる。そこから空想したのは、この里から生まれる光のかけらが美しい月となる情景だ。作品は蔦の絡まる巣の中で今にも大きな満月になろうと激しく点滅する月の卵たちをイメージした。泉ヶ谷エリアの豊かな自然と、月に対する畏敬の念を感じ取ってほしい。
【アーティスト】夏池 篤(Atsushi Natsuike)
1954年 三重県生まれ
1977年 静岡大学教育学部卒業
1980年 愛知県立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
1983-2002年 常葉学園短大美術・デザイン科(講師・助教授)
2002-2020年 常葉大学造形学部(助教授・教授)
人類は自分たちの住みやすい社会を形づくるため地球環境に負荷をかけ続けてきた。
そのことを意識化するシミュレーションとしての作品を制作している。
近年では社会状況や地域の具体的な問題に目を向けながら幅広くリサーチした上で新たな表現を求め、情報機器等も用いながら作品化し、そのプロセスや鑑賞する人達との関わりを大切にしている。
■ Vision 06「Eternal Action」/ 瀧 健太郎
泉ヶ谷エリア内みかん倉庫にて作品を展開。
みかんの貯蔵庫だった倉庫を利用した映像投影によるインスタレーション作品。
倉庫内の空間に合わせた映像内の人物が等身大にうつし出され、動きを反復していく。
泉ヶ谷エリアの交易や交流、かつての人の往来の歴史と、風光明媚な自然環境における様々なサイクルを、地元住人が群像として連なる様子に象徴させる。
【アーティスト】瀧 健太郎(Kentaro Taki)
1973年 大阪生まれ
1996年 武蔵野美術大学大学院造形研究科デザイン専攻映像コース修了
2019年 横浜国立大学大学院都市イノベーション学府博士後期課程(学術)修了
建築物や廃材を利用したオブジェへの夜間の映像投影を行なうインスタレーションやパフォーマンスを制作する。ある空間を映像投影によって、別な空間として読み替える手法によって、場所の持つコンテキストを変容させるプロジェクトを手掛ける。
静岡アートビジョン開催概要
開催期間:2023年11⽉5⽇(⽇)〜12⽉7⽇(⽊)[10:00~17:00]
会場:駿府の⼯房 匠宿および泉ヶ⾕エリア
料金:鑑賞無料
問合:050-1808-2920(静岡アートビジョン実行委員会)
公式サイト:https://art-vision.jp
公式SNS:https://www.instagram.com/shizuoka_art_vision/
※アクセス:駿府の⼯房 匠宿(静岡県静岡市駿河区丸子3240-1)
※施設内作品は月曜定休(月曜が祝日の場合は、火曜定休)
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