アイルランド発GridBeyond、日本で系統用蓄電池の電力取引を開始

日本初の蓄電池による電力市場参入、アイルランド政府と日本企業が後押し

東京 – 2025年6月25日 エネルギーの柔軟性を高めるAI技術と、最適化ソリューションを提供するGridBeyond（本社：アイルランド・ダブリン、CEO：マイケル・フェラン）は、2025年6月24日に駐日アイルランド大使館で開催された「アイルランド イノベーション・セミナー」にて、ポート株式会社（以下、ポート）とともに登壇し、日本市場での系統用蓄電池による電力取引を開始したことを正式に発表しました。

この発表に先立ち、同月には、日本市場における初の取引として、ポートが群馬県に設置した2 MW / 8 MWhの系統用蓄電池が稼働を開始。これは、2025年から2028年にかけてGridBeyondが稼働を予定しているバッテリープロジェクトの中でも、先陣を切る重要なステップとなります。

同イベントには、来日中のアイルランド企業観光雇用大臣ピーター・バーク氏も出席し、両社の取り組みに対して次のようにコメントを寄せました。

「アイルランドは、AIやエネルギーテックをはじめとするデジタル分野において、世界有数のイノベーション拠点としての地位を築いています。GridBeyondは、当国の先進技術と持続可能なビジネスモデルの代表的な企業の一つであり、アイルランドのイノベーション力を体現する重要な存在です。ポートとの協業により、日本というアイルランド経済にとって重要な成長市場で、この新たな取り組みが実現したことは、アイルランドの技術が国際的に評価されていることを物語っています。両社が日本における脱炭素化とエネルギーの最適化に貢献し、今後さらなる成果を収めていくことを心より期待しています。」

ポートは、「社会的負債を、次世代の可能性に。」をパーパスに掲げ、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた再生可能エネルギー導入拡大を背景に、系統用蓄電所事業への参入検証を開始することを今年3月に発表。以来、GridBeyondとともに系統用蓄電池の最適化に努めています。この取引開始に際し、ポート 代表取締役社長CEO 春日博文氏は次のように述べています。

「今回の取引開始は、ポートの事業基盤を強化するだけでなく、日本国内における蓄電池事業の本格展開に向けた大きな一歩となりました。GridBeyondとの協業は、単なる技術連携を超え、エネルギー市場全体に新たな可能性をもたらすと確信しています。今後も両社で協力し、より多くの設備導入と市場での活用を進め、持続可能なエネルギーインフラの構築に貢献してまいります。」

GridBeyondの日本法人であるGridBeyond合同会社のカントリーマネージャー 伊藤 篤氏は、「現在、系統用蓄電池の運用に加え、CHP（コージェネレーション）[YK1] やデータセンターを活用したデマンドレスポンス、AIを活用したエネルギー設備マネジメントなど、需要家側と系統側の両面からエネルギーフレキシビリティを支える戦略を展開しています。海外で培った技術と知見を活かし、日本市場特有の制度や運用に即した形でサービスを提供することで、より多くのお客様の信頼を得られるものと期待しています。」と抱負を述べました。

GridBeyondは、日本市場での柔軟性サービスの提供に引き続きコミットし、日本の脱炭素化を共に推進する信頼できるパートナーとして、より一層取り組みを加速してまいります。今後も、GridBeyondの活躍にどうぞご期待ください。

GridBeyondについて

GridBeyondは、デマンドレスポンスなどのエネルギー最適化サービスや分散型エネルギーリソースの管理など、エネルギーの柔軟性を有する資源や設備のマネージメントを完全成功報酬型で提供する、グローバル・エネルギーソリューション・カンパニーです。人工知能(AI)とデータサイエンスを駆使し、産業・商業拠点を中心に電力市場への参入や、脱炭素化経営、新たな収益源の開拓、運営管理の向上など、さまざまなエネルギーサービスを提供しています。GridBeyondのクラウドベースのプラットフォームは、アイルランド、イギリス、アメリカ、オーストラリア、そして日本を含む世界900以上の施設で合計2,000MW以上のエネルギー設備を管理しています。イギリスやアイルランドなど先進的かつ競争の激しい再生可能エネルギー市場で培ったノウハウを活かし、ビジネスの成長を支援します。