一般社団法人眞山舎、2026年度方針「当事者参画の器」の上半期活動のご報告
「参加者から理事へ」当事者参画の取り組みと、文科省委託事業4年目などの進捗について

「『わたし』が幸せを感じられる暮らし」を活動テーマとし、精神障害をはじめさまざまな「生きづらさ」を抱える人たちと主体的な学び・活動を行っている一般社団法人眞山舎(代表理事:土屋 一登[双極性障害当事者/社会教育士]、東京都国立市)は、2026年度(令和8年度)の事業計画、および今年度上半期(2026年4月〜8月期)における活動の進捗状況をご報告いたします。当団体は、2026年5月24日に定時社員総会を開催し、2026年度の基本方針「当事者参画の器」を承認いたしました。 また、文部科学省「学校卒業後における障害者の学びの支援推進事業」の受託4年目を迎えた今期、活動体としての当事者主体への移行に向けた、この半期のあゆみと現況をお伝えいたします。
1 2026年度方針「当事者参画の器」について
眞山舎の今期の方針は、組織そのものが「当事者参画の器」となっていくことです。 自身も双極性障害の当事者である代表理事の土屋を中心に、私たちは、「生きづらさ」を社会の側の障壁(制度や慣行、当たり前の物差し)を取り除く「障害の社会モデル」の視点でみつめています。よって、当事者を「支援される側」に固定せず、自ら学び、選び、決める「参画の主体」として捉えています。
この方針を体現する一つのご報告として、2024年度から「リカバリーの学校@くにたち(RGK)」(注1)の参加者であり、昨年度は連携協議会委員を務めた森恵明さんが、今年度より当団体の「理事」に就任いたしました(注2)。「生きづらさ」を抱える人たちが、自身の言葉で語り、自ら選択し決めていく主体として、対等な立場で方針を決定する「器」としてのあゆみを進めています。
また、2025年度後期から「正会員」の名称を「参画会員」に変更し、「社員総会参加の資格および議決権を有するメンバー」という側面を強調し、「生きづらさ」を抱える人たちなどが当団体の意思決定に直接的に参加する場として動きはじめています。
注1:当団体は、文部科学省令和8(2026)年度「学校卒業後における障害者の学びの支援推進事業(社会教育施設を活用した学びの場の拡充を目指した地域連携体制の構築)」を受託し、国立市内の中核的社会教育施設である国立市公民館と連携して、「リカバリーの学校@くにたち」を開催しています。精神障害をはじめ多様な「生きづらさ」などがある人たちとともに「キョウドウを生きる暮らし」を実現するために、「リカバリーの学校@くにたち」という国立市独自の共生の学び場づくりを目指し、4年目を迎えました。
注2:池田希咲理事は任期満了のため2025年度をもって退任しました。
2 背景(2025年度事業報告より)について
2025年度の基本方針の一つに「活動の深化」というテーマが設定されていました。「リカバリーの学校@くにたち」をはじめ複数の活動を通じて、「生きづらさ」を抱える人の参画(注3)の可能性だけでなくその必要性が見えてきました。そのことが、当団体自体が「当事者参画の器」になっていくという意思決定につながっています。
注3:当団体では「参画」を「意思決定の場に参加し、その決定に影響を与える権限があること」としています。なお、「参画」には複数のレイヤーがあり、現場運営、企画運営、およびプロジェクト運営、ならびに組織運営のレイヤーがあると考えています。
3 2026年度事業計画について
3.1 リカバリーの学校@くにたち(文部科学省委託事業)
国立市公民館と連携して開催している、障害の有無にかかわらず多様な人たちがともに学び合う場は、今年度で4年目を迎えます。今年度は、学習者が主体となって運営する「サロン『リカバリーの学校』」への移行や、メンバー自身の「やってみたい」を形にする「学習者参画型講座プログラム」を展開しています。NPO法人ダイバーシティサッカー協会代表理事/一橋大学大学院社会学研究科の鈴木直文教授らと協力し「ダイバーシティサッカー」の場づくりを行うコーディネーター養成講座(全2回)を開催します。
詳細・日程:https://www.sanayamaya.org/latest-programs
3.2 高校内におけるインフォーマルな学びの場づくり
2026年度より学校法人の委託を受け、高校生を対象に週1回のインフォーマルな場をコーディネートしています。スクールソーシャルワーカーやユースワーカーなどと連携/協力し、高校生の主体的な学び/あそびの活動を校内に作る取り組みをはじめました。
3.3 哲学対話塾
「『懐かしさ』とは」「『祭り』とは」等のテーマを現象学の方法原理である「本質観取」の対話法で深める対話塾は、まもなく30回目を迎えます(2026年度時点)。本取り組みは、参加者だったメンバーが現在は担当者として自ら運営を担い、当団体の「参画会員」としても関わっています。
3.4 市民社会の哲学研究会(市民研)
近代市民社会の哲学者たちの原典講読を通じて、自身の暮らしや「わたし」「幸せ」について問いつづける参画会員のための学び・交流の場です。市民活動の土台となる「個人の問い」をともに深めていきます。
4 2026年度の現況について
4.1 「参画会員」の増加
新たに「生きづらさ」を抱える人たちなど4名が「参画会員」として入会。当団体の方針の意思決定に参加するメンバーが増えてきています。
4.2 参加者から「理事」に就任
2024年度から「リカバリーの学校@くにたち」に参加し、2025年度は「リカバリーの学校@くにたち」連携協議会委員を務めた森恵明さんが、今年度から当団体の理事に就任しました。
4.3 事務局体制の整備
事務局スタッフや業務委託スタッフなど実務の担い手が加わり、複数のスタッフが協力して組織や活動を運営する体制への移行を進めています。
4.4 メディアなどでの紹介
『月刊社会教育』(2026年7月号)のコラム「障害者の学びの新たな展開」(執筆:千葉大学大学院教育学研究院助教 橋田慈子さん)にて、公民館と民間団体の先駆的な連携事例として「リカバリーの学校@くにたち」が言及されました。
https://www.junposha.com/book/b10171148.html
5 ご寄付について
当団体では、随時ご寄付を募集しております。私たちの活動に共感いただけましたら、ぜひご寄付での参加をご検討いただけましたら幸いです。よろしければ、以下のリンクより当団体の寄付ページをご覧ください。
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