チュニジアで10万kWの太陽光発電所IPP事業に参画
同国において当社グループ初の再生可能エネルギー事業を展開
株式会社ユーラスエナジーホールディングス(本社:東京都港区、代表取締役社長:諏訪部 哲也、以下「当社」)は、仏CFAO SAS(セーファーオー)と出資して設立したAEOLUS SAS(以下「エオラス社」)を通じて、チュニジア共和国(以下「チュニジア」)において100,000kWの太陽光発電所を建設・所有・運営し、電力を販売する独立系発電事業(IPP事業)に参画します。
なお、本プロジェクトは当社グループとして同国における初の再エネ事業であり、エオラス社として設立後初の出資案件となります。
1. 背景
チュニジアでは、国内の発電設備の大半を火力発電が占めており、石油・天然ガスなどのエネルギー源のほとんどを輸入に依存しています。このような状況のもと、同国政府は再エネの導入を積極的に進めており、2030年までに総発電量の35%を再エネに転換する目標を掲げています。
2. プロジェクトの概要
本プロジェクトは、チュニジアのシディブジッド県およびトズール県に、それぞれ50,000kW (60,000kWp※1)、計100,000kW(120,000kWp)の太陽光発電所を建設・所有・運営するものです。エオラス社が49%を、太陽光発電所の建設・運営を手がけるノルウェーのScatec ASA(以下「スカテック社」)が51%を出資することで本プロジェクトを推進します。2024年8月に着工を予定しており、完工後はチュニジア電力・ガス公社との20年間の売電契約(10年間の延長オプション付き)に基づき売電をします。
なお、総事業費である約7,900万ユーロは、欧州復興開発銀行(EBRD)、仏経済協力振興投資会社(Proparco)からのプロジェクトファイナンスによる融資を受けているほか、多数国間投資保証機関(MIGA)※2と政治リスク保険における投資保証契約を締結しています。
また、本プロジェクトは環境省が実施している令和5年度「二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)資金支援事業のうち設備補助事業※3」にも採択されています。
当社グループはエオラス社を通じて、アフリカにおけるクリーンで低価格な再生可能エネルギーの普及に貢献するとともに、引き続き風力・太陽光発電の更なる拡大に取り組み、地球環境保全ならびに持続可能な社会づくりに貢献してまいります。
※1 ワットピーク。太陽電池モジュールの直流出力の最大電力。
※2 世界銀行グループの一機関で、開発途上国への対外直接投資(FDI)を促進するために政治的リスクや非商業的リスクから生じた損失に対する保証を提供する国際機関。
※3 優れた脱炭素技術等を活用し、途上国等における温室効果ガス排出量を削減する事業を実施し、測定・報告・検証(MRV)を行う事業。途上国等における温室効果ガスの削減とともに、JCMを通じて我が国及びパートナー国の温室効果ガスの排出削減目標の達成に資することを目的とする。優れた脱炭素技術等に対する初期投資費用の2分の1を上限として補助を行う。なお、本事業はチュニジア政府と日本政府の協力のもとで実施されている。
【プロジェクト概要】
事業会社名 |
・SCATEC SIDI BOUZID MEZZOUNA PV POWER SARL ・SCATEC TOZEUR PV POWER SARL |
所在地 |
チュニジア共和国中央部 シディブジット県およびトズール県 |
事業内容 |
太陽光発電および売電事業 |
出資比率 |
スカテック社 51%、エオラス社 49% |
設備容量 |
50,000kW(60,000kWp)×2案件 計100,000kW(120,000kWp) |
売電先 |
チュニジア電力・ガス公社(STEG) |
総事業費 |
約7,900万ユーロ |
融資銀行団 |
欧州復興開発銀行(EBRD)、仏経済協力振興投資会社(Proparco) ※EBRDの融資の一部には、開発途上国向けの気候変動・地球環境保全対策を支援する、クリーンテクノロジー基金(CTF)、地球環境ファシリティ(GEF)の資金が活用されています。 |
【プロジェクト予定地】
【AEOLUS SAS 概要】
会社名 |
AEOLUS(エオラス) SAS |
設立 |
2024年3月13日 |
所在地 |
フランス共和国 |
代表者 |
代表取締役社長 鳥羽秀治 |
事業内容 |
再生可能エネルギー事業 |
資本金 |
1,500万ユーロ |
出資比率 |
CFAO 50%、ユーラスエナジーホールディングス 50% |
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