【27年卒大学生 就職活動調査】65.9%が「経験を尋ねる面接は、誇張・過度な自己演出を促す」と回答 大学で発揮した力と、就活でアピールしやすい力に22.5ポイントの差

生成AI時代、採用は「ガクチカ」だけでなく「大学での学び」を見る必要性が明確に

株式会社履修データセンター

株式会社履修データセンター(本社:東京都港区、代表取締役:辻太一朗)は、株式会社人材研究所(本社:東京都港区、代表取締役:曽和利光)と共同で、2027年3月に卒業予定の大学生を対象に、就職活動と大学での学びに関する調査を実施しました。

調査では、面接やエントリーシートで定番となっている「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」について、65.9% が「エピソード中心の面接は、学生の脚色や過度な自己演出を助長している」と回答。さらに、大学で実際に発揮した力と、就職活動で語りやすい力との間にもズレが見られました。

生成AIによって、「ガクチカ」の文章や伝え方まで作り込める時代。政府も企業に、学生の学修成果や学業への取組状況を適切に評価するよう要請*する中、「大学で何を学び、どのような力を培ったのか」をどう見るのか。いま、採用における評価軸が問われています。

*内閣官房・文部科学省・厚生労働省・経済産業省「2027年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請」

 

■調査概要
・調査時期:2026年5月
・調査対象: 2027年3月卒業予定の大学生
・調査方法:インターネット回答
・有効回答数:976人 ※特定の大学群や属性に回答が集中しないよう、大学群、設置者(国公立・私立)、  文理、GPAランクについて 目標人数を設定して回答を収集

■調査結果
ガクチカ」中心の面接は、学生の脚色・自己演出を助長?65.9%が「そう思う」 

学生に、現在の面接のあり方について、「とてもそう思う」「ややそう思う」「どちらともいえない」「あまりそう思わな い」「まったくそう思わない」の5段階で回答してもらいました。

【質問1】 一定の脚色や誇張が前提となっているエピソードをもとに学生を評価する現在の面接は、適切ではないと感じる
【質問2】 現在の面接は、実際の経験よりも話し方や表現力によって評価が決まる傾向が強く、本来の能力を適切に評価していないと感じる
【質問3】 エピソード中心の面接は、学生の脚色や過度な自己演出を結果的に助長している採用手法であると感じる 

【質問4】 面接対策や内容の見せ方に多くの時間や労力をかけた人の方が評価されやすい現在の面接のあり方は、本来適切ではないと感じる

その結果、「エピソード中心の面接は、学生の脚色や過度な自己演出を結果的に助長している採用手法であると感じる」という質問3への回答は、「とてもそう思う」24.2%、「ややそう思う」41.7%となり、「そう思う」は計65.9% に達しました。一方、「まったくそう思わない」は1.6%でした。

4つの質問はいずれも、現在の面接で、実際の経験だけでなく、その見せ方や話し方、面接対策などが評価に影響していることについて尋ねたものです。4つの質問すべてで「そう思う」が5割を超えたことから、多くの学生が、現在の面接では「何を経験したか」だけでなく、「どう伝えるか」が評価を左右していると感じていることがわかります。

大学で発揮した力と、就活でアピールしやすい力に大きなズレ

「大学の学業面で発揮した力」と、就職活動で「アピールしやすい力」を比較するため、同じ15項目からそれぞれ最大3つ選択してもらいました。

大学の学業面で「特に発揮できたと思う力」は、「目標達成力」が47.6%で最も多く、「バイタリティ」34.1%、「知的好奇心」28.3%、「効率的に結果を出す力」23.1%などが続きました。一方、就職活動で「アピールしやすい力」 は、「傾聴力・コミュ力」が38.1%、「目標達成力」25.1%、「リーダーシップ」20.0%などとなりました。

特に「目標達成力」は、大学で発揮した割合47.6%に対し、就職活動でアピールしやすい割合は25.1%と、22.5ポイント低くなりました。「効率的に結果を出す力」も23.1%から8.6%へ、14.5ポイント低下しています。一方、「傾聴力・コミュ力」は21.5%から38.1%へ16.6ポイント上昇、「リーダーシップ」も8.6%から20.0%へ11.4ポイント上昇しました。大学で発揮したと感じる力と、就職活動で「アピールしやすい」と感じる力には、明確なズレが見られました。

■分析・共同コメント

生成AI時代の採用:「どう語ったか」から「何を積み重ねたか」へ

政府はこれまで、就職・採用活動の時期だけでなく、採用選考において学生の学修成果や学業への取組状況を適切に評価するよう企業に求めてきました。2027年卒向けでは、「学業に取り組む過程で培われた汎用的な能力」が初めて明記され、いわゆる「ガクチカ」に偏った選考を行わず、成績証明書や履修履歴、学修ポートフ ォリオなどを活用することも要請されています。 

今回の調査では、65.9%の学生が、エピソード中心の面接は「脚色や過度な自己演出を助長している」と回答。 また、大学で発揮した力と、就職活動で「アピールしやすい力」にも22.5ポイントの差が見られました。 生成AIの普及によって、経験の整理や面接での伝え方も、これまで以上に準備しやすくなっています。
「どう語ったか」だけでは捉えきれない学生の力を、企業はどう見ていくのか。大学4年間の学びと、その過程で培われた力を、採用でどのように捉えていくのかが問われています。

株式会社 履修データセンター 代表取締役 辻太一朗

1959年生まれ。京都大学工学部卒業。リクルートで全国採用責任者を務め、アイジャストを創業。リンクアンドモチベーション取締役を経て、2011年にNPO法人DSS、履修データ センターを設立。大学の学びと企業採用について研究・提言を続け、2026年7月には文部科学省の政策担当者も登壇したシンポジウムを企画。173大学・271名のキャリアセンタ ー関係者が参加し、大学の学びと採用をつなぐ取り組みを提言した。著書に『面接官の本音』(日経BP)など。

株式会社 人材研究所 代表取締役社長 曽和利光

1971年生まれ。灘高等学校を経て、京都大学教育学部教育心理学科を卒業。リクルートで人事・採用部門を担当し、ゼネラルマネージャーを務めた後、オープンハウス、ライフネット生命など複数企業で人事を経験。組織・人事と心理学を組み合わせた独自のアプロ ーチで、採用・人材に関する知見を発信している。2011年に株式会社人材研究所を設立し、代表取締役に就任。企業の採用戦略や人事へのコンサルティングを行う一方、これまで2万人を超える就職希望者の面接を経験。採用する側、される側の双方の視点から、就職・採用について各種メディアで発信している。

■調査結果の詳細について

本調査の詳細な結果資料をご希望の報道関係者は、下記お問い合わせ先までご連絡ください。

株式会社履修データセンター

「学びがキャリアにつながる社会を創る」をビジョンに、大学での学びを企業の採用につなげる「履修履歴活用」 を推進しています。約14万人の学生データを蓄積する「履修DB-α」を基盤に、学修成果や学業を通じて培われた力を可視化し、採用に生かす仕組みづくりに取り組んでいます。また、個人を特定できない履修履歴の「マスデータ」を公共財と位置づけ、公益性の高いサービス創出に向けて無償提供。データを通じて「学び」の社会的価値を高めるとともに、大学・企業への情報発信や政府への提言活動にも取り組んでいます。 URL:https://dscenter.co.jp/

株式会社人材研究所

2011年の設立以来、人事・採用コンサルティングを専門に、採用戦略・選考設計から人事制度、人材育成まで幅広く支援しています。代表の曽和利光は、リクルートで人事・採用部門のゼネラルマネージャーを務め、これまで2万人を超える就職希望者の面接を経験。採用・人事に関する多数の著書やメディアでの発信を行っています。 URL:https://jinzai-kenkyusho.co.jp/

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会社概要

株式会社履修データセンター

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業種
情報通信
本社所在地
東京都港区白金台2丁目10-2 白金台ビル4F
電話番号
03-6272-3101
代表者名
辻 太一朗
上場
未上場
資本金
-
設立
2013年03月