40歳以上はSNSボットに対して最も脆弱:専門家が教えるセキュリティ対策
サイバーセキュリティ企業であるSurfsharkの調査によると、40歳以上のユーザーは、SNS上で接触したボットの少なくとも半数を見落としていることが分かりました。この傾向は、特にFacebookユーザーにおいて顕著です。ご自身やご両親、あるいはご親戚のセキュリティに不安を感じた方は、ぜひ本動画をご覧ください。画面の向こうにいるアカウントがボットかどうかを見極めるための「4つのステップ」を、サイバーセキュリティの専門家が分かりやすく解説しています。
悪質なSNSボットがもたらすリスク
悪質なSNSボットの目的は、詐欺の拡散、不正行為、そして世論の誘導(操作)です。
Surfsharkのシニア・プロダクト・マネージャーであるユスタス・プキース氏(以下、同氏)は、次のように述べています。
「ダークマーケット(闇市場)では、偽のSNSアカウントがわずか0.08ドル(約13円※)から取引されています。つまり、100ドル(約1万6,000円)もあればボットを使ったキャンペーンを実行できてしまうのです。例えば、選挙を控えた時期に詐欺師がユーザーの意見を特定の方向に誘導しようとしたり、金銭的利益を得るためにフィッシング詐欺などを仕掛けようとしたりする場合がこれに該当します。これらは、悪質なボットがどのように悪用されているかを示す、ほんの一例に過ぎません」
(※1ドル=160円換算の場合)
戦争や政治的対立、経済の不安定化、食料や燃料価格の高騰といった社会的な混乱は、SNS上で人々を挑発し、影響を与える大量のボットを生み出す絶好の環境となっています。
サイバーセキュリティの専門家が解説:SNSのボットを見抜く方法
40代以上が最も苦戦する傾向に
Surfsharkが行った社会実験によると、41〜50歳のユーザーは、実験用に作成されたSNSボットの半分も特定できませんでした。対照的に、最も成績が良かったのは20歳以下の若い層で、全体の約65%のボットを見破るという「ボットハンター」としての一面を見せました。

また、プラットフォーム別ではFacebookユーザーが最もボットの識別に苦戦していることが分かりました。ボットの検知率は47%と極めて低く(最下位のThreadsユーザーの40%に次ぐワースト2位)、主要なSNSプラットフォームの中で最も低い識別精度(55%)を記録しました。これは、Facebookユーザーがボットを見落としやすいだけでなく、逆に「本物の人間を誤ってボットだと疑ってしまう可能性が最も高い」ことも意味しています。

アカウントがボットかどうかを見極める「4つのステップ」
同氏は次のように指摘します。
「皮肉なことに、多くの人は今でもボットに対して『いかにもロボットのようで、明らかに偽物だと分かるはずだ』と考えています。しかし現実には、AI時代におけるボットはSNS上で本物の人間とまったく同じように振る舞うため、普通は見分けることができません」

同氏が推奨する、ボットかどうかを見極めるための4つのステップは次のとおりです。
1. まずは立ち止まる(冷静になる)
SNS上で見知らぬアカウントから感情を揺さぶられたり、魅力的なオファーを提示されて好奇心や疑念が湧いたりしたときは、一歩引いて冷静になりましょう。送られてきたリンクやファイルは絶対にクリックしないでください。
2. プロフィールを確認する
ボットのアカウントは、作成されてから日が浅いものがほとんどです。また、非常に短い期間で大量の友達(フォロワー)を集めている特徴があります。プロフィール画像にフリー素材が使われていたり、自己紹介欄やタイムラインに個人的な情報がほとんどなかったりする場合も要注意です。
3. 信頼できる情報源で確認する
そのアカウントが感情を強く刺激する情報が送られてきた場合は、信頼できる情報源を使って、事実かどうかを必ず確認してください。
4. オンライン上での安全対策を徹底する
まだ対策していない場合は、強力なパスワードと二要素認証を利用してください。デバイスを最新の状態に保ち、アプリの権限設定を見直し、VPNを利用してデバイスとインターネット間の通信を暗号化することも重要です。
ボットを発見した場合は、そのアカウントをブロックし、直ちにSNSプラットフォームへ報告してください。
調査方法について
Surfsharkは2026年初頭より、マルメ大学のインタラクションデザイン専攻の学生たちと共同で、本実験の企画・準備を進めてきました。実験は2026年4月20日から26日にかけて、イタリア・ミラノで実施され、その後、収集したデータを基に調査・分析が行われました。研究結果は2026年5月19日に公開されています。
今回のボット検出調査では、インタラクティブシミュレーション「Bot or Not」に参加した710人分のデータを分析しました。このシミュレーションおよびゲーム体験は、マルメ大学のインタラクションデザイン専攻の学生によって制作されたものです。
本プロジェクトは、世界最大級のデザイントレードフェアであるミラノデザインウィーク内で開催された、世界中の大学が参加するデザインコンペティション「UNFOLD exhibition」に出展されました。会期中の一般公開展示では、来場者が自由に実験へ参加できる形式が採用されています。
なお、調査手法の詳細や研究資料(完全版)も公開されています。
Surfsharkとは
Surfsharkは、監査済みVPNや認証済みアンチウイルス、データ漏えい警告システム、プライベート検索エンジン、オンラインアイデンティティ生成ツールなどを提供するサイバーセキュリティ企業です。CNETやTechRadarなどのメディアから有力なVPNサービスとして評価されており、FT1000:Europe’s Fastest Growing Companies(欧州の急成長企業ランキング)にも掲載されています。
本社はオランダにあり、リトアニアおよびポーランドにもオフィスを構えています。Surfsharkの事業概要や主な取り組みについては、同社の年次総括をご覧ください。また、その他の調査プロジェクトについては調査レポートをご参照ください。
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