光コムレーザ技術による非接触式完全同期型多点振動計「OptoComb MPV」を開発 – 2024年10月1日より受注開始

株式会社OptoCombは光コムレーザ技術を活用した非接触式完全同期型多点振動計「OptoComb MPV」を開発し、2024年10月1日より受注を開始します。

株式会社OptoComb

2024年10月1日 15時00分

光コム（OptoComb）レーザの産業応用に世界で初めて成功した技術開発ベンチャーである株式会社OptoComb（本社：東京都墨田区、代表取締役社長：福沢博志）は、光コムレーザ技術を活用した非接触式完全同期型多点振動計「OptoComb MPV」を開発し、2024年10月1日より受注を開始します。本ソリューションは、従来測定が困難だった回転体や大型ワークの振動を多点（最大52ch）かつ完全同期で非接触に測定することができ、様々な振動課題の解決に貢献します。

概要

開発した非接触式完全同期型多点振動計「OptoComb MPV」は従来の振動測定ソリューションでは困難であった、回転体や大型ワークに対して多点かつ完全同期での振動測定が可能になりました。また非接触式のメリットを活かし、振動が発生する電動機や発電機などの検査にもご活用いただけます。また異常振動や共振点解析、周波数解析、モード解析などAIをつかったビッグデータ解析なども期待でき、これまでにできなかった振動解析が可能になります。本ソリューションにより振動課題解決のブレークスルーが期待されます。

多点振動計のタイプは2種類をラインナップしました（一括照射ヘッドタイプ／自由レイアウトタイプ）。課題に合わせてご選択いただけます。

「OptoComb MPV」は光コムレーザの特徴である「長距離をμm精度で測定する」技術を活用することで振動する測定対象の変位を捉えます。それをマルチポイント（多点）かつ完全同期することで測定面全体の変位、振動を測定します。

株式会社OptoCombは光コムレーザをコア技術に、今後もまだ世の中にないユニークな製品の開発し、社会課題の解決に貢献してまいります。

※光コムレーザ：2005年ノーベル賞受賞、現在は日本工業規格（JIS）の長さの基準として採用されている

※OptoComb MPV：OptoComb Multi-Point Vibrometer

解決できること

回転体の振動測定
大型、長距離測定対象の多点かつ完全同期振動測定
小型部品などの部品全体の多点振動測定

特徴

高速・一括（多点同時）計測：スキャニング計測ではなく、多点一括同時計測が可能
非接触・高感度：光コム干渉計による高感度・高速計測が可能
独立した振動伝達箇所の同期測定（他ヘッド拡張計測）：複数台の拡張同期計測が可能
多点振動の分布解析（周波数解析・モード解析などの解析ソフトウェア：多点振動の変位／速度／加速度の周波数解析・モード解析、合否（OK/NG）判定など

アプリケーション例

旋盤、フライス、マシニングなどの加工機における回転体の測定
車両ボディ（ドア）振動の多点計測・橋梁、高速道路（高架下）などの振動解析
発電機、電動機など大型振動体の多点計測・ディスクブレーキ、ホイールなどの回転体平面の多点振動計測
ヘリコプターローター、船舶スクリューシャフト、トラック／バスのドライブシャフトなどの大型、長尺物回転体の振動解析

OptoComb MPVシリーズラインナップ

一括照射ヘッドタイプ（高感度／広範囲：2種類）：52ch同時測定
自由レイアウトタイプ：30ch同時測定・L1500：スキャン幅1500mm

レイアウト例

広範囲自由配置の多点振動測定
長距離作動の振動センサ：最大30ch
2D/3D振動測定の自由配置多点測定：最大10ch

基本スペック

項目	内容	補足説明
方式	光コム干渉方式
波長	1550nm帯
光出力	10mW以下	標準、Clsass1
測定領域	Φ100mm：高感度ヘッド Φ240mm：広範囲照射ヘッド
測定距離（WD）	260mm：高感度ヘッド 470mm：広範囲照射ヘッド
振動周波数範囲	20Hz~20kHz	~100kHzまで対応可能
振動速度	最大77.5mm/sec	オプションで拡張可能
測定ch数	52ch
測定計測深度	±5mm	高感度ヘッド
測定空間分解能	Φ0.08mm：高感度ヘッド Φ0.15mm：広範囲照射ヘッド