ハイボットと Vinçotte 核廃棄物格納タンク検査を実施

株式会社ハイボット

革新的ロボティクス技術を持つベンチャー企業で産業インフラの点検・保守サービスを提供するRaaS(Robot as a Service)事業を手掛ける株式会社ハイボット(本社:東京都品川区、代表取締役社長ミケレ グアラニエリ、以下「ハイボット」)と、ベルギーから認可を受けている検査・認証団体でKIWAグループの一員でもあるVinçotte社は、核廃棄物処理施設の狭く危険な作業環境において、ロボットを活用した点検作業に成功しました。


【背景】

Vinçotte社がNIRAS(放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理を行うベルギー国家機関)の子会社であるBelgoprocess社から、同社の第二廃水処理施設にあるコンクリートバンカー内の貯蔵タンクの目視検査と肉厚測定を請け負うにあたり、電離放射線の存在と放射能汚染のリスク対策の必要性から、遠隔検査技術の活用が検討されていました。


【課題】

貯蔵タンクの大半はステンレススチール製であるためマグネット式クローラロボットは使用できず、吸引式クローラロボットやUAV(ドローン)は汚染リスクが高いため不向きと判断されました。加えて、タンク周辺の作業スペースが狭いため、足場を設置することも現実的ではありませんでした。

Vinçotte社は、ロボティクス分野におけるパートナーであるハイボットが開発した多目的非破壊検査用の多関節ロボットアーム、Float Armを活用することが最も有効であると考えました。今回のミッションのためにFloat Armには放射能汚染対策が施され、適切なセンサ・ペイロードが装備されました。そして深いバンカーの最も狭いコーナーエリアに施設備え付けの天井クレーンを使って侵入できるよう、新たに開発された専用ケージも装備されました。このような対策をすることにより、人や他の検査装置では近づくことができなかった環境においても点検が可能となりました。


Belgoprocess社プロジェクトリーダーのフランキーフェルメール氏によると、「今回の入札では、革新的なアイデアが重要な役割を果たしました。ロボットを使用するという提案は新しいものでしたが、何よりも現実的でよく考えられていました。」


【結果】

Float Armを活用することによって、足場の設置や防護措置などの大がかりな準備が必要なくなり、高所作業に伴うリスクを大幅に軽減することができ、作業員が電離放射線や放射能を浴びるリスクを最小限に抑えることができました。その結果、産業安全や労働安全、労働衛生に関するすべての基準を満たす検査を実現できました。

 またFloat Armを使用した遠隔検査の測定値はすべてデジタル化され、座標システムと点群データに関連付けることができました。


株式会社ハイボット 代表取締役社長 ミケレ グアラニエリ氏のコメント

ハイボットとVinçotte社が業務委託契約の直後に、これほど重要で困難なミッションを依頼していただいたという事実は、閉所での検査作業の自動化に大きな需要があることの証拠です。ハイボットでは、このミッションで得られた良い結果に非常に満足しており、Float Armのおかげで作業員が危険にさらされることなく安全に検査が行えたことを嬉しく思っています。私たちは検査の実施方法に変革を起こし、ロボティクスによってより安全な世界を実現していきます。


Belgoprocess社プロジェクトリーダーのフランキーフェルメール氏のコメント

Vinçotte社との協業は、プロジェクトのすべての段階を通して非常にスムーズに進みました。Float Armの検査の結果に非常に満足しています。すでに次のプロジェクトの準備を進めており、今後の協力を楽しみにしています。


今回の取り組みは、Vinçotte社のニュースリリースにも掲載されています。

https://www.vincotte.be/en/blog/vincotte-uses-robots-for-tank-inspection-at-belgoprocess



Belgoprocess社について

放射性廃棄物の処理、調整、および貯蔵を行うベルギーの企業で、廃止された原子力施設の解体と改修、および材料の除染を主な事業としています。これらの活動は、旧Eurochemic再処理プラントである Dessel(第一施設)

およびMol(第二施設)で実施されています。



Vinçotte社について

コーポレートサイト:https://www.vincotte.be/nl


1872年に設立されたベルギー最大の試験・検査・認証機関であり、検査、認証、適合性評価、トレーニングといった220以上のサービスを提供し、2,000人の従業員が社会の安全性、効率性、持続可能性の向上に日々取り組んでいます。ベネルクス地域で活動し、毎日 5,000件以上の検査業務を行っており、様々な業界の大企業並びに中小企業、個人事業先に加え、一般家庭も対象としており、取引先は10万社以上に上ります。


<Vinçotte:お問い合わせ先>

Innovation Manager, Martijn Cuyx

 電話番号: +32 478 10 34 83 

e-mail: mcuyx@vincotte.be

  所在地: Jan Olieslagerslaan 35 1800 Vilvoorde Belgium



ハイボットについて

所在地:東京都品川区北品川5-9-15

代表者:代表取締役社長 ミケレ グアラニエリ

設立日:2004年4月15日

コーポレートサイト:https://www.hibot.co.jp/


東京工業大学の広瀬茂男教授、ミケレ グアラニエリ、パウロ デベネストを中心とする創業メンバーによって、先端科学技術の産業応用を目的に2004年に設立されました。ハイボットはこれまで、極限環境におけるロボット技術の開発に特化してきました。また、AIを搭載した遠隔操作ロボットを製造・開発し、人間が過酷な環境で行う現場作業から解放されるソリューションを提供しています。ハイボットが製造してきたロボットは、捜索・救助活動や福島第一原子力発電所の廃炉作業等の現場に利用されています。


<株式会社ハイボット:お問い合わせ先>

広報チーム(飯島、炬口)

 電話番号: 03-5791-7526 

 e-mail: press@hibot.co.jp

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会社概要

株式会社ハイボット

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URL
https://www.hibot.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
東京都品川区北品川5丁目9番15号 渡辺コーポレーションビル4F
電話番号
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代表者名
ミケレ グアラニエリ
上場
未上場
資本金
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設立
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