立正大学、課題解決型「職員インターンシップ」を初実施!—学生の成長と大学運営の新たな視点を提供する革新的なプログラム—
立正大学〈9学部16学科7研究科を有する総合大学(品川・熊谷にキャンパス)〉、課題解決型職員インターンシップを実施:学生と現場の融合が生む新たな可能性
【職員インターンシップの概要】
立正大学は、学生から長年要望のあった「職員インターンシップ」を、他大学に先駆けて実施しました。このインターンシップは、個人情報保護の観点からハードルが高かったものの、学内外の課題解決をテーマに、全く新しい形で実現されました。
【実習概要と一次的成果:課題解決に向けた実践的アプローチ】
本年度、2024年立正大学職員インターンシップには、26名の応募者から厳選された13名の学生が5つの部署(学事部、研究推進・社会貢献センター、入試センター、国際交流センター、キャリアサポートセンター)に分かれ、計10日間にわたり実施されました。
【研修テーマと学生の挑戦】
各部署では具体的な課題が与えられ、学生たちはディスカッションやプレゼンテーションを通じて解決策を模索しました。
■学事部
学生生活を豊かにするための提案
学事部では「授業アンケートの回答率向上」と「理想的な学内ツールの提案」というテーマが課されました。インターンシップ参加者は、学内ツールの改善や新機能の提案に取り組み、職員との対話を通じて、学生視点を反映した具体的な改善策を提示しました。
■研究推進・社会貢献センター
社会貢献活動への学生参加を促す新たな発信方法
社会貢献センターでは、学生を社会貢献活動に引き込むための効果的なコミュニケーション方法としてポータルサイト以外の新しい発信方法の活用がテーマとなり、学生たちは教育機関としての大学だけでなく、研究機関としての役割も理解しながら提案を行いました。
■入試センター
立正大学の魅力を発信する企画立案
入試センターでは、「大学説明会での立正大学の紹介」と「オープンキャンパスでのイベント企画」という2つのテーマに挑戦しました。参加学生たちは、受験生に対して大学の魅力をどのように伝えるかを考え、志願度を高めるためのアイデアを練りました。
具体的には、立正大学の各学部や特色を効果的に伝えるプレゼンテーションを作成し、来場者が次の行動を起こしたくなるようなメッセージを工夫。
また、オープンキャンパスでは、1・2年生向けに興味を引きつける新しいイベントの企画も検討されました。例えば、インタラクティブなワークショップや先輩学生との交流会といった、学生目線で魅力的な体験を提供するアイデアが出されました。
入試センターの職員たちは、入試繁忙期にも関わらず、OGでもある課長が自身の経験を活かして優しく指導し、参加学生たちの成長を見守りました。このように、現場の経験と学生の視点が融合することで、大学のブランド強化に貢献する新しい発想が生まれました。
■国際交流センター
留学を促進するための新規イベント企画
国際交流センターでは、留学に消極的な学生をいかに国際交流イベントに参加させるかがテーマに。川越への日帰りイベントの企画など、学生視点での斬新なアイデア(「そうめん流し」ランチなど)が出されました。
■キャリアサポートセンター
学生の早期キャリア意識醸成を目指して
キャリアサポートセンターでは、学生が早い段階からキャリアを意識するための方法を学生と職員が一緒に考え、キャリア支援の強化策を模索しました。
【学生の一次的成果:課題解決に向けた実践的アプローチ】
一次的な成果としては、学生たちが提案した多くの解決策が、実際の大学施策として検討されるほどの完成度に達しており、特に「留学促進イベント」や「キャリア意識向上策」など、具体的かつ実行可能なアイデアが出されました。また、学生自身も成長を感じ、理論と実践を結びつける力を大きく伸ばす機会となりました。
今回のインターンシップは、学生と職員が協力し合い、大学運営に貢献する新たな提案を生み出す有意義な取り組みとなりました。
各グループは、実際の職員との密な連携を通じて課題に取り組み、職員のフィードバックを受けながら学生ならではの独創的なアイデアが次々と生み、解決策を具体化させました。この経験により、学生たちは大学運営の裏側に触れるだけでなく、他部署で学んだ知識を次の課題に応用する力も身につけました。
各部署での実習は、管理職と若手職員が学生をサポートしながら進行し、業務内容の説明後、現場の課題が提示されました。学生たちは、それらの課題に対しグループディスカッションを行い、特に学生ならではの視点を活かした解決策を提案しました。
各グループは、職員からのアドバイスを受けながら、最終的にプレゼンテーションを行い、質疑応答を通じて提案内容を磨き上げました。現実的な課題をテーマにしたこの実習では、学生たちが大学運営の難しさを理解し、より実践的な問題解決能力を養う場となりました。
【視察者の声 (キャリアサポートセンター⻑ 法学部 教授 友⽥ 博之)】
今回の課題解決型シン・インターンシップは、安定した職業として人気の高い大学職員を目指す学生のキャリア形成支援の一助となるべく企画いたしました。当初、参加学生の多くが「安定」を第一に求める公務員志望のようなタイプだと予想しておりましたが、実際には予想と異なる背景を持つ学生が多く見られました。
「シン・インターンシップに参加した学生たちは、単に安定した職業を求めるだけでなく、教育業界での貢献や指導に情熱を持ち、大学職員という職業に積極的な意義を見出していることが印象的でした」
彼らの主な動機は、教育業界での指導経験を積みたいというのが第一であり、例えば、教職課程を受講しつつ、塾講師や家庭教師のアルバイトをおこなうなどして、自分に教育・指導能力があるかどうかを冷静に自己分析している志願者が多く存在し、自らの教育・指導能力を冷静に分析した上で、教壇に立つだけが教育に貢献する道ではないことを理解している学生たちが多く、むしろ教育の裏方としてマネジメントに携わりたいという合理的かつ前向きな志望動機を持っていました。
これは、職業選択において非常にポジティブな視点であり、私としても意外でありながらも印象的でした。
「現役の職員による丁寧な指導が、学生にとって貴重な経験となり、将来的なキャリアに大きなアドバンテージを与えることは間違いありません。」
さらに、シン・インターンシップを通じて、適性を持つ学生たちが現役の大学職員から丁寧な指導を受け、現代の大学が抱える課題(必ずしも本学だけに限られたものではない)とその解決策を探る経験は、彼らにとって唯一無二のものであり、大学運営の実情を知ることができたことに加え、職員としての視点で課題に取り組むという実践的な体験は、今後の就職活動において大きなアドバンテージとなるでしょう。
また、5つの部署を巡り、それぞれの業務に触れながら課題解決に取り組む中で、学生たちは他部署の経験を次の課題に応用するなど、着実に成長している様子が見受けられました。この段階的な成長こそが、今回のインターンシップの最大の成果であり、学生たちが実務に即した知識とスキルを身につけたことを強く感じました。
【職員インターンシップ参加者の成長と今後の期待】
大学において教授などの教員の強みの中核が「学問を扱う専門家」であるのなら、各部署の職員は学生や保護者、高校生といったステークホルダーに向き合う専門家でなければなりませんし、当然ながら組織全体の最適化を担う専門家としても、教員と協働していく能力が必要とされます。
そこで本学の職員インターンシップは、学生にとって大学職員という職業を深く理解し、将来のキャリアを見据えた貴重な機会を提供することができました。そして各部署の業務を横断的に学ぶことで、大学運営全体の理解も深まり、シン・インターンシップ参加者の成長も実感できました。さらに単なる大学職員を目指すための経験にとどまらず、教育業界での幅広いキャリア形成を見据えた学生たちにとって貴重な体験となったことも言うまでもありません。
今後も立正大学は、この課題解決型シン・インターンシップを通じて、学生が現場の課題に真摯に向き合い、実際に解決策を提案することで、今後の大学運営に貢献できる人材を育成することを目指すとともに、学生と大学が共に成長できる場を提供し続け、教育と社会貢献を支える革新を推進していきます。
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