全国の学校へ、1/2成人式に特化した新しい合唱プロジェクトが誕生

全国の学校で広がりを見せている「1/2成人式」。
10歳という子どもから大人へと向かう途中の節目に立つこの時間に、寄り添う一曲が、思いがけない形で生まれた。

シンガーソングライターの ROCOが発表する新曲『ぼくらのミライチズ』は、もともと一人の母親としての実感から生まれた純粋なオリジナル楽曲である。
制作のきっかけとなったのは、ROCO自身が娘の10歳という節目に立ち会ったことだった。
期待と不安が入り混じり、できることが増えて自信が芽生える一方で、まだ答えの出ない問いを多く抱えている。
10歳という年齢ならではの、独特の揺らぎに向き合う中で、「今だからこそ書ける言葉がある」と感じたことが、創作の原点となっている。

ROCOは、特定の用途や場面を想定することなく、家族から子どもへ手渡す気持ちを、一曲の歌として丁寧に形にしていった。
そうして完成した『ぼくらのミライチズ』を聴いた周囲のスタッフや関係者から、
「この歌は、学校の1/2成人式や行事で歌われてもいいのではないか」
「子どもたちが声をそろえて歌う姿が自然と浮かぶ」
といった声が次々と寄せられた。

この反応を受けて、楽曲がもつ世界観やメッセージを、教育現場でも無理なく共有できる形に育てていくことはできないか。
そんな対話の積み重ねから、本プロジェクトは動き出した。

『ぼくらのミライチズ』が描いているのは、特別な成功や大きな夢ではない。
昨日より少しできることが増えたこと。
誰かに「おめでとう」と声をかけてもらった記憶。
そして、まだ白紙のまま広がっている「未来地図」。
「未来は白いページ。だからこそ、自由に描いていける」
というメッセージは、成長の途中にいる子どもたちだけでなく、その歩みをそばで見守る大人たちの心にも、静かに響く。

配信されるオリジナル版（M1）では、ROCOらしいおもちゃじゃずサウンドが炸裂。

軽やかで温かなスウィング感を大切にしながら、自然と体が揺れ、思わず口ずさみたくなる一曲に仕上げられている。
一方、プロジェクトとしての展開にあたり、親と子、あるいは子ども同士が声を重ねて歌えるよう「ROCOとこども合唱 Ver.」をカップリングとして制作。
世代を超えて声が重なることで、歌そのものが“時間の記憶”として残ることを意図している。

さらに特設サイトでは、学校行事での使用を想定し、こどもたちのみが歌唱した合唱バージョン音源を先行公開。

ROCO『ぼくらのミライチズ』プロジェクト 特設HP→https://worldapart.co.jp/roco-nibunnoichi/

1/2成人式をはじめ、学年行事、学校集会、PTA行事など、さまざまな場面で取り入れやすい形で提供されている。
また、希望する学校・団体に対しては、楽譜を無料で配布を予定している。
決まった型を押しつけるのではなく、それぞれの学校、それぞれの子どもたちの時間の中で、自由に育ててもらうことを大切にしている。

本プロジェクトは、最初から「教育のため」に作られたものではない。

一人の母親の実感から生まれた歌が、多くの共感を経て、結果として教育現場へ広がっていく。
そのプロセス自体が、この楽曲の持つ誠実さを物語っている。

『ぼくらのミライチズ』は、ただ一度歌われて終わる曲ではなく、歌い、思い出になり、いつかふとした瞬間に心の中でよみがえる歌でありたい。
子どもたち一人ひとりの「未来地図」へと静かに、そして確かに寄り添う存在となることを願っている。