【腎臓病・糖尿病に関わる当事者を対象とした調査の結果】医療費や生活費、そして収入減などのお金の悩み

「みんなでつくろう、これからの医療 with Kidneyプロジェクト」の一環としてのお金の悩み実態調査

一般社団法人ピーペック

今回は、2023年6月に実施した社会保障に関する調査をさらに掘り下げ、収入・支出の実態を含む「お金」をテーマに取り上げました。

健康であってもお金に関する悩みは尽きません。相談しにくいお金に関する問題は、腎臓病の全てのステージ、糖尿病の方、そのご家族、単身の方など、さまざまな立場ごとの悩みや困りごと、背景があり、一筋縄ではいかない重要かつ複雑なテーマです。

腎臓病や糖尿病をもつ方、あるいは腎臓の健康が気になる方が、治療に伴う経済的負担や収入の減少といった悪影響(経済毒性)に対処し、治療や生活、幸福、可能性を諦めずに済むためのヒントを探ることを目的に、アンケート調査を実施しましたのでお知らせいたします。

■アンケート内容

Q1:腎臓病や糖尿病が分かってからのお金に関する悩み

Q2:利用したことがある制度

Q3:障害年金をはじめとする「申請しないともらえないお金(給付金・補助金・手当)」に関してのエピソード

Q4:治療や健康維持に関して、特にお金がかかっている、負担に感じているもの

Q5:印象に残ったお金に関するアドバイス

■アンケート結果要約

1)社会保障制度に適切にアクセスできるかどうかは、相談先や支援の有無に大きく左右されます。医療ソーシャルワーカーやケアマネージャーの支援がある方と、そうでない方の差が非常に大きいことが可視化されました。

2)腎臓病や糖尿病が分かってからのお金に関する悩みについては、治療費を負担に感じているという回答が最多で、次いで収入の減少が挙げられました(Q1)。

3)社会保障制度の存在を知らずに受給できなかったり、制度の概要や申請・受給要件の周知が不十分だと考えられる回答が多く寄せられました(Q2・3)。

4)治療や健康維持にかかる経済的負担では、治療用特殊食品に対する補助金や支援がないことが影響しているのか、食事療法にかかる食費の負担を訴えるこえが多くありました(Q4)。

これらのことから、制度そのものの啓蒙に加え、正しい知識の提供、相談先や支援につながる方法、申請代行の利用可能性などの周知拡大が非常に重要だと再認識しました。

■調査概要

調査方法|ウェブアンケート

調査対象|腎臓病・透析をしている方、糖尿病(アルブミン尿やeGFR値が気になる)の方、腎臓移植経験者/腎臓病・透析、糖尿病に関わる当事者のご家族の方

調査期間|2024年6月28日(金)~8月29日(木)

有効回答数|117

▼本調査結果の詳細はこちら

URL|https://www.jinlab.jp/withkidney/survey/survey12_202407.html

■これまでの調査

これまでの調査結果は、当プロジェクトのウェブサイトでご覧ください。

URL|https://www.jinlab.jp/withkidney/survey/

今後公開予定の実施済み調査は以下の通りです。

対象

テーマ

第13回

当事者

腎臓病や糖尿病に関わる方の慢性腎臓病CKD理解度チェック

第14回

医療者

腎臓病や糖尿病の方へのインフォームド・コンセントについて

第15回

当事者

腎臓病や糖尿病に対する周囲の理解

現在、第14回調査「腎臓病や糖尿病の方へのインフォームド・コンセントについて」も実施中です。

URL|https://www.jinlab.jp/withkidney/survey/wk_survey14.html

■現在実施中の調査

第16回「腎臓病の診断・治療について」概要

調査期間|2025年1月10日(金)12時00分 ~ 2月27日(木)23時59分

調査対象|腎臓病・透析をしている方、腎臓病・透析に関わる当事者のご家族の方

調査方法|ウェブアンケート

所要時間|10~15分

調査機関|一般社団法人ピーペック

URL|https://www.jinlab.jp/withkidney/survey/wk_survey.html


with Kidneyプロジェクトの背景

■新たな国民病、慢性腎臓病(CKD)と向き合うために

腎臓は大量の血液をろ過したり、尿を作ることで老廃物を排泄し、体内のバランスを調整する大切な臓器です。慢性腎臓病(CKD)とは、腎臓の機能が徐々に低下していく、さまざまな腎臓病の総称です。CKDは2002年に国際的に定義された概念で、世界的に普及・啓発されています。

日本では成人の5人に1人がCKDと推算され新たな国民病とも言われていますが、ほとんど自覚症状がないために放置してしまったり、受診を中断してしまう方が多い現状にあります。

CKDが進行すると末期腎不全となり、透析や腎臓移植が必要になります。さらに進行に伴い心筋梗塞や心不全および脳卒中などの心血管疾患になりやすくなることが分かっており、早期発見・早期治療の大切さが積極的に周知されています。

■「みんなでつくろう、これからの医療 with Kidneyプロジェクト」について

「じんラボ」の10周年企画「with Kidneyプロジェクト」は、CKDの当事者をはじめとしてライフサイエンス企業や医療者などの腎臓病に関わる方々が協働し、腎臓病とのつきあい方のしくみづくりのために立ち上げたプロジェクトです。CKDの早期発見・早期治療の大切さはもちろんのこと、自己管理および治療の継続が進行抑制・重症化予防につながる点に着目し、療養生活に寄り添った提案を行います。

URL| https://www.jinlab.jp/withkidney/aboutwk.html

■「患者と医療者がつくった腎臓病とのつきあい方ガイド」について

医療のデジタル化が進み、エンドユーザーに向けた健康管理アプリなどが一般化する中においても、高齢の方などが自己管理に取り組むにはハードルが高い状況にあります。

当プロジェクトが提案する「患者と医療者がつくった腎臓病とのつきあい方ガイド」は、CKDの治療と生活に関わる資料や情報をすべてマネージメントするための、カスタマイズして長期にわたって使える管理のしくみです。

指導のプリントなど医療機関から渡される資料は未だに紙が多く、それらを入力などの手間なくまとめておける敷居が低い方法、紙媒体を一箇所にまとめる「1冊のファイルでの資料整理から簡単に始めるCKDの管理」が、発想の原点です。

URL| https://www.jinlab.jp/withkidney/sheets/


サービス概要

■じんラボについて

2013年4月にオープンした、腎臓病に関わるすべての方の幸せのためのウェブサービス。病気をよく知り(自覚)、病気と向き合い(自立)、自分が抱える悩みや問題をしっかりと直視するために、共感し互いに支え合う仲間とともに体も心もより豊かに過ごすための情報を発信しています。

URL| https://www.jinlab.jp/

【じんラボ所長 宿野部武志からのメッセージ】

私は3歳のとき腎臓病に罹りました。そして18歳から現在まで37年以上透析をしています。私は腎臓病の辛さ、苦しさを知っています。だからこそ私は一人でも多くの腎臓病患者を救いたい! と心から本気で思っています。腎臓病で悩み苦しむ方を一人でも減らしたいと。

自身の体験と想いから生まれたのが「じんラボ」です。腎臓がちょっと気がかりの方、検査で指摘を受けられた方など多くの方にとって、悩みや辛さを減らす一助になれば本当に嬉しいです。

■法人概要

法人名|一般社団法人ピーペック

所在地|〒157-0062 東京都世田谷区南烏山 6-33-1 サンライズプラザ 501

代表理事|宿野部武志

設立|2019年1月

事業内容|メディア運営事業、イベント企画運営事業、団体運営支援事業、当事者のこえ活用事業、就労支援/継続支援事業、政策提言/調査研究事業など

ウェブサイト| https://ppecc.jp/company/

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会社概要

一般社団法人ピーペック

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URL
https://ppecc.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都世田谷区南烏山6-33-1 サンライズプラザ501
電話番号
03-6279-5669
代表者名
宿野部武志
上場
未上場
資本金
-
設立
2019年01月