トムトム、3.65兆 km走行データから世界の交通状況を分析した「TomTom Traffic Index」2025年度版を発表
世界的に交通渋滞は増加傾向。日本はアジア地域で第4位の渋滞国。日本国内で渋滞レベル1位は熊本、ラッシュアワーの年間損失時間154時間。
ロケーションテクノロジーのリーディングカンパニーであるTomTom(本社:オランダ・アムステルダム、以下トムトム)は、世界の交通トレンドおよび通勤行動を分析した年次調査「TomTom Traffic Index 」2025年度版を発表しました。
TomTom Traffic Indexは15年にわたり、都市政策やドライバーの行動によって形成されるモビリティトレンドをグローバルな視点から提示してきました。第15版となる本年次調査は、2025年の世界各地における計3.65兆km超の走行データに基づき、都市ごとの渋滞レベルや移動時間、平均速度を指数化し、都市単位での交通情報へのアクセスを可能にした、これまでで最も精緻かつ包括的な分析データです。本インデックスが提供するインサイトは、政府、企業、メディア、そしてドライバーが、交通行動の変化や、移動に伴う影響を深く理解することを支援します。また、都市計画担当者、意思決定者が直面する交通課題を解決し、未来を形作るための戦略を策定するうえで、重要な指針となります。
世界的な交通渋滞は増加傾向が続く
トムトムが世界各地の走行速度データを集計・分析した結果、世界の平均渋滞率は 20% から 25% へと 5 ポイント上昇し、明確な増加傾向にあることが明らかになりました。国別では、コロンビアが平均渋滞率約50%で首位となり、日本は約34%でインドネシアと並ぶ9位で、アジア地域ではフィリピン、インド、シンガポールに次ぐ4位の結果でした。

欧米諸国については、英国は27%で23位、フランスは20%で48位でした。米国は深刻な渋滞で知られる大都市を複数抱えているにもかかわらず、平均渋滞率19%で世界54位となりました。米国の渋滞率が比較的低い背景には、広大で高いキャパシティーを持つ道路ネットワークや平均走行速度の速さに加え、人口密度や都市化の進展状況も影響しています。
渋滞は単にドライバーの利便性を損なうだけでなく、社会全体に甚大な影響を及ぼします。世界的な渋滞レベルの上昇は、排出ガスの増加や化石燃料の消費増大を招くだけでなく、生産性の低下や都市インフラへの過度な負荷を引き起こしています。交通量の増加は経済の活況化を映し出す指標である一方で、深刻な渋滞そのものが経済活動を停滞させるボトルネックとなり得るのです。
日本国内12都市別渋滞レベル
2025年、トムトムは日本国内の主要12都市を対象に交通データの詳細な分析を実施しました。各都市における渋滞レベル、平均時速、15分間あたりの走行距離*、およびラッシュアワーによる年間損失時間**の結果は下記の通りです。
*15分間あたりの走行距離:15 分間の運転での平均走行距離。道路ネットワーク全体で観測されたフローティングカーデータ(FCD)に基づく実際の走行速度を使用し、15 分間の尺度で一般的に到達可能な距離へ換算。
** ラッシュアワーによる年間損失時間:ピーク時間帯(平日)に、10 kmの区間を 1 日 2 回走行する際の平均所要時間から年間を通じてラッシュアワーの通勤によって失われる時間を算出。年間 230 日の勤務日数での往復移動を想定。

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熊本: 年間平均渋滞レベル56.7%を記録し、国内12都市の中で最も深刻な状況にあることが明らかとなりました。これはアジア地域においても第13位に相当する水準であり、ラッシュアワーによる年間損失時間は154時間に達しています。2024年度の調査から高い渋滞レベルでランクインしている同都市の要因としては、TSMC熊本工場周辺における局所的な混雑に加え、バス利用の低迷に伴う公共交通分担率の低下と、それに反比例した自動車分担率の増加という構造的な課題が挙げられます。
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京都: 国内12都市の中で平均走行速度が最も低く、年間平均速度は 17.5 km/hを記録しました。これは10kmの移動に平均34分17秒を要することを意味し、世界全体でも8位で極めて低速な水準にあります。平均走行速度が低い要因としては、碁盤の目状の都市構造に起因する交差点の多さに加え、観光客の増加による駐車場不足、さらには道幅の制約から観光バスの円滑な通行が困難であることなど、都市構造と需要のミスマッチによる複合的な課題が浮き彫りとなっています。
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福岡:「平均速度の遅さ」「渋滞レベル」「渋滞による時間損失」のいずれにおいても、都市中心部(city)および大都市圏(metro)エリアの両方でトップ3に入った唯一の都市です。この結果として考えられる要因には、交通需要が都心部へ一極集中する傾向が挙げられます。
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東京: 月々の渋滞レベルを前年と比較した際、2025年12か月すべての月で数値が2024年を上回り、最大では8%増加しました。最も混雑したのはお盆期間直前の2025年8月8日金曜日、午後5時台渋滞レベルは105%、15分間あたりの走行距離は3.6kmでした。
今後の展望
都市は、人やモノの移動、交流、イノベーションが絶えず生まれるダイナミックなエコシステムです。道路は、このエコシステムの中で、人、物流、宅配サービスなど、あらゆる移動を支える役割を果たしています。都市がより高密度化し、相互の結びつきが強まるにつれて、住民は渋滞や大気汚染、非効率な交通ネットワークによる負担の増大に直面し続けることになります。トムトムのトラフィック部門バイスプレジデントであるラルフピーター・シェイファー(Ralf-Peter Schäfer)は次のように述べています。「都市が発展し変化する中で、交通渋滞の増加を招く多面的な課題に取り組む必要があります。現在見られる渋滞レベルの上昇傾向の対策として、よりスマートなモビリティ計画、公共交通およびシェア交通への投資、交通管理技術の高度化、そして政策の連携といった取り組みが各分野で求められています。トムトムの交通データは、都市計画や政策立案の担当者がこれら相互に関連する課題をより深く理解し、都市が渋滞の増大に直面しながらも、住みやすく、効率的で、持続可能であり続けるための的確な判断を可能にします」
Area Analytics ツール、TomTom Traffic Indexに含まれる都市データのアクセスを可能に
2025年12月にローンチされたトムトムの新しいArea Analytics ツールは、TomTom Traffic Indexに含まれるすべての都市データへ初めてアクセスを可能にしました。ユーザーは任意の都市を選択することも、カスタムエリアを設定し、特定の日、月、年単位で交通状況を分析できます。さらに、時間帯別の詳細なデータにより、モビリティトレンドをより深く把握することが可能です。近隣エリアから国全体に至るまで、渋滞レベル、走行速度、自由流動時の状況に関する詳細なインサイトを迅速に提供し、モビリティが時間とともにどのように変化するかを理解する手助けをするとともに、世界でも有数の包括的な道路・交通パフォーマンスの可視化を実現します。

TomTom Traffic Indexの詳細はこちらからご覧いただけます。
https://www.tomtom.com/traffic-index/
トムトムについて
トムトムは、何十億のデータポイント、何百万の情報ソース、何千ものコミュニティ、これらの膨大な情報を統合し、世界で最もスマートな地図を創りだす地図メーカーです。トムトムは、ドライバー、自動車メーカー、企業、開発者に位置情報とその関連テクノロジーを提供しています。アプリケーション対応の地図、ルーティング、リアルタイム交通情報、API、SDKを通じて、トムトムは夢を描き行動する人々が世界を前進させることを可能にします。アムステルダムに本社を置き、世界中に3,500人の従業員を擁するトムトムは、30年以上にわたりモビリティの未来を切り拓いてきました。詳細はこちらをご覧ください。
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