国産長期滞留型小型USVで初、複数センサによる空間認識を用いた自動揚収機能の実証に成功
USVコンステレーション社会実装に向けた必須要素技術を獲得
株式会社Oceanic Constellations(以下「当社」)は、2026年6月4日に実施いたしました、水上無人機(USV:Unmanned Surface Vehicle)の自動揚収機能の実証に成功いたしましたので、お知らせいたします。本実証は、国産長期滞留型USVにおいて、人間の操作および揚収用ランチャーへのマーカー等の協調設備を一切用いず、USV搭載の画像認識機能を含む自律航行機能のみによってランチャーへの自動格納を実現した、国内初の事例(当社調べ)となります。
■実証の概要
本実証では、洋上を自律航行するUSVが、揚収用ランチャーに対し自機のカメラを含む複数センサの情報を統合した空間認識により位置・姿勢を把握し、経路計画から進入・格納までの一連の動作を、地上または母船からの遠隔操作を介さず、完全自律で完遂しました。ランチャー側にはAR/QRマーカー、音響ビーコン、磁気ガイド等の協調的な誘導設備を設置しておらず、USV側の搭載センサと認識アルゴリズム、自律航行制御のみで揚収を成立させた点に大きな特徴があります。実証は、京浜ドックの造船・艤装現場およびその知見・設備の提供のもと、現実的な海象条件下で実施いたしました。




USVによる揚収用ランチャーへの自動格納シーンとセンサ統合認識
■本実証の意義
当社が構想するUSVコンステレーションは、将来的に多数機のUSVを長期間にわたり海洋上で運用し続けることを前提としています。その運用において、機体の回収・整備・再配備を都度有人で実施することは、人員・コスト・安全性のいずれの観点からも現実的ではなく、自動揚収は、サービスとしての継続運用を可能とするための必須機能と位置付けています。今回、ランチャー側に協調設備を設けず、USV側の空間認識と自律航行のみで揚収を成立させたことは、ランチャーの設置自由度を高め、母船・洋上プラットフォーム・沿岸拠点など多様な揚収拠点への展開可能性を拓くものです。
また、国産長期滞留型USVにおける同種の自動揚収実証は、当社の把握する限り国内初の事例です。本実証では、洋上の動揺環境下における精緻な接近制御技術、ランチャーを認識・空間把握を行う認識技術、これらを統合する自律航行制御技術といった、USVコンステレーションのサービス化に不可欠な複数の要素技術を一度に検証・獲得しており、当社の自律航行機能の成熟度を大きく前進させるマイルストンとなりました。
■京浜ドックとの連携について
本実証は、当社が日本郵船グループの京浜ドック株式会社と進めてきた、USV量産を見据えた連携実証の一環として実施されたものです。京浜ドックとの取組では、造船・修繕・艤装等の現場知見と設備を活用し、USVを実証機にとどめず、将来的に多数機を安定的に製造・整備・運用していくための量産実証を進めてまいりました。今回の自動揚収実証は、その量産・運用体制構築の流れの中で、運用フェーズにおける中核機能である「無人での回収」を技術的に裏付けるものであり、製造から運用までを一気通貫で担う体制整備に向けた重要な一歩です。
■今後の展開
当社は本実証で獲得した自動揚収技術を基盤に、より厳しい海象条件下での実証、複数機同時揚収、母船搭載型ランチャーへの展開等を順次進めてまいります。あわせて、海洋監視、洋上インフラ保全、海洋データ取得、海洋安全保障、洋上宇宙インフラ支援等のユースケースにおいて、エンドユーザーの皆様および政府機関の皆様と連携した運用実証を加速し、USVコンステレーション「海の衛星群®」の社会実装を進めてまいります。
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