5月に植えたよもぎ畑を歩き、種を収穫。鍼灸師や鍼灸学生ら10名が、東京・神奈川・長野から集まる――長野県富士見町・標高1,200m
5月に植えたよもぎが、半年後には花・蕾・種に。鍼灸師、鍼灸学生、よもぎ蒸しサロンオーナーらが、畑を歩いて「よもぎの一年」を確かめる

2026年10月3日、長野県富士見町・八ヶ岳の麓にある標高1,200mの畑で、よもぎを育てる鍼灸師・矢澤宏樹が、よもぎの収穫体験イベントを開催しました。
会場となったのは、5年以上耕作されていなかった遊休農地を開墾し、今年5月に参加者とともによもぎを植えた畑です。
当日は東京・神奈川・長野から10名が参加。鍼灸師、鍼灸学生、よもぎ蒸しサロンのオーナー、農業に携わる人、家庭で農業をする人など、さまざまな立場の参加者といっしょに畑を歩きながら、春に植えたよもぎが秋にどのような姿になったのかを説明しました。
今回の収穫は、葉や茎ではなく「種」。
花、蕾、種を実際に手に取りながら、よもぎが一年を通してどのように姿を変えていくのかを確かめました。
採取した種は、秋のうちに畑へまき、来年以降の栽培につなげる予定です。
1.畑の変遷
富士見町の畑は、八ヶ岳の麓、標高約1,200mに位置します。
YOMOGI BASEがこの土地を借りたのは2026年。長期間使われていなかった遊休農地で、当初は草に覆われ、地中には多くの石が残っていました。
冬から春にかけて草や枝を整理し、埋まっていた石を掘り出し、畑を整備。
5月には合計30名が集まり、よもぎの苗を植えました。
それから約5か月。
今回のイベントでは、植えたよもぎがどのように成長したのかを、写真や説明だけではなく、実際に畑を歩きながら確認しました。
参加者からは、
「春に植えたものが、こんなに大きくなるんだ」
「よもぎに花が咲くことを知らなかった」
「種になるところまで見たことがない」
というように、普段はなかなか見ることのないよもぎの姿に触れる時間となりました。
特に今回のテーマとなったのが、「花は? 蕾は? 種は?」という問いです。
よもぎというと、春の柔らかな新芽や、草餅、お灸の原料となる「もぐさ」を思い浮かべる人が多い一方で、その途中にある「花が咲き、種をつける姿」を実際に見る機会は多くありません。
畑では、花、蕾、種になったものをそれぞれ観察。
参加者は葉や茎を手に取りながら、季節の変化とともによもぎの姿が変わっていくことを確かめました。
そして、植えてから初めての収穫として、種を一つひとつ手で摘み取りました。

2.「収穫しない」という、1年目の選択
今回、YOMOGI BASEがよもぎを大量に収穫することはありませんでした。
理由は、1年目の畑だからです。
今年は収量を追うのではなく、まずはよもぎをこの土地に根づかせることを優先しました。
そして秋には、次の栽培につながる種を採る。
「育てるために、あえて収穫を急がない」。
それが、今回の畑でのひとつの判断でした。
採取した種は、秋のうちに畑へまく予定です。
来年は春の新芽の収穫を予定しており、今年植えたよもぎが、どのように冬を越し、春に芽を出すのかそして今後の展望などをよもぎ畑現地で説明させていただきました。
3.根から植えた場所と、種から育てた場所。畑の中にも違いがあった
今回のイベントでは、単に「よもぎを見に行く」のではなく、畑の中にある違いにも目を向けました。
同じよもぎでも、根を植えた場所と、種から育てた場所では、成長の仕方が異なります。
どの場所でよく育つのか。
どのような条件で株が広がるのか。
標高1,200mという冷涼な環境で、よもぎはどのように冬を越すのか。
まだ答えは出ていません。
だからこそ、YOMOGI BASEでは、畑そのものを「実験の場」として捉えています。
育てて、観察して、収穫して、また植える。
その繰り返しの中から、この土地によもぎが根づいていく方法を探しています。
4.なぜ、鍼灸師がよもぎを育てるのか
YOMOGI BASE代表の矢澤宏樹は、鍼灸師として臨床でお灸を使ってきました。
お灸に使われる「もぐさ」は、よもぎからつくられます。
しかし、実際にお灸を使っていても、その原料であるよもぎが「どこで、どのように育っているのか」を知る機会は多くありません。
そこで矢澤は、よもぎを買って使うだけではなく、自分自身で育てる側に回ることを決めました。
全国のよもぎ農家や加工現場を訪ね、栽培を学び、静岡での栽培実験を経て、2025年に長野県へ移住。
2026年からは、長野県富士見町でも本格的な栽培を始めました。
現在は、よもぎを育てるだけでなく、乾燥、加工、商品づくりまで、
よもぎが暮らしに届ける事業を進めています。
5.代表・矢澤宏樹のコメント
「5月にみんなで植えたよもぎが、秋になって花を咲かせ、種をつけていました。
春に植えたときには、まだ小さな苗だったものが、定植し育っていく姿を、実際に畑を歩きながら一緒に見て説明できたことが、今回とてもよかったと思っています。
参加者のかたもよもぎが好きな方、お灸が好きな方から直接話しを聞いたりディスカッションすることができました。
お灸に使っているよもぎが、どんな土で育ち、どんな姿になり、どうやって次の季節につながっていくのか。
それを知ることは、お灸を知ることにもつながると思っています。
これからも、よもぎを育てながら、よもぎとお灸のことを、もっと身近に伝えていきたいです。」
6.畑から、お灸まで。よもぎを「一続き」で知る場所へ
YOMOGI BASEが目指しているのは、よもぎを単に農産物や商品として届けることだけではありません。
よもぎが土から生まれ、形を変え、最後にお灸などとしてよもぎが人の身体に使われる。
その一連の流れを、実際に見て、触れて、体験できる場所をつくることを目指しています。
そのために、今後は次の3つを一続きの体験として育てていきます。
栽培
土に触れ、よもぎがどのように育つのかを知る。
加工
摘んだよもぎが乾燥し、形を変え、暮らしの中で使われるまでを見る。
お灸
よもぎから生まれた「もぐさ」が、実際のお灸にどのように使われているのかを知り、体験する。
将来的には、畑の近くで鍼灸を体験できる場所をつくることも構想しています。
まだ構想段階ではありますが、「よもぎを育てる人」と「お灸を使う人」を別々にせず、ひとつの場所と物語の中でつなげていくことを目指しています。
7.次の季節は「新芽」を見る
今回、秋に種を採ることで、畑は次の段階へ進みます。
採取した種を畑にまき、冬を越す。
そして来春には、新芽の収穫を予定しています。
春の新芽、夏の成長、秋の花と種、そして冬。
一年を通してよもぎを観察することで、これまで「よもぎ」という一言で見ていた植物の、その先にある姿を伝えていきます。
来春には、今回参加した方々や、よもぎ・お灸に関心のある方々とともに、新芽の収穫を行うイベントも予定しています。
日程、定員、参加方法については、決まり次第、YOMOGI BASE公式サイトおよびSNSで案内します。

よもぎの花

よもぎ

よもぎ化粧品

よもぎ飲み比べ
8.取材について
YOMOGI BASEでは、今後の栽培・イベントや商品について、メディア関係者からの取材・撮影にも対応します。
特に、
・鍼灸師が自らお灸の原料を栽培する背景
・標高1,200mという冷涼な地域でのよもぎ栽培
・遊休農地を活用した薬草栽培
・よもぎの栽培から加工、お灸までをつなぐ取り組み
・春から秋まで、季節によって変化するよもぎの姿
などについて取材いただけます。
会社概要
会社名:合同会社YOMOGI BASE
代表社員:矢澤宏樹(鍼灸師)
所在地:〒392-0131 長野県諏訪市湖南
設立:2025年3月
事業内容:よもぎの加工・販売、よもぎ関連商品の企画・販売、イベント・ワークショップ等
Webサイト:https://yomogi-base.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/yomogi_base/
メール:info@yomogi-base.jp
YOMOGI BASEについて
YOMOGI BASEは、信州でよもぎを育てる鍼灸師・矢澤宏樹が立ち上げた、よもぎを軸とした事業です。
よもぎを育て、加工し、暮らしの中へ届けることを通して、日本に古くからあるよもぎとお灸の文化を、現代の暮らしにつないでいくことを目指しています。
よもぎ、暮らし、養生。
こころに、余白を。
その言葉を軸に、栽培、商品づくり、イベント、鍼灸・お灸に関する発信を行っています。
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