子会社テラファーマ株式会社が和歌山県立医科大学と医師主導治験に関する契約を締結
~日本初の膵臓がんに対する再生医療等製品としての承認取得を目指す~
当社子会社であるテラファーマ株式会社(所在地:東京都千代田区、代表:宮澤 準一、以下「テラファーマ」)は、本日、公立大学法人 和歌山県立医科大学(所在地:和歌山県和歌山市、以下「和歌山県立医科大学」)と医師主導治験の実施に係る契約を締結しましたので、お知らせいたします。
当社は、最重要経営課題として、日本初の膵臓がんに対する再生医療等製品としての樹状細胞ワクチンの承認取得を目指すべく、子会社のテラファーマを通じて開発を推進してまいります。
なお、詳細につきましては、決まり次第、適宜お伝えいたします。
樹状細胞ワクチン(TLP0-001)の医師主導治験に関する契約締結のお知らせ
-日本初、膵臓がんに対する細胞療法の治験-
テラファーマ株式会社(所在地:東京都千代田区、以下「当社」)は樹状細胞ワクチンについて、日本初の膵臓がんに対する再生医療等製品※1 としての承認取得を目指しておりますが、本日、和歌山県立医科大学と医師主導治験(以下「本治験」)の実施に係る契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。
膵臓がん※2 は予後不良(5 年生存率約 8%※3)で難治性であり、診断時にその大半は高度進行の切除不能の状態となっています。直近 25 年間で発生率、死亡率ともに 1.5 倍に増加しており、新たな治療法の開発が急務となっております。
和歌山県立医科大学は、日本で初めて膵臓がんに対するワクチン開発を行った実績を有します。また、国内有数の膵臓外科手術実績 ( 2015 年膵切除手術件数 108 件 )を誇り、全国の膵臓がん専門医をけん引しております※4。
本治験で用いる樹状細胞は、がん免疫療法での司令塔となる細胞です。この樹状細胞には T 細胞※5 を活性化させる働きがあり、活性化した T 細胞ががん細胞への攻撃を行なうという、従来にはない新たながん免疫療法の切り札となります。
本治験の技術ベースとなる樹状細胞ワクチン療法では、当社の親会社であるテラ株式会社は世界でもトップクラスの症例実績(約 10,000 症例)を有しており※6、中でも膵臓がんが最も多く(約 2,000 症例)、良好な治療成績を有しております※7。
本医師主導治験※8 は、樹状細胞ワクチンの安全性と有効性を検証する二重盲検ランダム化比較試験となり、これにより薬事承認を目指します。
【用語解説と参考情報】
※1: 再生医療等製品
「医薬品、医薬機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に定められた、一定の医療等に使用されることが目的とされている物のうち、人又は動物の細胞に培養その他の加工を施したもの等をいう。
※2: 膵臓がん
2014 年度の膵臓がんの死亡数は年間約 31,000 人で、肺がん、胃がん、結腸がんに次いで第 4 位でさらに増加傾向にあります。
※3: 出典元
がん情報サービス(5 年相対生存率)
※4:
和歌山県立医科大学外科学第 2 講座の山上裕機(やまうえ ひろき)教授は、日本バイオセラピィ学会 前理 事長 、日 本消化 器外 科学 会理 事、日 本膵 臓学 会理 事を 務 め られ ていま す 。
※5: T細胞
白血球の一種であるリンパ球のうちの1つのタイプで、樹状細胞からがん抗原情報を受け取って活性化し、がん細胞を攻撃する働きを持っています。
※6:
当社では、過去 10 年間で 10,000 症例以上の症例実績を有しており、1995 年~2001 年の 6 年間に世界で行われた症例数、1,000 症例(Rdigway D. 2003 Cancer Investigation 21: 873-886)と比較してもトップクラスの症例数を経験しています。
※7:
当社の技術に関して、海外の医学専門誌である Pancreas 誌(49 症例;Kimura Y. et al. 2012 Pancreas 41: 195-205)、Cancer Immunology, Immunotherapy 誌(255 症例;Kobayashi M. et al. 2014 Cancer Immunol Immunother 63: 797-806)、そして Clinical Cancer Research 誌(10 症例;Koido S. et al. 2014 Clin Cancer Res 20: 4228-4239)での論文報告では、抗がん剤と比較して MST(Median Survival Time:生存期間中央値)の延長等の上乗せ効果が示されています。
※8:
医師主導治験は、医師自ら治験を企画・立案し、治験計画届を提出して治験を実施できる制度です。医療現場での緊急性・必要性の高い革新的な治療法を早期に患者へ届けるという社会的要請に応えることも出来ます。 一般的な製薬企業による企業主導治験と比して、医師の強い熱意が推進力となり、より早期の開発が可能となります。
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