LinQ、預金仮差押えを巡り、株式会社セレス子会社のアポロ・キャピタルに厳重抗議
株式会社LinQ(代表取締役:原田豪介、以下「当社」といいます。)は、当社の預金に対する仮差押えを巡り、ベンチャーキャピタルの株式会社アポロ・キャピタル(当社への投資担当:松山 大志)に厳重に抗議します。
株式会社アポロ・キャピタルは、株式会社セレス(代表取締役社長:都木 聡)の100%子会社です。本件の出資者・仮差押えの申立人は、株式会社アポロ・キャピタルが運営するApollo Capital 2号投資事業有限責任組合(以下「アポロ・キャピタル」といいます。)です。
当社は、申立ての根拠とされた投資時の表明保証違反の主張、出資額全額相当の損害賠償債権の主張、及びその保全のために行われた預金の仮差押えについて、法的手続で争う意向です。
出資から預金仮差押えまでの経緯
時期 経緯
2026年5月29日 :アポロ・キャピタル側から、当社の株式取得のための出資を受ける。
2026年8月5日 :突如、Apple社により当社が提供する全アプリがApp Storeから削除される。
2026年8月以降 :株主に状況、考えられる原因、対応方針を説明。財務・資金繰り情報を共有し、事業継続に向けた対応を進める。
2026年9月5日 :Apple Developer Program等の契約を終了する旨の通知を受領。
2026年9月24日 :アポロ・キャピタル側が、投資時の表明保証違反を理由に、出資額全額相当の損害賠償債権を主張。当社の預金の仮差押えを求める。
2026年10月5日 :当社の預金に仮差押えが執行され、出資額全額相当の預金を使用できない状態となる。
2026年10月16日:代表取締役・原田豪介個人への法的責任追及を示唆するメールを、アポロ・キャピタル側から受領。
今回起きたのは、損害賠償を主張されたというだけの出来事ではありません。その回収を確保するために、投資先である当社の預金を、実際に使用できなくする措置が取られたということです。
仮差押えの必要性を示す根拠には、当社が株主への説明のために共有した財務・資金繰り資料が用いられました。当社は、この経緯と資金拘束の規模・方法を重大な問題と受け止め、公表します。
1.預金仮差押えに抗議
アポロ・キャピタル側は、投資時の表明保証違反により、Appleの措置を通じて保有株式の価値が毀損したとして、出資額全額相当の損害賠償債権があると主張しています。また、当社の資金状況から将来の回収が困難になるおそれがあるとして、預金の仮差押えを求めました。
当社は、この申立ての根拠とされた投資時の表明保証違反の主張と、それを前提とする損害賠償責任について、今後の法的手続において争う意向です。
預金の仮差押えは、裁判所が主張されている債権とその保全の必要性を審査し、対象の預金の払戻しなどを制限する暫定的な手続です。対象の預金は、引き出したり、支払いに使ったりできなくなります。
ただし、仮差押命令は、損害賠償義務や支払額を最終的に確定した判決ではありません。仮差押えだけで、対象の預金が申立人に支払われるわけでもありません。
本件では、10月5日の執行によって、出資額全額相当の当社の預金が使用できなくなりました。
当社は、この資金拘束を不当と考え、根拠となる債権の存在、仮差押えの必要性及び範囲を争います。
2.株主への説明資料を、仮差押えの必要性の根拠に
当社は、Appleによる措置を受けた後、アポロ・キャピタルを含む株主側に、把握していた事実、考えられる原因、対応方針を説明してきました。事業継続に向けた対応を進めながら、財務・資金繰り資料も共有してきました。
アポロ・キャピタル側は、その資料を仮差押えの申立書に引用しました。予定された支払いによって預金残高が減少するとの見込みを、仮差押えの必要性の根拠として示しています。
株主への説明責任を果たすために共有した情報が、当社の預金を拘束する根拠として使われました。
当社は、相手方が将来の回収困難を理由に保全を求めていることを承知しています。それでも、投資先から事業継続に向けた協議のために共有された資金状況の資料を利用して、出資額全額相当の預金を拘束するという対応を、看過することはできません。
当社は、アポロ・キャピタルが主張する表明保証違反を理由とした損害賠償債権を争うとともに、今回選択された資金拘束の規模と方法に強く抗議します。
3.スタートアップ・エコシステムとエクイティ投資への影響
当社が問題視しているのは、投資先が困難に直面した際、ベンチャーキャピタルが出資額全額相当の損害賠償債権を主張し、その回収を確保するために、投資先の預金を拘束したことです。
投資先の資金状況を把握したうえで、その会社が使える預金を拘束する。この対応は、企業の事業継続や再建に使える資金を制限するものです。 当社は、今回の規模と方法による資金拘束に強く抗議します。
当社は、本件の仮差押えに対し異議を申し立て、表明保証違反を理由とした損害賠償請求についても法的手続で争う意向です。同時に、アポロ・キャピタル側が選択した手段についても、投資先への影響を含めて検証されるべきだと考えています。
企業が困難に直面したとき、その預金を拘束することは、事業を立て直すための選択肢を狭めるおそれがあります。投資家が自らの債権の回収を確保する一方で、投資先が挑戦を続けるための資金利用が制限される。その影響を抜きに、今回の対応を評価することはできません。
当社は、このような対応が、エクイティ投資を受けて挑戦する起業家や、困難からの再建を目指す企業を萎縮させることを懸念しています。今回の経緯を、当社とアポロ・キャピタル側との契約紛争にとどまらず、スタートアップへの投資のあり方に関わる事例として公表します。
代表取締役・原田豪介のコメント
想定外の事態に直面しても、私は株主に状況と対応方針を説明し、事業を続けるための対応を進めてきました。その過程で共有した財務・資金繰り情報が、当社の預金を仮差押えする根拠に使われました。
今回起きたのは、損害賠償を求められたというだけの話ではありません。その回収を確保するために、出資額全額相当の当社の預金を、実際に使えなくする措置が取られました。
当社は、アポロ・キャピタルが主張する表明保証違反を理由とした損害賠償債権について、今後法的手続の中で争う意向です。今回の資金拘束を到底受け入れることはできません。
他の株主とも協議を重ね、賛同を得ながら、事業継続に向けた対応を進めていました。一方、アポロ・キャピタル側からは、事業継続に向けた当社からの提案に賛同いただけず、9月29日に当社がアポロ・キャピタル側からの質問に回答した後、当社からの事業継続に向けた提案に対する回答を頂けませんでした。
私が問題にしているのは、見解が一致しなかったことだけではありません。投資先の説明を受けた後、どのようなやり取りが行われ、どのような手段が選ばれたのかということです。その経緯も、投資家の行動として知られるべきだと考えています。
AIをはじめとする技術が加速する中で、日本のスタートアップにも大きなチャンスがあると確信しています。
その中で、多くのスタートアップがチャンスを掴めるように、ベンチャーキャピタルが支援するのも重要なことだと思っています。
ベンチャーキャピタルには、今回の我々のように、投資先に想定外の事態が起きたときにも、投資先の説明に耳を傾け、対応を考え共に前に進んでいくための支援をしていただくことを今後も期待し続けたいと思っています。
私たちは今回の対応に強く抗議し、法的手続で争うとともに、アポロ・キャピタルとの間で起きた事実を公表します。
■ 会社概要
会社名 :株式会社LinQ
設立 :2019年8月23日
所在地 :東京都渋谷区道玄坂1-19-9 第一暁ビル3階
代表者 :代表取締役CEO 原田 豪介
事業内容 :インターネットサービス(コミュニケーションアプリの開発・運営等)
本件に関するお問い合わせ先
株式会社LinQ
メール:info@linqinc.jp
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